発売前、出版社のペンギン・ランダムハウスが「ヘンリー王子が何を考え、感じているのか? 彼らの人生は、これからどのように展開するのか? 多くの人が知りたがっている、そのことが明かされる」と自信たっぷりに紹介していた『スペア』。ふたを開けてみたら、家族への愚痴や下ネタが満載で、事実とは異なる記述も多く、とても歴史本とはいえず。アメリカでは王子のちんこ話で大盛り上がりしており、国民的深夜トーク番組では「ヘンリー王子をイギリスに返却する方法」にまつわるジョークで観客が大爆笑。“愚痴ばかり言うB級ロイヤルセレブ”扱いされており、王室ファンは「女王が生きていたらどう思われるか」と嘆いている。
自由とプライバシー、そして心の平安を求めて英王室を離脱し、自由の国アメリカで慈善活動を行うなど、イベントに顔を出しながら生計を立てていくものとみられていたヘンリー王子とメーガン夫人。“ロイヤルブランド”で金稼ぎすることをよく思っていない人は多かったが、アメリカ人は「米国のロイヤルになればいい」と王子夫妻の移住を歓迎した。
2人は「自分たちが前に進むため」「メンタルヘルスの重要性を訴えたい」として、2021年3月にオプラ・ウィンフリーからインタビューを受けた際に王室を批判。王族から人種差別的な発言があったと主張し、世界中が大きな衝撃を受けた。その後もたびたび王室批判をし、昨年末にNetflixで配信されたドキュメンタリー『ハリー&メーガン』では、王室が組織的な心理操作をしていたこと、兄を守るためなら嘘をつくが、自分たちのためには真実を言わないことなどを暴露。王子にとって初ソロプロジェクトとなる自伝本『スペア』では、王室の内情をさらに詳しく暴露するのではとみられていた。
予想通り、同書はこれまでベールに包まれていた王室の内情を生々しく暴露しまくる内容だったが、アメリカ人が注目したのは、イマイチピンとこない王室の内情暴露よりも、米国では使われないバラエティ豊かな下半身の呼称で、オーディオ版でヘンリー王子自身が朗読していることに大喜び。「ヘンリー王子=下ネタ大好き男」としてネット上は大盛り上がりしている。
時事ネタに敏感なアメリカの人気深夜トーク番組では、ウィリアム王子に暴力を振るわれたことなどよりも、下半身ネタが取り上げられるという情けない事態に。『ジミー・キンメル・ライブ!』(ABC)では、これまで『スペア』につづられている内容をもとに動画を2つ作り紹介。極め付きは、若者から中年層に人気の司会者ジミー・ファロンによる、キツめのジョークだった。
ジミーは、自身の深夜トーク番組『ザ・トゥナイト・ショー』(NBC)で、「“Googleの予測変換”で、ちょっと変な候補が出てくることがあるというショートコントを披露。「How to return(返品方法)」とタイプすると、アマゾンの商品、ケーブル機材に続いて「ヘンリー王子をイギリスへ返却する方法」が表示されたと大きな画像付きで紹介し、このジョークに観客は大爆笑したのだ。
SNS上では、「爆笑するってことは、下品な王子なんて返却しちゃえばいいのにと思っている人が多いってことか……」「ここまでバカにされているなんて……」との失笑が起こっている。
アメリカ人は、独身時代、ラスベガスで羽目を外して全裸写真が流出したヘンリー王子のイメージそのままだと大喜びしているが、一方でイギリスのネット民は「これまでヘンリー王子の軽率な言動は、ボディガードが戒めたり、王室の組織が守ってきたのに。今の王子には、親身になって守ってくれる人は誰もいない。金になる下ネタを王子から引き出しているのかと思うと、情けなくて仕方ない」と、あきれている様子。
なお、『スペア』の売り上げの一部はイギリスの慈善団体に寄付すると発表されているが、アメリカ以上に暴落しているイギリスでの好感度が回復することは難しいとみられる。
今後は慈善活動に力を入れていくと語っているヘンリー王子夫妻だが、慈善活動もNetflixのドキュメンタリーのコンテンツ作りのために、「結局は金儲けが目的で行っている」と非難されているため、当分は何をしても風当たりは強いだろう。
オバマ元大統領夫妻やビヨンセなど超大物と仲が良いことをほのめかしている2人だが、今後、彼らは王子夫妻と関わることを避けるのではとみられており、今後はいばらの道を進むことになりそうだ。
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