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【薬剤師監修】頭皮のかゆい! 自宅でできる簡単セルフケアと、病院受診の目安は?

 「頭皮にすぐブツブツやかゆみが出てしまう……」「シャンプーを変えても頭皮トラブルが改善しない」といった頭皮トラブルに悩む女性は少なくありません。皮脂が詰まったり頭皮が乾燥しすぎたり、さまざまな原因で起こる頭皮湿疹。セルフケアも大切ですが、病院で診てもらったほうがいいケースもあるので注意が必要です。

 今回は頭皮湿疹の原因や、頭皮の環境を整えるためにおすすめの方法を薬剤師の竹田由子氏に紹介してもらいました。病院受診の目安を押さえつつ、日々のセルフケアで理想的な頭皮環境を目指しましょう。

1.頭皮湿疹の原因

 頭皮湿疹の主な原因を解説します。

1-1.脂漏性湿疹

 脂漏性湿疹とは、フケや皮膚の赤みを伴う湿疹のこと。皮脂分泌の多い頭皮や髪の生え際などに起こりやすく、軽いかゆみが出る場合も。セルフケアで改善するケースもありますが、慢性化すると症状が悪化する場合もあるので注意しましょう。

1-2.皮脂欠乏性皮膚炎(乾燥性皮膚炎)

 皮脂欠乏性皮膚炎とは、皮膚が乾燥して肌の表面にある角質層が剥がれ、肌のバリア機能や潤いが低下するタイプの皮膚炎のこと。気温が下がって空気が乾燥しやすくなる冬場に多いといわれています。予防には、保湿クリームを塗ったり部屋を加湿したりするのが効果的です。

1-3.アトピー性皮膚炎

 アトピー性皮膚炎は、かゆみをともなう湿疹が慢性的に悪化・改善をくり返す皮膚炎。乾燥やバリア機能にトラブルがある状態の皮膚に、アレルギー反応やさまざまな刺激が加わると、アトピー性皮膚炎を発症すると考えられています。炎症を抑える適切な治療とスキンケアの徹底が、基本的な対策法です。

1-4.膿痂疹(のうかしん)

 膿痂疹(のうかしん)は黄色ブドウ球菌、連鎖球菌などによる皮膚の感染症で、黄色っぽいかさぶたや水疱ができます。かゆみを伴い、耐えられず引っ掻いてしまうと、さらに感染部分が広がって悪化してしまうので要注意。膿痂疹が疑われる場合は、病院で適切な抗生物質やかゆみ止めを処方してもらい、治療しましょう。

2.自己判断はNG! 病院受診の目安

 頭皮に軽い赤みやかゆみがある程度なら、まずセルフケアで様子を見ましょう。しかし、強いかゆみや炎症、出血、膿などがある場合は皮膚科の受診が必要です。

 頭皮湿疹の背景に、アトピー性皮膚炎のように治療を要する疾患が隠れている場合があります。また、脂漏性湿疹などは放置すると慢性化する恐れも。気になる症状がある人は、早めに皮膚科医へ相談してください。

 頭皮環境をよくするには、日々のセルフケアや生活習慣が重要です。ここでは、毎日気軽に継続できる頭皮環境の整え方を解説します。

3-1.ドライヤーのかけ方を工夫する

 ドライヤーのかけ方を工夫すると、頭皮に対する熱ダメージを軽減できます。乾燥を避けるため、ドライヤーの温風は頭皮に長時間あてないように注意しましょう。

 ドライヤーをかける前にタオルドライで余分な水分を吸収しておくと、ドライヤーを短時間で済ませられるのでおすすめ。また、ドライヤーの吹き出し口は髪や頭皮から10cm以上離すように意識しましょう。

3-2.皮膚のターンオーバーを促す

 肌のターンオーバーを促すためにも、規則正しい生活を送ることが大切。ターンオーバー、つまり新たな皮膚が生まれて古い皮膚が剥がれ落ちる新陳代謝のサイクルは、生活習慣の影響を受けやすいことが知られています。

