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ヘンリー王子、自叙伝『スペア』の出版をキャンセルしていた? 立て続けな告知インタビューには元英海兵隊員も「黙るべき」と苦言

ByAdmin

1月 10, 2023 #海外

 欧米メディアに本の内容を明かされ、発売前から世間を騒然とさせているヘンリー王子の自叙伝『スペア』。1月10日にいよいよ発売となったが、王子は「(後世のために)絶対に欠かせない史実」として自分の経験を本にしたと主張しているものの、昨年6月に開催されたエリザベス女王のプラチナジュビリーの後、本の出版キャンセルを希望していたと報じられた。

 これは英紙「タイムズ」が、アメリカの出版情報筋からの話として伝えたもの。ヘンリー王子は昨年6月に妻子を連れて女王の即位70周年祝賀行事プラチナジュビリー出席のためイギリスに一時帰国したが、アメリカに戻った2週間後、出版元のペンギン・ランダムハウスのチームに「祖母に会い、今回の出版について思い直した」と告げたとのこと。

 歴史的な一冊になると確信して極秘で制作に携わってきたチームは、キャンセルしたいと申し出た王子の言葉にひどくショックを受けたそうだ。

 その後、王子は「祖母が生きているうちは出さない」と考えを変え、女王が9月に崩御されたことで出版のゴーサインが出た形となった。

 『スペア』はピューリッツァー賞受賞作家のJ.R.モーリンガーがゴーストライターとして代作したもの。メーガン夫人との出会いから2人が王室離脱に至るまでに迫った昨年12月配信のドキュメンタリー番組『ハリー&メーガン』(Netflix)とは異なり、同書は王子の物語との位置づけで、王室批判だけでなく、王子の驚くようなプライベート情報が満載で、出版社は世界的なベストセラーになると意気込んでいる。

 この「タイムズ」の記事が出た2日後の8日、ヘンリー王子が同書のプロモーションのために受けた英ITVと米CBSのインタビューが放送された。ITVは王子が信頼している長年の友人トム・ブラッドビーが聞き手で、王子は「家族(王室)を傷つけるという意図はない」と述べた上で「王室は自分と和解する意思を見せてくれない」と不満を口にした。

「プライバシーが欲しいと言っていたあなたが、家族のプライバシーを許可も得ずに侵害していると非難する声も多いですが」というトムの言葉に、王子は「批判するのは、私の家族がメディアに情報を流していることを知らない、もしくは信じたくないと思っている人たちでしょう」と持論を展開。イメージ回復のため、タブロイドやメディアにネガティブな情報までをも流す、王室の内情を強く批判した。

 2021年3月に米CBSで放送されたオプラ・ウィンフリーによるインタビュー番組で、王室内の人種差別を批判したがという話を振られると、「私はそんなことは言っていない。メーガンも王室メンバーが人種差別主義者だなんて言っていない」と否定。「イギリスのメディアがそう言ったんだ」と断言し、けげんな顔をするトムに「人種差別と無意識の偏見の違い」について畳みかけるように説明した。

 兄のウィリアム皇太子については、「世間は仲良し兄弟だと思っていた。母もそうなるように育てていましたしね。でも兄は、私のことを嫌がっていた」「イートン校(イギリスの名門パブリック・スクール)時代も無視されていた」と苦笑いし、「当時はなぜ自分がこんなに嫌がられるのかわからず、傷ついていた」と告白。兄弟のわだかまりは相当根深いものだと感じさせた。

 「チャールズ国王の戴冠式に出席するか」という質問には、「その日までに、座って話し合いができれば」と言葉を濁し、「今、幸せですか」という質問には「イエス」と答え、「それが気に食わない人がいることも知っている」と苦笑いした。

 一方で、アンダーソン・クーパーが聞き手となった『60 ミニッツ』(CBS)のインタビューでは、本の中でウィリアム皇太子を「自分より薄毛の進行が深刻で、年とともに母親の面影がなくなっていく」と表現したことについて「辛らつではないか」と聞かれ、「そうは思わない。兄のことはいつだって愛しているし」と断言。確かに王子は兄の薄毛を笑いネタに、皇太子は王子の赤毛を笑いネタにしており、このくだりは身内ネタでもあるが、アンダーソンは差別的ではないかという厳しい表情をしていた。

 『60 ミニッツ』はダイアナ元妃に関する質問が多く、当時の映像を流しながら王子と共にダイアナ元妃の死を回顧。王子は、母の死の責任はイギリスのタブロイド・メディアにあると憤りを感じ続けていたが、誰にも言えず、酒を浴びるように飲み、薬物にも手を出し、気分を紛らわしたのだと告白。セラピーだけでなくサイケデリック療法も試したことなどを赤裸々に語った。

 さらに、国王が母を苦しめたカミラ王妃と再婚することは兄と共に反対していたと明かし、女王が崩御した時に王室のメンバーたちから冷遇されたことも悔しそうに話していた。

 メーガン夫人に関しての質問は少なめだったが、サセックス公爵、公爵夫人の称号返上については「したところで何も変わらないから」しないと、キッパリと否定。「プライベートに事を進めたかったとしながら父と兄との会話を公にすることに、疑問を感じる人がいるのでは?」という質問には、プライベートに進めようとするたびに王子夫妻に関する情報がリークされ、話がでっち上げられてきたとし、「だから自分の口から真実を伝えているのだ」と主張。メーガン夫人の気持ちも含まれた言葉だと感じる人が多かったようだ。

 最後にアンダーソンは、「王室にコメントを求めたが、事前に番組を見てから考えると言われた。我々は事前に番組を見せることはしない」と述べ、王室側の意見は得られなかったとした。

 なお王子は、現地時間9日に放送された情報番組『グッド・モーニング・アメリカ』(ABC)のインタビューで公務復帰の可能性を聞かれると、「ノー。不可能だと思う。家族との合意を結んだとしても、第三者(イギリスのタブロイド・メディア)がそれを阻止するだろう。戻ることは阻止されないだろうが、生き残れない状況に陥らされるだろう」と答えている。

 ネット上では、これらのインタビューを見た人たちから「なんでもかんでもホイホイしゃべっていて心配になる」「ダイアナの呪いかと思うくらい、彼女の死の影響を強く受け続けている。かわいそう」「皇太子が気の毒で仕方ない」などと戸惑う声が続出。

 王子と面識がある元英海兵隊員のベン・マクビーンは、自身のTwitterに「ヘンリー王子、お慕い申し上げますが、黙るべきです! 一体、どんな人たちとつるんでいるのでしょうか。いい人であれば、彼を止めているはずです」と苦言を投稿。

 ベンは出演した英『トーク TV』で、「今、王子を取り巻いているのは、王族なんてどうでもいいと思っているアメリカ人ばかり」「だから金もうけできる話を彼から聞き出している」「王子を金もうけの機械扱いしているんだ」とも吐露した。

 この意見に賛同する人は多く、ネット上でも「周りにいる人からいいように使われている」「インタビューのように、聞かれるままになんでもかんでもペラペラ話してしまうのだろう」などと心配する声、王子の今後を懸念する声が多く上がっている。

 ついに発売を迎えた『スペア』だが、その内容をめぐり、一波乱も二波乱も起きそうだ。

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