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実家がゴミ屋敷化! 片付け・処分が大変だったモノベスト20&実際かかった費用と時間は?

 汚家をまるごと片付けます! 連載企画「汚部屋 ビフォーアフター」今回のクライアントは、筆者(伊藤まき)の「実家」です。さながらゴミ屋敷だった実家を、紆余曲折を経て「生前処分」を実施できました。

 前回は、処分費5万円未満で「粗大ゴミの捨て方・10パターン」をご紹介しました。一方で、小さなゴミや捨て方の判断がつきにくいゴミのほうが「心が折れる作業」だったりもします。そこで今回は、片付けが大好きなプロでもしんどかった「捨てるのが大変だったモノ・ベスト20」と処分のポイントをまとめました。なお、実家本体は不動産売却します。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第1位:分別が必要な液体

 残量がある缶や瓶といった「液体の分別」が一番大変でした。一つひとつ中身を出して、缶に穴を開ける作業を繰り返します。自治体によっては、中身を水で洗浄するなど細かいルールがあるところも。このほか、果実酒、化粧品、調味料などの残った液体も処分しました。

 実家のある自治体では、有毒性のある薬品及びその容器は「購入店」や「メーカー」に相談して処分することになっていました。発煙筒、殺虫剤、農薬、中身が入ったペンキなどの相談は購入店と各メーカーへ。消火器の相談先は、購入店、消防設備組合へ。こうした商品を購入した際は、どこで買ったかを油性ペンで本体に記入しておくと便利です。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第2位:解体と分別が必要な素材

 額縁に入れて飾ってある写真、賞状、絵画、免許、美術品などは、一つひとつ分解して、木・ガラス・紙に分別します。捨てがたい思い出は、写真に記録して処分すると◎。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第3位:30cm以上のプラスチック製品

 小さな衣装ケースも、30cmを超えれば「粗大ゴミ=有料」。柔らかいプラスチックケースなら、細かく切り刻んで小さくすれば可燃ゴミに変わります。灯油が残ったポリタンクは、廃油処理パックで処理して可燃ゴミへ。自治体によると、20Ⅼ以下のポリタンクは不燃ゴミでした。

 筆者の実家には、本のほかにも300枚以上のレコードがありました。大量の本、雑誌、DVDなどは状態が良ければリサイクルショップに売ることができるのですが、どれもカビの臭いがして買い取ってもらうのは難しそう……。そのため、不燃ゴミのレコード盤と可燃ゴミのパッケージとで分ける作業が大変でした。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第5位:思い出グッズ

 家族の思い出も、処分が大変。アルバムといった紙のほか、トロフィーや旅先の土産コレクションなどが加わったら、もうお手上げです。実家で「家族の思い出グッズ」が出たら、自宅へ持ち帰って作業するのがラク。分厚いアルバムはかさばるので、100均のスリムサイズに入れ替えました。写真もベストショットだけに厳選すれば、場所をとらないコンパクトサイズになります。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第6位:売れない贈答品

  箱に入ったタオル、衣類、寝具、食器といった贈答品が押し入れにどっさり。きれいな状態なら「箱付き未使用品」として売ることができますが、タバコの臭いが染み付いていたので、紙の外箱と中身を分別。

 筆者の親は捨てようとすると怒るので、布類は洗濯機へ。臭いは消えたので使うことにしました。こういった贈答品は、使わないと思ったら早めに売りましょう。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第7位:人形や仏具など

 人形や神具も、「捨て難いモノ」です。筆者は捨てるタイプなので、迷わず不燃ゴミへ。風習グッズの処分が気になる方は、「魂抜き」や「お焚き上げ」でお調べください。

 将来、価値が上がることを期待したコレクション類です。パールや昔のお金など、価値があるのかを調べることに時間を使いました。ただ、小さくても「昭和のおもちゃ」は、意外に価値があることが判明。自宅に持ち帰って、じっくり調べてみることをオススメします。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第9位:食器や鍋類

 昭和の食器は5〜6客のセット売りが主流だっため、使っていないものが大量に……。食器類は不燃ゴミの日に少しずつ出します。ゴミ捨て場まで運ぶのは地味につらい。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第10位:鳥小屋、犬小屋、熱帯魚の水槽

