12月28日、TBS系朝の情報バラエティ『ラヴィット!』の特番『ゴールデンラヴィット!』が放送された。同局の改編期特番『オールスター感謝祭』(以下、『感謝祭』)のような雰囲気の番組で、ネット上ではアルコ&ピース(以下、アルピー)の平子祐希と酒井健太、そしてアンタッチャブル・柴田英嗣が行った『感謝祭』のパロディネタが話題に。一方で「ヒヤッとした出演者も多かったのでは」(芸能ライター)という声が聞こえてくる。
昨年3月から放送を開始した『ラヴィット!』は、MCを務める麒麟・川島明のほか、曜日やコーナー別でアルピーや柴田、ぼる塾、アインシュタイン、ミキ、見取り図、ニューヨーク、EXIT、宮下草薙、男性ブランコら多くの芸人が出演。一方、タレント、アイドルなども多数起用されている。今回は初のゴールデン特番とあって、レギュラー陣が総出演し、オープニングでは、サンボマスターが番組テーマ曲「ヒューマニティ!」を生披露した。
「ちなみに、この日は川島が特番に備えるため、朝の『ラヴィット!』は、番組に不定期出演している相席スタート・山添寛がMCを担当。その後、同局番組で『ゴールデンラヴィット!』の告知をして回った山添は、『ゴゴスマ~GOGO!Smile!~』で『(ゴールデン特番は)感謝祭のパクリ』とコメントし、笑いを誘っていました」(同)
実際、『ゴールデンラヴィット!』は出演者たちの席を『感謝祭』と似たような配置にしていたほか、“エコポニー”リレー企画「ゴールデンラヴィット!ダービー」のコースにも、『感謝祭』の名物コーナー「赤坂5丁目ミニマラソン」を彷彿とさせる“心臓破りの坂”を用意していた。
「そんな中、生放送とCMの合間に、芸人による『5秒で笑いをとれ! 提供ベース選手権!』が繰り広げられていました。男性ブランコは“あっち向いてホイ”からカメラ目線で“ラヴィット!ポーズ”を決め、ぼる塾は3人で“みたらし団子”に扮したのですが、その後、平子が柴田のもとへ歩み寄って胸倉をつかみ、それを酒井が制止しようとする、ちょっとした芝居を披露。詳しい説明などはありませんでしたが、ネット上には『「感謝祭」の島田紳助と東京03!?』という指摘が続出したんです」(同)
2011年に芸能界を引退したものの、現役時代は『感謝祭』の初代MCを務めていた紳助。09年10月放送の同番組では、エンターテインメント集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」の生パフォーマンス時、紳助が東京03を恫喝するシーンが映り込み、業界内外が騒然。後になって紳助は、本番前、楽屋へあいさつに来なかった東京03に激怒していたことが判明し、この件は『感謝祭』の“事件”として広く知れ渡った。
「今回、アルピーの2人と柴田の演技を見て、すぐに『あの事件のパロディだ!』と気づくネットユーザーが多かったのも、それだけ衝撃的な出来事だったからでしょう。ただ、これはアルピーが太田プロダクション、柴田がプロダクション人力舎所属だからこそできたネタでは。川島をはじめ、『ラヴィット!』には、紳助の古巣・吉本興業の芸人が多数出演していますが、このネタにさぞかしヒヤッとさせられたと思います」(同)
紳助が引退してからすでに10年以上たっているものの、吉本関係者は、今でもその扱いに慎重のようだ。
「今月18日に放送された『M-1グランプリ2022』(テレビ朝日系)では、審査員を務めたタレント・山田邦子が『紳助さんには今朝メールしましたけど、宮崎で見てるようです』と発言。この時、番組MCの今田耕司が慌てて『あんまり情報言わなくて結構です』とストップをかけていました。もちろん、個人情報を勝手に公開すること自体問題ですが、紳助の居場所をマスコミに突き止められないよう、吉本の後輩である今田は、配慮したものとみられています。吉本のタレントは、今もなお紳助を丁重に扱っているようですし、『ゴールデンラヴィット!』のアルピーと柴田のネタにも動揺したかもしれません」(同)
なお、4年前にTBSで放送された『オールスター後夜祭2018秋』では、有吉弘行もハナコに詰め寄る形で、紳助と東京03の事件をパロディ化していた。有吉は太田プロ、ハナコはワタナベエンターテインメント所属と、やはり“非吉本”芸人。TBS的にも事件のパロディ化はOKのようだが、この先も、吉本芸人が大々的にネタにするところは見られないのかもしれない。