9月28日、テレビ東京系のバラエティ枠「水バラ」で、新たな旅番組が放送された。それが『ハイウェイSA&PA対決旅 IN 中央道 東京からめざせ名古屋城360kmの旅』という企画だ。
これは2チームによるドライブ対決旅。東京から愛知県小牧市まで368キロを横断する中央自動車道を走りながら、途中にあるサービスエリアとパーキングエリアでミッションに挑戦。それぞれのパーキングエリアを「マス目」に見立て、各チームがサイコロを振って進む目を決めていく。1泊2日の中で、先に愛知・名古屋城に着いたチームが勝利というルールだ。
今回登場した2チームは、花田虎上&TIM・レッド吉田&加藤紀子(2日目は加藤に代わり大食いアイドル・もえのあずき)というテレ東の旅番組ではおなじみの“ベテランチーム”。
それに対するは、Kis-My-Ft2・横尾渉&二階堂高嗣&Snow Man・深澤辰哉(2日目は深澤に代わってSnow Man佐久間大介)というジャニーズ勢で、テレ東のガチ旅初参戦の“ルーキーチーム”という布陣だ。
「水バラ」といえば、言わずと知れた人気企画『ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅』を放送する枠。そこで始まった新たな企画とあって、対決旅ファンから期待が寄せられていたが……。
「ネット上には視聴者の不満の声が噴出しています。『特にハラハラしたり見どころがあるわけでもなく… …この企画はもうこれっきりでいいかな』『ミッションの内容も全然面白くない。普通のバス旅か、太川さんの対決旅してほしい』『本当につまらない。別の番組やってくれ』『ミッションも難しいわけじゃなく、ダラダラやってるだけにしか見えない』と酷評ばかり。近頃は、A.B.C-Z・河合郁人が『バス旅』企画にハマっていると番組ファンに評判でしたが、今回のジャニーズ勢が河合に続くことはなさそうですね」(芸能ライター)
『ローカル路線バス乗り継ぎ対決旅』人気シリーズ『陣取り合戦』で、バス旅の達人・太川陽介と熾烈なバトルを繰り広げている河合。このシリーズの面白さを今一度おさえておこう。
「バス乗り継ぎ対決の妙味は、ただでさえ廃線に続く配線で陸の孤島になっているような場所の攻め方にあります。路線図を見ながら、ルートをどうつなげていくか? いわば職人芸のようなテクニックが披露されることも。ミッションをこなしている間に、わずかな時間差でバスが出発してしまうなど、足が遅いメンバーにイライラしたり 、適度な緊迫感もある。そして、ゴールにいかに早く辿り着くかは、リーダーの冷静沈着な采配と勘、そして勝負強さ次第。河合は、そうした番組の醍醐味も押さえつつ、リーダー要素にもうまくハマったわけです」(放送作家)
一方で、今回の『ハイウェイSA&PA対決旅』は、どうだったのだろうか? 見どころがないなどと言われているが……。
「サイコロで振る目の数で差が出るとはいえ、同じルートをドライブするので、相手をだし抜くとか、頭脳戦といった要素はない。駆け引き要素といえば、同じサービスエリアに先に着いていたルーキーチームが、遅れてやってきたベテランチームに、まだクリアしていないのに『ミッションを完了した』などとうそぶいていたくらいです」(同)
また各ポイントでクリアするべきミッションに関しても、「全然面白くない」とのダメ出しが見られる。サービスエリア、パーキングエリアの魅力に合わせて、「お土産ナンバー1を探せ」「5千円分食べろ」「見た目だけで名物ラーメンのメニュー名を当てろ」という、特色を伝えるものもあるにはあったが……。
「SA・PAが関係ないミッションも多かった。例えば、高速道路を降りて近くのぶどう園で『糖度20度以上のぶどうを狩れ』、『諏訪湖とその周辺の観光スポットを一度に楽しめ』などです。“マス目”となる各地点には売店くらいしかないなど、施設としての充実ぶりに差があったので、SAを離れなければ番組が成立しないのもわかりますが、そうなると今度はバス旅のミッションとほぼ変わらないわけです」(同)
また、ハンディキャップとしては、ミッションに失敗した場合、そこに15分足止めといったものくらいで、チームプレーの良さもそこまで出にくいものだった。
「テレ東の水バラ初登場のジャニーズが3名も出演していることから、番組サイドも相当な気合が入っていたことがわかります。しかし、企画内容からしてチームワークを発揮するべき局面も、各人の個性も打ち出せるものではなかった。今後、横尾、二階堂、深澤がほかの水バラ番組に出演するかどうかが気になりますね」(同)
果たして、この企画に第2弾はあるのだろうか? それであれば、花田が2016年までドロンズ・石本と行っていたテレ東土曜スペシャルの人気旅企画『軽トラで行く!激走!港めぐり旅』をそのまま復活させるなど、いろいろ考える“よすが”はあったはずだが……。