 睡眠不足や栄養の偏り、ストレスなどはターンオーバーを乱すので要注意。良質な睡眠をとり、ビタミンやたんぱく質などのさまざまな栄養素をバランスよく摂取して、できるだけストレスを溜めないように心がけましょう。

3-3.紫外線を避ける

 頭皮環境を改善するには、頭皮の紫外線対策も大切。紫外線は頭皮にダメージを与え、皮膚の老化をもたらすからです。

 頭皮が浴びる紫外線の量を減らすには、帽子をかぶったり日傘をさしたりするのがおすすめ。帽子をかぶりっぱなしだと汗で蒸れてかゆくなることもあるので、頭に汗をかいたらこまめに拭きとるようにしましょう。

4. 長引く頭皮湿疹には漢方もおすすめ

 「病院を受診するほどではないけれど、頭皮のかゆみが気になる」「食事以外の方法で、頭皮のかゆみを根本から改善したい」という方には、漢方薬もおすすめです。

 漢方薬は、頭皮湿疹を含むさまざまな皮膚疾患に対して使われており、皮膚科でも採用されています。

 頭皮湿疹はホルモンバランスの乱れ、ストレスなどによる頭皮からの過剰な皮脂分泌、頭皮の乾燥が原因で起きると考えられており、根本から改善するには、「頭皮の過剰な皮脂分泌を調節する」「肌の新陳代謝をよくして毒素を出す」といった漢方薬を選びます。

 また、かゆくなってしまった頭皮には「頭皮の乾燥から生じるかゆみを改善する」効果があるものなどで症状を軽減させます。

 漢方薬は、天然の生薬成分が体にやさしく働き、一般的な西洋薬より副作用が少ないといわれているのも魅力です。

 忙しい現代人にとって、バランスのいい食生活や良質な睡眠を毎日しっかり確保するのは難しいかもしれません。しかし、漢方薬なら毎日飲むだけなので、無理せず続けられるでしょう。日々の頭皮ケアの一つとして、漢方医学をとり入れてみてはいかがでしょうか。

・当帰飲子(とうきいんし):体が冷えて、分泌物の少ない慢性湿疹やかゆみのある方
血(けつ)が不足した「血虚」の状態による皮膚乾燥に適した漢方薬です。

・十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう):急性湿疹やじんましんなどの方
できものや急性の炎症など、かゆみや熱を伴う化膿性の皮膚疾患でしばしば用いられる漢方薬です。

 漢方薬は、自分の状態や体質に合ったものを選ばないと効果を感じられないだけでなく、副作用が生じることもあります。しかし、たくさんの漢方薬からご自分に合った漢方薬を見つけるのは大変ですよね。

 そんなときは、薬剤師に気軽に相談できる「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスを利用すると安心です。あなたに合った漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれますよ。

あんしん漢方

5. 頭皮環境改善のカギは、毎日の生活習慣

 頭皮湿疹は、脂漏性湿疹や皮脂欠乏性皮膚炎などさまざまな原因で起こります。強いかゆみや炎症がある場合は皮膚科に相談してください。

 日々のセルフケアで頭皮環境を整えることも大切です。頭皮乾燥を避けたり、生活習慣を整えて頭皮のターンオーバーを促したりするとよいでしょう。

 漢方薬で体の内側から肌に働きかけていくのもおすすめです。専門家に気軽に相談してみてくださいね。頭皮トラブルを改善して、健やかな毎日を送りましょう!

薬剤師・竹田由子
元漢方・生薬認定薬剤師。大学院で臨床薬学を専攻、日米で病院研修を受ける。病院薬剤師として10年間入院患者を担当しながら、化学療法・医薬品情報担当としても活動する。患者さんから「本音を話しやすい」と言われ関わるうちに、日常のセルフケアの大切さを痛感。転居後は薬局に勤務する傍ら、ライターとしても活動する。病院時代の上司が漢方好きで、漢方の凄さを体感し魅了され「日常の不調はまず漢方」と生活している。現在は、漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信を行う。