日本版としては3度目の上演となるブロードウェイミュージカル『キンキーブーツ』が、10月1日に開幕する。2016年の初上演、19年の再演時、主人公のドラァグクイーン・ローラを演じたのは、20年7月に死去した三浦春馬さんだったが、今回、城田優がその跡を継ぐことになった。
注目度の高い作品だけに、開幕前日に行われるゲネプロ(最終稽古)には、多くのマスコミが訪れると予想されたものの、その案内を受け取った関係者の間では「取材に行く意味があるのかと困惑が広がっている」(テレビ局関係者)という。
『キンキーブーツ』は、経営不振の靴工場の跡取り息子・チャーリーが、ドラァグクイーン・ローラのアドバイスを受け、工場を立て直していくというストーリー。三浦さんのローラ役は高い評価を得て、「第24回読売演劇大賞」の優秀男優賞と杉村春子賞を受賞しており、同作は「彼の代表作といえる」(芸能ライター)そうだ。
「城田は今回、そんな大役を引き継ぐことになりました。もともと城田と三浦さんは、仕事での共演以外に、プライベートでも交流があったといわれており、三浦さんが死去したと報道があった日、城田は生出演した音楽番組『音楽の日 2020』(TBS系)で涙を見せていました。また、その数日後にはインスタグラムで『春馬と出会い、仲良くなれたこと、近くで彼の成長を見守れたこと、そして共に同じ道を歩んでこられたことは、僕の人生において、大きな大きな財産です』などとコメントを出しています」(同)
メディアで“三浦さんの親友”と伝えられたこともある城田が、『キンキーブーツ』再々演でローラ役を演じると発表されると、ネット上では応援の声が飛び交うことに。しかし、一部の三浦さんファンからは「ローラを演じるのは春馬くんしか考えられない」といった反発も見られた。
「今年3月、暴露系動画配信者の“ガーシー”こと東谷義和氏が、YouTubeで城田の女性問題や金銭トラブルを暴露する中、彼と三浦さんの関係について“親友じゃない”などと発言。その影響もあり、城田に不信感を抱く三浦さんのファンが増えてしまったようです」(同)
そんな不穏な空気の中、上演開始となる『キンキーブーツ』だが、9月30日に行われるというゲネプロをめぐり、マスコミ関係者が騒然となっているようだ。
「通常、ゲネプロにマスコミを入れるのであれば、公開稽古の前後に、キャスト……特に主演俳優の囲み取材などが実施されます。16年、19年の『キンキーブーツ』ゲネプロでも、三浦さんとダブル主演の小池徹平の囲み取材が行われていました。ところが今回のマスコミ向けリリースを見ると、ゲネプロ前後の囲み取材や会見は実施しないと案内されているんです」(前出・テレビ局関係者)
一応、取材に訪れたマスコミにのみ、演出と振付担当のジェリー・ミッチェル氏の“テキストコメント”が配られるようだが……。
「囲み取材がないのであれば、せめて主演の城田と小池のコメントはほしいところですが、それもないとは驚きました。『キンキーブーツ』ほどの有名作品で、制作側がこうしたマスコミ対応を取るのは、かなり異例といえるでしょう。マスコミ界隈では、『わざわざ取材に行く意味がなさそう』『オフィシャルの画像や映像素材を配布するだけでいいのに』と困惑していますよ。もしかすると、制作側は城田起用をめぐる三浦さんファンの反発を懸念し、目立った動きをしないよう神経質になっているのかもしれません」(同)
果たして各メディアは、『キンキーブーツ』のゲネプロをどう報道するのだろうか。