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『ねほりんぱほりん』ある手配師、ガーシーが霞む“がっつり犯罪者”なお仕事事情【2022年シーズン7】

 NHK Eテレの人気番組『ねほりんぱほりん』のシーズン7が10月7日よりスタートした。かわいらしいモグラの人形ねほりん(山里亮太)とぱほりん(YOU)が、ブタの人形に扮した“顔出しNG”の訳ありゲストに、聞きにくい話題を“ねほりはほり”聞き出す新感覚トークショーだ。

※本記事は『ねほりんぱほりん』シーズン7「ある手配師」のネタバレを含みます

『ねほりんぱほりん』ある手配師、ゲストはガーシーも霞む“闇アテンダー”

 11月4日放送回のテーマは「ある手配師 労働力から薬物まで……あらゆるものを“手配”した男」。ゲストには元手配師・マサヒコさん(50代)が登場した。好きな動物・チワワ、好きな作家・石田衣良と、つかみにくいプロフィールのマサヒコさん。田舎のヤンキーだったが、上京して建設会社に就職して働いているうちに、会社に内緒で、人手の足りない現場に建築系の職人をアテンドしてお金を稼ぐようになったそうだ。

 労働者派遣に必要な許可をマサヒコさんは得ていないため、これだけでもアウトだが、やがて池袋の「ニンベン屋」といわれる闇の業者に、外国人登録書の偽造を依頼するなど、外国人の不法滞在・不法就労の手引きもスタート。その後も悪い人脈を築き、海外ギャング相手に覚醒剤や麻薬の手配までするようになった……と経歴を語った。

 麻薬の手配では、アジア諸国や中東へ赴いてギャングと打ち合わせするのがマサヒコさんの仕事。成功報酬は「1回200~300万円」だったとのこと。がっつり犯罪者! 今回のタイトルにある「手配師」「あらゆるものを“手配”した男」というワードから、勝手に男性芸能人相手に女性をアテンドしていた暴露系動画配信者で参議院議員のガーシー(東谷義和)氏をイメージしていたのだが、マサヒコさんはガーシーも霞む正真正銘の“闇アテンダー”だった。

『ねほりんぱほりん』ある手配師、パパ友・タカちゃんからシャブ密輸に誘われる

 驚くのがマサヒコさんの闇人脈の広げ方。薬物の密輸は、息子の同級生のお父さん、つまりパパ友の「タカちゃん」が持って来たそう。タカちゃんは現役のヤクザで、「海外からシャブでも入れない?」と軽いノリで誘われたとのこと。「明日、児童館行かない?」程度の軽やかさでシャブ密輸に誘われるパパ友ネットワークが日本に存在しているとは、恐ろしい。

 また、そのような闇人脈にとってはサウナも重要な場所なんだそう。入れ墨OKの特殊なサウナが各所にあり、「そういうところって真っ裸なので。録音されてたり、録画されてたりっていう心配がないので、いろんな情報が飛び交っている。あと、揉めないんです。揉めて行けなくなると、自分たちの居場所がなくなるから」とのこと。

 マサヒコさんは「豊島区のとあるサウナ」を使っていたそうだ。「ニンベン屋」も豊島区(池袋)だったし、サウナも豊島区。好きな作家は、豊島区を舞台にした『池袋ウエストゲートパーク』(文藝春秋)シリーズ。豊島区のイメージが悪化してく。

 薬物の運び屋を手配する仕方も興味深かった。「普通に日本で面接というか、探しに行く」そうで、マサヒコさんが目をつけるのはパチンコ屋さん。負けてお金降ろして……を繰り返している人を発見すると、「どうっすか?」「飯でもどうすか、自分勝ってるんで」と、さりげなく面接へ移行。

 仕事の話の流れで、「手伝ってもらえたりします?」「ちょっと行ってくれたら50万円くらい払えるんだけど」と持ちかけるのだとか。「すぐ乗ってくれたら合格。そこで考える人間はもう面接落ちです」「即答のみ(合格)」だそうだ。パパ友にサウナにパチンコと、身近な場所で闇のスカウトは行われているらしい。

『ねほりんぱほりん』ある手配師、パパ友・タカちゃんとの絆が深い

 犯罪に手を染めながらも、当時の心境は「ワクワク」「根底にあるのは“楽しい”」だったという根っからの手配師に見えるマサヒコさんだが、一度逮捕され、刑務所に入った後に改心。出所後は「福祉の学校に通って国家資格を取って、今は知り合いのつてで、自分みたいな人が社会復帰したときの施設で働いてます」とのことで、更生したらしい。

 改心のきっかけは息子。「父子家庭で、長男はずっと自分が育ててきた」というが、「中学の卒業式の3日くらい前に捕まった」ため、卒業式に出られなかったそう。「子どもの成長の中で、その時しか見られないものがあるじゃないですか。そこが何年か欠落してるんですけど、もっと本当は子どもにいろいろしてやりたかった……」と、意外なほど真っ当な父性を見せた。そんなふうに思える普通の父親でも、闇の手配師になってしまう場合があるのか、と逆に怖い。

 なお、息子の卒業式は、「海外からシャブでも入れない?」と誘ってきたあのパパ友、タカちゃんが見届けてくれたというから驚く。「タカちゃんが息子の卒業式の準備とか全部してくれて。差し入れで(卒業式の)写真とか入れてくれて……」と、いい話風に語っていたが、そのタカちゃんが誘わなければ薬の密輸にまで手を染めずに済んだのでは?

 最後も「普通がいいのかなって今は(思ってますね)」「当たり前っていいんだなって――」と、深い話っぽく締めたマサヒコさん。タカちゃんとはその後もつながっているのか? タカちゃんも足を洗ったのか? と気になる点は山積みのままであった。