「おいしいごはんが食べたい、でも自炊するのはめんどくさい!」そんなズボラ女子の救世主といえば、コンビニ・ファミレス・ファストフード! 毎日の食事をおいしく楽チンにするため、管理栄養士・猪坂みなみ先生に、さまざまなテーマに合わせた「おすすめメニュー」を聞いちゃいます。
スープストックの種類豊富なメニュー! お悩みに合わせたチョイスを
これからの寒い季節、やっぱり食べたくなるのは体が温まるメニュー。そこで今回は、種類豊富なスープを取り揃えている「Soup Stock Tokyo」のメニューから、猪坂先生が5つの部門別におすすめメニューをチョイス。
ダイエットや冷え性など、体の悩みに合わせたスープを飲んで、忙しい年末年始を乗り切りましょう!
※ここで紹介するメニューは店舗や時期によっては扱っていない場合もございます。
――いよいよ気温もぐっと下がって、寒い季節の到来を感じます。こうなると恋しくなるのが、温かいスープですよね。
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) そうですね。中でも具がたくさん入ったスープは、さまざまな食材を一気に摂取できるので栄養補給にも役立つと思います。
食材、特に野菜は生のままだとかさ高いため、たくさん食べたつもりでも実は少ししか食べていない(摂取できる栄養もその分少ない)ということがあります。しかし、スープなどの場合は加熱することでかさが減るため、無理なくたっぷり食べることができるのです。
そして、体が温まるという点もはずせません。特にとろみのあるスープの場合、胃の中に長くとどまってくれるので、そのぶん体を温める効果が高くなります。食べた後、1時間ほど体を温める効果が持続したという実験もありますね。
――では、今回はそんなスープを手軽に食べられるチェーン店「Soup Stock Tokyo」(以下、スープストック)のメニューから、体の悩みに合わせたおすすめメニューを教えてください! まずは、ダイエットにピッタリなメニューはどれでしょうか?
猪坂 ダイエットをしている人にオススメなのは「酸辣湯」です。酸辣湯とは、お酢や唐辛子が効いた、酸味と辛みのある中華料理で人気のスープ。スープストックでは、じっくりと焙煎した胡麻を使うことで香ばしく仕上げられています。
ダイエット中におすすめの理由は、「お酢」と「唐辛子」が入っている点。お酢には、血糖値の急上昇を緩やかにする効果が期待されています。さらに、唐辛子に含まれるカプサイシンには、体内でアドレナリンの分泌を促進する働きがあります。アドレナリンは脂肪代謝などのエネルギー代謝を促進してくれるので、代謝をスムーズに進めていきたいダイエット中にはぴったりですね。
食材がたくさん入っている点もうれしいポイント。鶏肉と豚肉からたんぱく質を、タケノコやきくらげ、しいたけなどから食物繊維をとることができます。Sサイズ1杯で92kcalと低カロリーであるという点も安心ですね。
――続いて、冷え性の人にオススメのメニューをお願いします。
猪坂 冷え性に悩む方には、体を温める効果がある生姜の入っているメニューが良さそうです。
特に「東京参鶏湯」には、生姜だけでなくニンニクやもち米、鶏肉、高麗人参なども含まれています。これらの食材は、薬膳の考え方では体を温める食材とされていて、中国では昔から親しまれています。冷え性に悩む方は食事の中にとり入れてみてはいかがでしょうか。
また、参鶏湯はもち米が入っている分、とろみが出てくるスープです。そのため、胃の中に長くとどまってくれて、より体温を上げる効果が期待できますね。
――お次は美肌にいい素材が含まれているメニューを教えてください。
猪坂 美肌効果が期待できる成分としておすすめなのは、ビタミンC!
そのためここでは、玉ねぎやキャベツ、大根、いんげん、赤ピーマン、グリンピースなど、ビタミンCを含む野菜が入っている「緑の野菜のミネストローネ」をおすすめします。
ビタミンCは水溶性の成分のため、お鍋でゆでると流れ出ていってしまうのですが、スープであれば栄養が流れ出た汁まで飲んで体内に摂取することができるので、栄養を余すところなくとり入れられますね。
――野菜たっぷりでヘルシーなイメージも強いスープストックですが、腹持ちの良さを重視して選ぶとしたら、どのメニューがいいでしょうか?
猪坂 腹持ちの良いスープが飲みたい人には、「野菜と大麦のビーフスープ」がおすすめです。
大麦は食物繊維が豊富で、体内でゆっくり消化されるという特徴があります。そのため、満腹感が持続しやすいですよ。さらにこちらのスープには、野菜と大麦だけでなく、たんぱく質源となる牛肉も入っています。お肉に含まれるたんぱく質や脂質も、消化に時間がかかりますので、腹持ちが良いといえるでしょう。
――最後は総合的に栄養価が高いメニューを知りたいです!
猪坂 一概には言えないので難しいですが、バランスよくたんぱく質も野菜も摂れるメニューとしては、「野菜と鶏肉のトマトシチュー」があります。
筋肉の材料となるたんぱく質がほかのスープよりも比較的多く、13.5g含まれています。また、たんぱく質だけでなくトマトや玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにくなどの野菜も含まれているため、ビタミンやミネラル、食物繊維の摂取も期待できますね。
特にトマトは栄養豊富な万能野菜で、抗酸化作用の強いビタミンCやビタミンE、βカロテン、リコピンなどの成分が含まれています。リコピンなどの栄養素は、生のトマトよりも、加熱したトマトからのほうが効率よく摂取できるので、その観点からもこのシチューは栄養補給に役立つといえるでしょう。
こうして、あらためて見てみると、やはりスープは効率よく栄養が摂取できますし、温かいものがほしくなる今の時期にぴったりです。「冷えは万病のもと」ともいわれますので、スープストックのメニューを上手に活用して体を温めていきましょう。
猪坂みなみ(いのさか・みなみ)
管理栄養士。大学卒業後、大手食品メーカーにて商品企画や研究開発などに従事。ダイエットアドバイザー、料理研究家助手、医療ヘルスケアベンチャー企業の商品企画職等を経て、現在はLINEで気軽に取り組めるパーソナルダイエットプログラム「ダイエットナビ」の運営や、ヘルスケア領域の新規事業開発アドバイザリー、法人向けの健康経営サポート等を行う。
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