12月18日に放送される漫才コンクール『M-1グランプリ2022』(テレビ朝日系)。昨年優勝したお笑いコンビ・錦鯉は、今やテレビで引っ張りだことなり、「M-1王者」という称号獲得の功績がもたらす影響の大きさが感じられる。
今年で通算18回目の開催となる『M-1』だが、2001年の初代王者・中川家のほか、フットボールアワー(03年)やサンドウィッチマン(07年)など、すでにバラエティ界の大物となっているコンビも少なくない。ここ最近では、マヂカルラブリー(20年)、そして錦鯉がやはり売れっ子となっている。
「しかし、中には失速してしまったチャンピオンも。例えば、09年に優勝したパンクブーブーの佐藤哲夫と黒瀬純は、現在、BSよしもとの各地域発の情報番組『チーキーズ a GoGo!』の水曜MCを担当しているくらいで、地上波テレビ番組のレギュラーはなし。今年3月までは地方番組『アサデス。7』(九州朝日放送)のコーナーを担当していたものの、それも終了してしまいました。そもそも『M-1』優勝直後から『売れない』と言われていたほどで、ブレークしきれなかった印象です」(スポーツ紙記者)
とはいえ、11年には当時コンクール番組だった『THE MANZAI』(フジテレビ系)でも優勝し、『M-1』と併せて2冠を達成したパンクブーブー。笑いの実力は認められているはずだが……。
「18年にAbemaTV(現・ABEMA)で配信された『エゴサーチTV』では、MCのキングコング・西野亮廣にパンクブーブーの2人が“なぜ自分たちは売れないのか”について意見を求める形でゲスト出演。自ら“売れていないこと”をネタにしている状況だけに、このやぶれかぶれなスタイルが、いつか世間にウケてほしいものです」(同)
また、15年の優勝コンビ・トレンディエンジェルは、ボケ担当の斎藤司はともかく、ツッコミのたかしはテレビ露出量が極端に少ない。
「現在、2人でのレギュラーは『チーキーズ a GoGo!』に木曜MCとして出演しているだけですが、斎藤は単体でバラエティにゲスト出演することが多く、得意のダンスを生かした企画に呼ばれることも。そんな斎藤に比べると、たかしは活躍できているとは言い難い状況です」(テレビ局関係者)
しかし、本人はそこまで困っていないのかもしれない。というのも、今年7月にテレ朝の公式YouTubeチャンネル『動画、はじめてみました』内の「やさぐれ酒場」コーナーにゲスト出演したたかしは、自分よりも仕事量が多い斎藤と“給料がほぼ変わらない”と話をしていたのだ。
「『やさぐれ酒場』のMCを務める納言・幸から、休みの日数を聞かれた際は『週に4~5』と答えていたので、たかしが暇なのは明らか。金銭面で困窮していない分、危機感はなさそうですが、一度は『M-1』の頂点に立った芸人なのに……と思うと残念です」(同)
一方、『M-1』王者の座に就いた後、一時的に仕事を失うも、そこから復活した芸人もいる。
「とろサーモンの久保田かずのぶは、相方・村田秀亮とともに17年の『M-1』で優勝したものの、18年の『M-1』終了後、SNS上で、泥酔した久保田が、審査員の1人・上沼恵美子に暴言を吐く動画が拡散される騒動が勃発。久保田は飲みの席でSNS配信を行ったとみられ、スーパーマラドーナ・武智も一緒になって上沼を批判。この事件の影響で、久保田と武智のテレビ露出は激減したのです」(芸能ライター)
そんな久保田だが、その後、自力で巻き返しに成功した。
「久保田は、ダウンタウン・松本人志が企画・プロデュースする“笑わせ合い”番組『HITOSHI MATSUMOTO presents ドキュメンタル』(Amazonプライム・ビデオ)の常連で、Amazon本部の審査に落ち、お蔵入りとなった幻のシーズン8(20年)と9(21年)では見事優勝して存在感を示しました。ちなみに相方の村田は俳優として頭角を現しており、映画や舞台に多数出演しています」(同)
今年の『M-1』王者は、末永く活躍できるといいが、果たして……。