10月17日、吉沢亮主演の月9ドラマ『PICU小児集中治療室』(フジテレビ系)の第2話が放送されたが、とあるシーンが視聴者の賛否を集めている。
この作品は、小児専門の集中治療室・PICUに配属された駆け出しの小児科医・志子田武四郎(吉沢)が、北海道の広大な環境の中で、医師という職業に向き合う様を描くメディカル・ヒューマンドラマ。
※本記事は第2話のネタバレを含みます。
第2話では、チキンナゲットを揚げようとして火災を起こし、火傷をしてしまったきょうだいがPICUに搬送される。弟の理玖(中村羽叶)は右肩全体に重度の火傷を負っており、軽傷と思われた姉の莉子(田中乃愛)も、気道熱傷により声が出せない状態であることが発覚する――という内容だった。
「その後、莉子は手術で声を出せるようにはなるものの、完全に元の声に戻るのは難しいという状態に。PICUの医師陣は、母親の京子(紺野まひる)から、莉子は合唱をやっておりショックを受ける可能性があるため、そのことを伝えないように頼まれることになりました。しかし、PICU科長である植野元(安田顕)は了承したものの、その方針に疑問を感じていた志子田は、莉子と筆談していた際に、高い声で歌うのは難しいと伝えてしまったんです」(芸能ライター)
その後、莉子は喉に入っていたチューブを自分で抜き、筆談に使われていたメモ帳には、「歌えないなんて死にたい」と書かれていた。植野は志子田に対し、「もし余命宣告だったら伝えましたか? 貴方はあと3カ月の命だって言えましたか? 命のことなら言えないのに、声のことは言えるのはどうしてですか?」と叱責。志子田に帰宅を命じた。
「翌朝、出勤した志子田に対して、京子は頬に平手打ち。志子田は頭を下げ続けていました。このシーンについて、ネット上では『ビンタはされて当然だよね』『志子田本人も納得の上でビンタをされているように見えるし、これならセーフ』と、納得する声がある一方で、『医者にビンタするのはありえない』『気持ちはわからなくもないけど、ビンタはダメでしょ』など疑問の声も出ており、賛否両論の状態に。中には、『これが男女逆であったら、もっと批判を受けていたはず』という意見も見られました」(同)
医療ドラマにおける暴力的なシーンとしては、同じくフジテレビ系で、18年7月から9月にかけて放送された『グッド・ドクター』でも物議を醸したことがあった。
「このドラマでは、自閉症スペクトラム障害を抱える医師・新堂湊を山崎賢人が演じましたが、初回の放送で、患者の情報が集まりきらないままで手術に及ぼうとした新堂を、主任医師・高山誠司(藤木直人)が突き飛ばすシーンがあったんです。これに対して、『突き飛ばすのはやりすぎ』『医者なのに暴力を振るうの?』など、疑問の声が多く集まりました」(同)
医療というセンシティブなテーマを掲げるドラマの中に、こうした暴力シーンがあることに拒否感を抱く視聴者も少なくないようだ。医療ドラマが隆盛の昨今だが、今後描かれ方に変化はあるのだろうか?