 スチール製の犬小屋、熱帯魚を飼育した巨大な水槽、鳥小屋が放置されていました。細かいモノは処分して、大型の犬小屋は不動産売却の「残置ゴミ」として交渉できました。大変だったのは、水槽の砂利(石類)です。販売店や専門業者へ相談しましたが、最終的にこれも残置ゴミとして処理。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第11位:コンクリートブロック類

 実家のある自治体によれば、コンクリートブロックと物干し台(土台)は、購入店、各メーカー、廃棄物リサイクルへ相談してくださいとのこと。一つひとつ、問い合わせ先やルールが違うので大変。ちなみに、こちらも残置ゴミとして受け入れてもらえました。

 台風で壊れた屋外のスチール物置。不動産売買で中古物件として売れるのは、「状態が良いモノ」だけです。我が家は工具で解体して残置ゴミにしました。解体の際に出た金属系のゴミは、買取してくれる会社が近所にあったのでそこで処分。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第13位:古いタイヤ

 自治体によれば、古いタイヤは購入店、自動車販売店、ガソリンスタンド、カーショップ、処理業者に相談してくださいとのこと。今回は、不用品回収業者へ依頼。4個で5,000円でした。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第14位:自転車、バイク、車

 外には放置された自転車、バイクといった乗り物は、粗大ゴミセンターへ持ち込みました。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第15位:1人で動かせない金庫

 金庫は、いろいろな素材の集合体なので鉄ゴミ買取会社も買取不可。今回は不用品回収業者へ依頼しました。重さがあるので2人体制で運び、1個あたり5,000円の処分費で済みました。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第16位:古い家電

 冷蔵庫は、家電リサイクル法の対象製品ですが、持ち出すことが難しいため、不用品回収業者へ依頼。2人体制で、5,000円の処分費がかかりました。洗濯機は残置ゴミに。

 家族の数だけ、布団もあります。かさばるので、空気を抜きながら紐で縛るか90Lのゴミ袋へ入れて圧縮し、処分センターへ持ち込みました。ちなみに、羽毛はリサイクル対象品です。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第18位:解体が大変な「ベッド」

 今時のベッドは組み立ても簡単ですが、昭和のベッドは頑丈でした。解体するときは、電動ドライバーがあると便利です。マットレスと一緒に処分センターへ。

 スプリング(コイル)入りマットレスは、自治体により「処理困難品」の場合が多いようです。中のスプリングを取り除くなど、分別を要する自治体もあります。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第19位:庭の「シンボルツリー」と植物たち

 シンボルツリーだった、庭木の枝や実(柿、杏、ソテツ)たち。「抜根」で調べたところ、幹の太さにより、3万円前後かかるそうです。

実家の生前処分、捨てるのが大変だったモノ
第20位:家具

 カラーボックスなどの軽い家具は、集成材なので簡単に壊すことができます。家具のサイドから押すように力を加えれば、一瞬で壊れるので処分センターへの持ち込みもスムーズ。のこぎりで裁断すれば、可燃ゴミとしても出せます。ガラス製の場合、小さいモノであれば、不燃ゴミ袋に入れて出すことも可能です。

 一方、天然木の家具は、重量があるので1人で動かすのは困難。前回の「粗大ゴミの10の出し方」にまとめたように、不用品回収業者に依頼するのがオススメです。

実家の片付けにかかった時間とお金

 今回、実家の片付けに実際にかかった時間とお金をざっくりとまとめました。

【時間】
筆者宅から、実家までの往復時間(約3時間)
作業時間(1日4時間)×20回ぐらい
処分センターへのゴミ搬出回数×12回(兄弟が担当)

【お金】
高速代(往復3,000円)×30回ぐらい
処分センターへのゴミ処分費(合計2万6,000円)
不用品回収会社のゴミ処理支払い(合計2万円)

 今後は法律の変更や燃料費、人件費などの面で、処理価格の高騰が予想されます。実家の片付けが必要な場合は、早めに取り掛かることが重要です。

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