• 日. 12月 22nd, 2024

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明日あなたが被害にあうかもしれない

元極妻が考える「未解決事件」――群馬一家3人殺害事件から25年、なぜ警察は逮捕できないのか?

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

狭山市の射殺事件の被害者は絆會幹部

 今年もよろしくお願い申し上げます。新年早々、狭山市の射殺事件、びっくりしましたね。

 報道によりますと、被害者は絆會の幹部のようです。絆會とは、2015年に六代目山口組から離脱した関係者らが設立した「神戸山口組」を、さらに離脱した関係者らによって設立された組織です。

 被害者は、マンションの駐車場から自宅に入るところを撃たれましたが、一緒にいたご家族は無事だったそうです。

4年前の銃撃事件の報復?

 お世話になっている編集者さんは、「普通の住宅街で起こった惨劇」がとても怖かったと話していました。そうですよね……。抗争事件でカタギさんが巻き込まれた事件はたくさんありますし、今回のように家族の目の前でヤクザが射殺される事件もありましたから、「暴力団」が嫌がられるのは当然です。

 この原稿を書いている1月12日現在、犯人はまだ逮捕されていないので、動機や事件の背景はわかりませんが、ネット上では19年1月の稲川会系組織の組長と姐さん、若い衆が銃撃された事件の「報復」ではないかといわれています。

 この事件、いろいろ微妙なんですが、私もちらっと書かせていただいております。姐さんが撃たれながらも組長をかばってヒットマンにタックルするところが映っている監視カメラの映像は、今も動画サイトで見られます。

 この記事を書いた時には、逮捕された5人のうち4人が釈放されたと報道されていましたが、その後に全員が不起訴になったことが報じられました。不起訴ではありましたが、逮捕された住吉会傘下組織の関係者は所属組織から絶縁処分を受けており、事件への関与はあったというのが通説です。

 また、逮捕された5人の中に「絆會関係者」がいて(これも当時からうわさになっていました) 、それが今回の被害者のようです。いずれにしろ犯人が不明なので、これ以上のことはわかりません。

 捜査の行方を見守るしかないのですが、そういえば昨年暮れの宮台真司さんの襲撃事件も未解決。どうなっているのでしょう?

 思えば未解決事件も多いですよね。

 毎年の暮れには、東京・世田谷で家族4人が殺害された事件が報道されます。昨年で、発生から22年だそうです。

 また、今年の1月14日は、1998年に現在の高崎市内の旧群馬町三ツ寺で一家3人が殺害された事件から25年だそうです。

 運送業者の小暮洋史(殺人容疑で全国指名手配中)が納品先で知り合った女性にストーカー行為を続けた揚げ句、実家に上がり込んで家族3人を殺して待ち伏せ、女性を強姦しようとした事件です。

 ウチに帰ってきたら、家族全員が殺されてて、潜んでいたオッサンにレイプされそうになるって、元極妻だって怖いですよ。レイプはなんとか回避できたそうですが、そんなことは何の慰めにもなりません。

 なぜ警察は逮捕できないのでしょうか?

 ヤクザが地元でブイブイ言わせていた時代であれば、世田谷も高崎もとっくにパクられて(逮捕されて)たかなと思わないでもないですが……。

 ヤクザが地元を守るのは自分のためなので、街の住人でも、見かけない顔の人でも、しっかりチェックしていました。それに挙動不審な人には必ず声をかけますし、何かあれば捜査に協力するフリをして、警察に貸しを作るために情報提供してたのです。

 でも、92年の暴対法、11年に出そろった都道府県の暴排条例で、警察との協力関係はどんどん薄れています。ヤクザが排除されるのは自業自得なところもあるのですが、警察は下着泥棒とか拳銃暴発とか、しょうもない事件ばかり起こしてないで、未解決事件の捜査を頑張ってほしいものです。

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