元日に放送されたNHKの恒例番組『2023新春生放送!年の初めはさだまさし』に、4人組グループ・ももいろクローバーZ(以下、ももクロ)が出演。ここでのシンガーソングライター・さだまさしの発言が、「完全にアウト」と物議を醸している。
同番組は、東京・両国国技館でのカウントダウンコンサートを終えたばかりのさだが、0時20分から約2時間、トークや歌を届ける内容。番組後半、さだが楽曲提供するなど親交の深いももクロが登場すると、さだは「ももクロはいつも元気で裏表がなくて、もう素晴らしい。もう大好きですけどね、この人たちね」とメンバーを絶賛した。
そして、持ち歌を披露し終えたももクロに対し、さだは「僕はさ、ふと思ったんだけどさ、れにが結婚したじゃない?」と、高城れにが昨年11月に北海道日本ハムファイターズの宇佐見真吾選手と結婚したことに触れつつ、「君たち(高城以外のメンバー)もさ、やがては結婚してほしいわけよ、それぞれね。1人ずつさ、娘を産んでほしいわけよ。ね?」とメンバー全員に娘を出産してほしいと発言。
さらに、「13年ぐらいたったらさ、娘だけでさ、ももクロの2世グループ作るってのどう? そこから引退していいのよ、君たちは。第2代目を作ってから引退する。これがずっと続くと、君たちは歌舞伎(の襲名)みたいになるから」とメンバーに語り掛けた。
この提案に対し、佐々木彩夏が「2号作らないと引退できないんだ(笑)」「(ほかのメンバーは2世で)1人だけおばさんだったらツライよね(笑)」と返答すると、さだは「そうだね」とコメント。続けて、さだが「れに、幸せにね。じゃあ、みんなも負けずに頑張れよ」と舞台からはけようとするメンバーに結婚を促すと、玉井詩織は「負けずに……そんなつもりないです(笑)」と明るくツッコんでいた。
元気なももクロを前に目尻を下げていたさだだが、案の定、ネット上ではさだの発言が「セクハラ」と物議を醸すことに。
中には、「さださんは“ももクロ2世”が見たいと言っただけで、悪気はない。何が問題なのかわからない」「ももクロ愛があふれてしまっただけ。これで責められたらかわいそう」と擁護する人も見られるが、やはり「これをセクハラってまったく気づいてないのが、やばすぎ」「悪気ないのは当たり前。NHKに出る芸能人として感覚をアップデートしないとダメでしょ」とドン引きする人も少なくないようだ。
「ももクロは笑顔で対応していましたが、突然『結婚してほしい』『娘を産んでほしい』と言われ、若干引いているようにも見えました。さだの発言は、端々から『女性は結婚して子どもを産むもの』『結婚が遅いと負け』『アイドルは若くなくなったら引退』といった固定観念が透けて見えるため、非常に残念です」(芸能記者)
同様に、ネット上で「セクハラでは?」と問題視された発言といえば、よゐこ・濱口優の妻でタレントの南明奈に対するお笑いタレント・明石家さんまの質問だ。
「2020年8月放送のバラエティ番組『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)には、さんまが『アッキーナは、お子さんはまだか?』と話を振り、南が『まだですけど……』と返すシーンがありました。これに、視聴者から『時代錯誤な発言』などと批判が続出。さらに、21年4月、南と濱口が19年頃から不妊治療を続けていたことを告白した際にも、さんまのこの発言が再注目され、『あの質問、アッキーナにとってどんなにつらかったことか』『ますますあの発言が許せない』と怒りの声が相次ぎました」(同)
また、21年10月には、浅草キッド・水道橋博士のYouTubeチャンネルに出演したタレント・徳光和夫が、さんまと会った時の印象を語る場面で、「この間(さんまに)お目にかかった時、本当に若々しかったですね。まだ、AKBの1人や2人は妊娠させられますよ」と発言。さだやさんまのように、女性に直接かけた言葉ではないものの、「AKB48のメンバーに対して失礼」「とんでもないセクハラ発言」などと大炎上した。
70歳となった現在も、パワフルに活躍するさだ。今回の発言は、ももクロを孫のようにかわいがるあまり口走ってしまったものとみられるが、“多様性”をテーマにした番組作りに注力するNHKでの発言としても、不適切といえそうだ。