毎年3月に各出版社から発売されるジャニーズ事務所公認のグループ別・新年度カレンダー。出版社にとっては確実に売り上げが見込めるドル箱商品で、例年10月頃になると、出版関係者の間で「どの社がどのグループを手掛けるのか」と話題になるが、2023度版でSnow Manを担当するのは「因縁の出版社となるようだ」(スポーツ紙記者)とささやかれているという。Snow Manのカレンダーは、昨年「週刊文春」(文藝春秋)が「異例の予約数」と記事化するほどの売れ行きで、今年も各社の間で争奪戦になっていたが、その価値ある権利を手にしたのは――。
ジャニーズカレンダーの版元の中には、アイドルにとって“天敵”となり得る週刊誌を発行する社も含まれている。21年度版では、長年“アンチジャニーズ媒体”といわれてきた「週刊女性」の版元である主婦と生活社が、ジャニーズWESTのカレンダーを担当することとなり、業界内外を驚かせた。
「ジャニーズサイドがこのカレンダー利権を、スキャンダル記事の口封じに使っているのではないかといった話があります。実際に、ジャニーズカレンダーの版元となった途端に、ジャニーズのスキャンダルを報じなくなった週刊誌も存在しますからね。業界内では、週刊誌を発行する出版社が、特に売り上げの伸びそうな人気グループのカレンダーを担当する場合、その後のジャニーズ記事の動向も注目を集めます」(週刊誌デスク)
23年度版のジャニーズカレンダーについては、Hey!Say!JUMPが卒業となり、今年10月に全世界メジャーデビューを果たすTravis Japanが初参戦するというトピックがあるとのこと。しかしそれ以上に、「“爆売れ確実”だというSnow Manのカレンダーの版元に、因縁深い講談社が選ばれた」(同)ことが、出版関係者界隈で話題を呼んでいるそうだ。
「同社が発行する『フライデー』は、Snow Manがデビューした直後の20年3月、リーダー・岩本照のスキャンダルをすっぱ抜いた週刊誌。岩本がデビュー前の17年、未成年女性を含む複数人と“ラブホテル飲酒合コン”に興じていたというもので、報道後、彼は3カ月ほど活動を自粛しました。当時、岩本を除くSnow Manのメンバー8人が『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)に生出演した際、不祥事を謝罪するという異例の展開となったんです」(前出・スポーツ紙記者)
岩本並びにSnow Manは、この一件後も講談社発行の女性ファッション誌などに登場しており、すでに関係は良好そうに見えるが、「週刊誌報道に影響を与えるのは、女性ファッション誌ではなくカレンダーの出版権です。その点で、岩本を活動自粛に追いやった講談社がカレンダーを担当するのは驚き」(同)だという。
「実は岩本のスキャンダル報道以降も、講談社は売れ筋のグループのカレンダーばかりを担当。21年度版はSixTONES、22度版はKing&Princeを手掛けています。こうした差配を不服とする出版関係者もいますが、カレンダー利権はメディア側の口止めに使われている面もあるのではないでしょうか」(同)
例えば岩本のスキャンダルに関して、ジャニーズサイドは「参加者が未成年と岩本は把握していなかった」と釈明していたものの、「この部分を『フライデー』が徹底的に追及していれば、岩本は活動休止では済まず、グループ脱退、最悪は契約解除まであり得た。つまり、Snow Manのカレンダー発売の3年前から、メンバーはSixTONESやKing&Princeのカレンダーによって救われていたともいえるわけです」(同)とのこと。
かくして天敵・講談社から発行されることとなったSnow Manカレンダー。恩讐を越えた出来栄えに期待したい。