• 月. 12月 23rd, 2024

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『相棒』『科捜研』などテレ朝がトップ3独占! 『silent』はワースト入りも「ハマった」報告相次ぐ【10月期ドラマ初回視聴率ランク】

 2022年10月期の連続ドラマ(民放4局、午後8~10時台)が続々とスタート。初回視聴率ランキングでトップになったのは、世帯平均17.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した『相棒 season 21』(テレビ朝日系)だった。

 水谷豊演じる杉下右京の初代相棒を務めた亀山薫役の寺脇康文が、今シーズンから約14年ぶりに登板。放送前から、ネット上では「最近見てなかったけど、右京さんと薫ちゃんのコンビが戻ってくるなら見ようかな」と懐かしむ声が相次ぎ、実際、前シーズンの初回15.2%を2.1ポイント上回る好発進を切っている。

※以下、ドラマのネタバレを含みます。

 初回では、親善目的で来日した南アジア・サルウィンの反政府運動家・アイシャ(サヘル・ローズ)の関係者たちに、「アイシャを殺さなければ、旅客機を墜落させる」という脅迫文がメールで届く事件が発生。命を狙われる身となり、ドライヤーのコードで首を絞められるといった被害に遭ったアイシャだが、その後も右京は彼女に護衛すらつけず、部屋で一人にさせてしまう。その結果、アイシャは精神的に追い詰められ、自殺してしまったのだ……。

 この衝撃的な展開に、案の定、一部視聴者から「右京さん抜けすぎ」「さすがに右京さんのミスだろ」とブーイングが続出。今後の視聴率に影響が出る可能性もあり、推移を注視したいところ。

沢口靖子『科捜研の女』、卒業メンバーの「扱いがひどすぎ」!?

 2位は、今期新設された火曜午後9時のドラマ枠でスタートした沢口靖子主演『科捜研の女』(同)で、初回11.9%。長年続いた「木曜ミステリー」枠からの引っ越しに伴い、大幅なテコ入れを行った結果、スタイリッシュでシリアスなムードが漂う現代的な作風にブラッシュアップされている。

 ネット上では「前のほんわかした雰囲気のほうが好きだった」「変わりすぎて困惑してる」と戸惑いの声もあるが、「ミステリアスなBGMがかっこいい!」「スタッフの試行錯誤が伝わってきて、ワクワクした」と好意的なコメントも多い。

 また、今シーズンからレギュラーメンバーに加わった小池徹平の演技が好評である一方、小池と入れ替わるように卒業した渡部秀がクローズアップされなかったため、「5年以上出てたのに、卒業回ないの?」「扱いがひどすぎ」とファンから不満の声が続出しているようだ。

 同率2位には、岡田将生主演『ザ・トラベルナース』(同)がランクイン。同作は、米倉涼子主演『ドクターX ~外科医・大門未知子~』シリーズ(同)の中園ミホ氏が脚本を手掛ける医療ドラマで、フリーランスの看護師・トラベルナースとして働く那須田歩(岡田)が、赴任先の病院で伝説の看護師・九鬼静(中井貴一)とバディを組み、医療現場を改革していく痛快ストーリーだ。

 初回では、物腰の柔らかい九鬼が、態度の大きい那須田に対し「それはバカナースのすることです」「プライドばかり高いただのバカナース」と、「バカナース」を連呼。さらに、VIPの手術ばかり優先する外科部長・神崎弘行(柳葉敏郎)が倒れて窒息しそうになる場面では、ドスを効かせて「手術、するんじゃろうの? おんどれ、このまま死んでもええんか?」と脅すなど、その独特なキャラクターが、視聴者から「ナース版の喪黒福造みたい」などとウケているようだ。

 一方で、「中園ミホ氏の新たな医療ドラマが始まったということは、もう『ドクターX』の新作はないのかなあ」「『ザ・トラベルナース』って『ドクターX』と展開が似すぎてない? テレ朝はもう米倉さんを待てないってこと?」と悲観する『ドクターX』ファンも散見される。

 19年に低髄液圧症候群を患っていることを公表した米倉。今年11月から米・ブロードウェイで上演予定だった主演ミュージカル『CHICAGO』を“持病悪化”を理由に降板したばかりとあって、多くのファンは気が気でないのだろう。

 残念ながらワースト1となったのは、Hey!Say!JUMP・山田涼介が主演を務める連続ドラマ『親愛なる僕へ殺意をこめて』(フジテレビ系)で、初回4.5%。以降、第2話が3.5%、第3話が3.7%と3%台まで落ち込んでいるが、TVerの「お気に入り」登録数では好調の様子。『相棒 season 21』の37.3万人(25日現在、以下同)や『科捜研の女 2022』の18.9万人を大きく上回る63.5万人を記録しており、テレビよりもネットの見逃し配信で視聴する若年層に響いているのかもしれない。

