川口春奈主演ドラマ『silent』(フジテレビ系)。11月17日に放送された第7話での主人公の行動が、ネット上で物議を醸している。
同作は、昨年の「フジテレビヤングシナリオ大賞」で大賞を受賞した生方美久氏が脚本を手掛ける完全オリジナルストーリー。主人公・青羽紬(川口)が、学生時代の恋人・佐倉想(Snow Man・目黒蓮)と8年ぶりに再会し、「若年発症型両側性感音難聴」を患った想と音のない世界で“出会い直す”ラブストーリーだ。
※以下、『silent』第7話のネタバレを含みます。
「第7話では、戸川湊斗(鈴鹿央士)と別れたばかりの紬が、想と恋人同士に戻ったかのように2人で頻繁に会う様子が描かれました。さらに紬は、想に片思いするろう者・桃野奈々(夏帆)をカフェに呼び出し、想が奈々との関係性を『話を聞いてくれる人』と言っていたと報告。加えて、『今の佐倉くんがいるのは奈々さんのおかげ』『佐倉くんのそばに奈々さんがいてくれて、本当によかったです』『ありがとうございました』『以上です』などと、手話で一方的に感謝を伝えたんです」(テレビ誌記者)
この後、純粋で真っすぐな紬を、奈々が好意的に受け止めたように、ネット上の視聴者からも「紬ちゃんの一生懸命さがかわいい」「紬は、好きな人がどん底の時に救ってくれた奈々に、どうしてもお礼が言いたかったんだね」「ちゃんと想の恩人である奈々に思いを伝えに行く紬は、誠実だと思う」と肯定的な声が上がっている。
その一方で、「紬のマウントがエグい。想とまだ付き合ってもないのに、どの立場から物申してんの?」「奈々の傷口をえぐるような紬の行動にドン引きした。デリカシーのない無邪気さが危なっかしい」「彼がつらい時にそばにいてくれてありがとう、これからは私がいますってか? “本妻”が“愛人”にマウントとってるみたい」と否定的な書き込みも目立つ。
「紬はこれまでも、再会して間もない想に『高校の同級生としか思ってない』と言い放ったり、人が何かを伝えようとしているのをさえぎってまで自分の考えを押しつけがちでしたが、今回の奈々との場面にイラ立ちを隠せない視聴者も多かったようです。前回以降、奈々にとって酷な展開が続いており、また夏帆の驚異的な演技力も相まって、奈々に深く感情移入している視聴者が増えている。その分、紬はネガティブな印象を抱かれがちなのかもしれません」(同)
また、第7話の後半では、紬が「しゃべんなくても好きだから」などと、今でも好きであることを想に伝え、2人で抱き合うラブシーンがあったが……。
「湊斗に別れを告げられた際は嫌がっていた紬ですが、別れた途端、あっさり想に乗り換える様子に、『あんなに湊斗のことが好きだって言ってたのに』『切り替え早すぎ。想も奈々に思わせぶりだし、この2人イライラする』と反応する視聴者もいるようです。そのため、紬と想のイチャつきシーンに対しても『冷めた目で見てしまった。どうぞご勝手にって感じ』『湊斗や奈々のことを思うと、2人を素直に応援できない』という声が相次ぎました。ただ、同作は全体的に“説明ぜりふ”が少なく、心の機微が読み取りにくいシーンもあるため、視聴者によって感じ方に差が出てしまうのも仕方なさそう」(同)
空気感を大切にするためか、あえて懇切丁寧な説明を入れない演出の『silent』。どんな結末を迎えるかはわからないが、熱心なファンが多いだけに、今後の展開次第では大批判を招く可能性もありそうだ。