• 日. 12月 22nd, 2024

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大久保佳代子、バービー、イワクラ……今をときめく“女芸人”たちの気になるところ

現代のテレビ界で、ひときわ強い存在感を放つ存在――女芸人。バラエティ番組で、男芸人の陰に隠れていた時代も今は昔。誰よりも前に出て、笑いを取る女芸人の姿は珍しくなくなったように思える。今回、サイゾーウーマンで「女のための有名人深読み週報」を連載中のライター・仁科友里氏が、2022年に特に気になった女芸人ベスト3を発表する。

「今年は女子アナではなく、女芸人で」

 編集部からそんな原稿依頼を受けたとき、驚くと同時に納得してしまった。ここ数年、私は毎年、年末になると、その年の「女子アナ」の言動を振り返るコラムを執筆していたが、今年はそのテーマが「女芸人」に変更になったのだ。確かに最近、女子アナ人気が下火になったように感じていたし、個人的にも心動かされる女子アナがいないと思っていた。それは彼女たちの資質がどうこうというより、時代の流れなのだと思う。

 その代わりに台頭してきたのが、女芸人だ。漫才やネタをやるという芸人の本分を超え、今や女芸人は、バラエティ番組はもちろん、ドラマ、文筆の世界でも目覚ましい活躍を見せている。今回は、私の気になる女芸人ベスト3とその理由を挙げてみた。

【第1位】オアシズ・大久保佳代子
「小堺一機をエロい目で見ている」発言を生々しくしない話術

 かつてNHKの朝ドラヒロインを選ぶとき、「誰にも嫌われないタイプであること」が選考基準の一つになっていると聞いたことがある。好き嫌いが分かれる個性派女優より、満遍なく誰からも嫌われない安定した好感度を誇る女優が好まれるそうだが、これを聞いて私の頭に浮かぶのが、オアシズ・大久保佳代子なのだ。

 大久保サンはすごい。12月16日放送の『マツコ&有吉 かりそめ天国』(テレビ朝日系)で、大久保サンは司会のマツコ・デラックスとロケに出たのだが、やっぱり彼女は塩梅がいい。

 大久保サンといえば「性欲が強いキャラ」として売っているものの、今のテレビでは話しにくい部分があるだろうし、視聴者が不快感を抱く可能性もある。だが、大久保サンに限っては、そんな心配をする必要はない。

 番組で訪れたレストランは、大久保サンだけでなく小堺一機も行きつけだそうで、彼女は「(小堺さんを)エロい目で見ている」と明かす。これだけだと、今のテレビ界、今の視聴者にとっては、アウトな発言な気もするが、大久保サンはその理由として、小堺が誕生日に年齢分の薔薇を送ってくれたという「いい話」を披露したため、生々しさが中和されて“ちょうどよく”なっていた。

 コンプライアンス、そして視聴者の目が厳しくなると、話題がおのずと限られてしまうものの、大久保さんの“中和”術があれば、どんな話題でも問題ない範囲に収めることができる。そんな彼女は、「誰にも嫌われない」稀有な存在といえるのではないだろうか。

 芸人というよりも、昨今は、自己肯定感を育てるコーチとして、またジェンダー問題の論客としての活躍が目覚ましいように見えるバービー。しかし、私が注目しているのは、一般人である夫と彼女の関係だ。

 夫の「つーたん」氏は、バービーの6歳年下で、教育関係の仕事をしている会社員だという。そんな彼とバービーがいかにして知り合ったのか。ウェブサイト「FRaU web」でのつーたん氏の連載「僕の妻は“女”芸人」によると、彼は「おはようございます。東京都に住む〇〇〇(本名)です。教育関係の仕事をしている28歳です。突然すみません。メディアで活躍されている姿を拝見し、素敵なお人柄に惹かれています。お忙しいと思いますがいつかご一緒にお酒を飲みに行けたら嬉しいな、と思いご連絡いたしました!」と、バービーにインスタグラムでDMを送ったらしい。

 テレビでしか見たことのない芸能人を飲みに誘うことに、私は驚いてしまうが、それに返信したバービーもすごいと思う。こうして2人は交際を始め、結婚に至ったものの、私はつーたん氏の自意識のようなものが気になって仕方がない。

 つーたん氏は一般人ということもあって、顔出しこそしていないものの、バービーのインスタグラムには再三登場しており、時にかなり肌を露出させた画像も見られる。上述した通り、連載も持っており、もはや一般人とは言えない気がするのだが、そこにつーたん氏の“人から注目されたい”という欲望を感じてしまうのだ。

 一見、珍しい存在のように思えるつーたん氏。しかし、実は男女逆のパターンなら、これが「よくあること」に気づく。最近でこそ、日本のフェミニズムの第一人者・上野千鶴子氏に子育てや教育の問題をジェンダー的視点で解説してもらうなど、硬派に転じた「VERY」(光文社)だが、以前は本職のモデルではなく「有名人の妻」をモデルに起用し、コラムを書かせることも珍しくなかった。

 「有名人の妻だから」という理由で仕事がもらえるなら、つーたん氏のように「有名人の夫だから」という理由で仕事がもらえても何らおかしくはない。今後、つーたん氏がどこまで我を出してくるのか、そんな夫に対してバービーがどう反応をするのか、そして2人の関係はどうなるのか、楽しみでならない。

 「若者が恋愛をしない」と言われて久しいが、たとえ交際未経験だとしても、「恋愛に興味がない」という意味ではないと思う。となると、今をときめく女芸人に「どんな恋愛をしているか」「恋愛とは何か」を聞いてみたい若い人たちは多いことだろう。

 現在、オズワルド・伊藤俊介と交際中の蛙亭・イワクラは、そんな需要に応えられるうってつけの人材ではないか。

 もともと伊藤とイワクラは、森本サイダー、ママタルト・大鶴肥満の4人でルームシェアをしていたそうだ。『ニューヨーク恋愛市場』(ABEMA)に出演した伊藤の同期・空気階段の水川かたまりによると、イワクラは風呂から「あらわな感じ」で出てくるというが、「伊藤はイワクラを『女として見ていない』みたいなことを、最初すごく言ってい た」と証言する。

 女として見ていなかったはずのイワクラを、伊藤はいつ女性として意識したのかも気になるものの、それ以上にイワクラの心境の変化に興味を抱いてしまう。

 「あらわな感じ」で風呂から出てくるだけあって、イワクラも当初、伊藤のことを男性としてまったく意識していなかったように思うが、なぜ恋愛感情を抱くに至ったのか。それは他人には知る由もないけれど、そこには、イワクラなりのちょっと複雑な理屈があるような気がする。彼女のようなタイプが語る“恋愛論”は、「恋愛はしていないけれど、恋愛とは何かには興味がある」という若い人の心に響くのではないだろうか。

「女芸人のこれから」について思うこと

 今回3人の女芸人の“見どころ”を紹介したが、女芸人界全体を見ていると、今後は、「『女友達』になりたいと世間の人たちに思わせるタイプ」か、「思いもよらない分野の先駆けとなるタイプ」かで二極化していく気がする。女芸人の皆さんには、2023年もお体に気をつけて、各々の個性を爆発させていただきたいものだ。

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