 同作は、連続殺人事件の容疑者という父親を持つ二重人格の主人公・浦島エイジ(山田)が、猟奇的な殺人事件に自身が関わっているのではないかと苦悩するサスペンス。初回からイスに縛りつけられた女性が拷問を受けるシーンや、主人公の父親が火だるまになり自殺するシーンなど刺激的な映像が続いたため、「悪趣味すぎて見てられない」「せめて深夜に放送してほしい」と批判も多い。

 加えて、フジでは時間を問わず、拷問シーンを含む同ドラマのCMが突然流れるため、「朝の身支度中に、子どもがCMを見て硬直してた」「CMで『死ね!』ってセリフを出すのやめてほしい」と世の母親からの苦言も相次いでいるようだ。

 ワースト2と3は、清原果耶主演『霊媒探偵・城塚翡翠』(日本テレビ系)と川口春奈主演『silent』(フジテレビ系)で、ともに6.4%。前者は“霊が視える”能力を持つヒロイン(清原)が、死者からのヒントを頼りに“霊媒探偵”として難解な事件と向き合っていくミステリードラマで、小芝風花、田中道子、及川光博、瀬戸康史らが出演するほか、主題歌は福山雅治が担当するという豪華さ。しかし、第2話では4.8%まで落ち込んでおり、勢いはあまり感じられない。

 なお、サイゾーウーマンでは今月、同作が水面下で“日テレの発注ミス”により脚本トラブルが発生していたことを伝えている。当初は、嵐・二宮和也主演の日曜劇場『マイファミリー』(TBS系)や大ヒット中のアニメ映画『ONE PIECE FILM RED』などを手掛けたヒットメーカーが脚本を担当する予定だったが、日テレの要望通りに仕上げた脚本に原作者サイドからOKが出ず、脚本家が降板してしまうトラブルが発生していたようだ。

 一方、そんなドタバタな同作と同率の『silent』は、第3話で7.1%まで上昇。主人公・青羽紬(川口)が、かつて本気で愛した恋人・佐倉想(Snow Man・目黒蓮)と、音のない世界で“出会い直す”ラブストーリーだが、ネット上では初回で目黒が見せた“泣きの演技”が「すごい」と話題に。

 芸能人からも「ハマった」報告が相次いでおり、ナインティナイン・岡村隆史は『ナインティナインのオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の冒頭で、「ドラマ『silent』、だだはまりしました」と告白し、「青春ど真ん中、恋愛系かなと思っててんけど、最後まで見たら鳥肌立ってきて、“あ、俺泣くかも”ってなった」「久々にグッと熱くなるドラマやなって。たまらんね、木曜日熱いね」と絶賛。

 さらに、パンサー・向井慧も、第2話放送後にTwitterで「今すぐ世田谷代田駅でパンダが落ちる動画を観たいよ。第二話観終わってそれくらい切ない気持ち」と劇中シーンを引用した上で、心を動かされたことを報告していた。

 初回視聴率においては、トップ3をテレ朝が独占した秋ドラマ。このまま『相棒 season 21』の独走状態となるのだろうか。

1位『相棒 season 21』(テレビ朝日系、水曜午後9時) 17.3%
2位『科捜研の女 2022』(テレビ朝日系、火曜午後9時) 11.9%
同率2位『ザ・トラベルナース』(テレビ朝日系、木曜午後9時) 11.9%
4位『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系、月曜午後9時) 10.3%
5位『クロサギ』(TBS系、金曜午後10時) 9.2%
6位『ファーストペンギン!』(日本テレビ系、水曜午後10時) 8.9%
同率6位『アトムの童』(TBS系、日曜午後9時) 8.9%
8位『エルピス-希望、あるいは災い-』(フジテレビ系、月曜午後10時) 8.0%
9位『祈りのカルテ 研修医の謎解き診察記録』(日本テレビ系、土曜午後10時) 6.6%
10位『君の花になる』(TBS系、火曜午後10時) 6.5%
11位『霊媒探偵・城塚翡翠』(日本テレビ系、日曜午後10時30分) 6.4%
同率11位『silent』(フジテレビ系、木曜午後10時) 6.4%
13位『親愛なる僕へ殺意をこめて』(フジテレビ系、水曜午後10時) 4.5%

※小数点第2位以下を四捨五入。

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