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『Get Ready!』『警視庁アウトサイダー』の“笑い”はなぜウザい?

 妻夫木聡が主演を務める日曜劇場『Get Ready!』(TBS系)の第4話が1月29日に放送され、世帯平均視聴率9.6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録。初の1ケタ台となったが、ネット上では「今回は面白かった」と好意的な声が相次いでいる。

 同ドラマは、『TRICK』シリーズ(テレビ朝日系)などの堤幸彦氏が演出を手掛ける一風変わった医療ドラマ。法外な治療費と引き換えに患者の命を救う闇医者チームを描く1話完結モノで、天才執刀医・波佐間永介(通称・エース)を妻夫木、オペ患者に接触する交渉人・下山田譲(ジョーカー)を藤原竜也、凄腕オペナース・依田沙姫(クイーン)を松下奈緒が演じる。

「前回まで視聴率2ケタをキープしていた同作ですが、第4話で初めて1ケタにダウン。なお、第3話は、ゲスト出演した杉本哲太の迫真の演技に視聴者から賛辞が相次いだ一方で、女子高生が少年グループに暴行された揚げ句、山中に生き埋めにされるというむごたらしいシーンが登場したため、『夜9時台のドラマで、こんなシーンはやめてほしい』『食欲が失せて気分が悪くなった』などと苦情が続出しました」(テレビ誌記者)

※以下、『Get Ready!』第4話のネタバレを含みます

 第4話では、天才彫刻家の洋子(美村里江)が“脳腫瘍の摘出手術は不可能”と医師に告げられ、残された時間で最期の最高傑作を作ると決意。そこにジョーカーが現れ、6億円と引き換えに腫瘍の摘出手術を行うと約束する。

 しかし、洋子のMRI画像を確認したエースは、彼女が腫瘍を原因とした後天性サヴァン症候群であると診断。腫瘍を取り除くと彫刻家としての才能が失われてしまう状況の中で、洋子は“命”と“才能”の二択を迫られる。

 前回までとは展開のパターンが大きく異なった第4話。ネット上では「今回は初めて患者が悪人じゃなかったから、無理なく感情移入できた」「初めからこういう話を見たかった」という声や、「美村さんの演技が素晴らしかったし、ラストで泣いてしまった」などと好意的な声が相次いだ。

「前回まで、ゲスト俳優が演じるオペ患者に関して“悪事を働いているが、実はいい人”というパターンが続いており、『ずっとこれ?』『悪人か善人かっていう、すったもんだを毎回やるの?』とマンネリを心配する視聴者も多かった。しかし、今回の泣ける話を受けて『ワンパターンじゃなくてよかった』と視聴者を安堵させたようです」(同)

 その一方で、闇医者チームの正体を捜査している警視庁特務捜査課の5人のキャラクターが物議を醸している。メンバーは、なぜかすぐに転んでしまう菊川忍(片山友希)や、無駄に大声で話す体育会系の東堂雄彦(菅原卓磨)、大げさな関西弁で話す加須崇(吉田涼哉)、コミュ障の久豆番(川本光貴)など、アクの強いキャラクターばかりだが……。

「同ドラマの“コミカル要員”として据えられている特務捜査課のメンバーですが、視聴者からは『とにかくウザイ』『変なキャラ設定がストーリーの邪魔になってる』と辛らつな意見も。今クールの連ドラでは、西島秀俊主演ドラマ『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)のコメディ要素が不評を買い、第3話以降ではギャグシーンが激減。明らかにシリアス路線に舵を切ったことで概ね好評を得ていますから、『Get Ready!』も今後、同様にテコ入れが行われるかもしれませんね」(同)

 コメディ要素の強い連ドラといえば、今期放送の安藤サクラ主演『ブラッシュアップライフ』(日本テレビ系)もその一つ。こちらは「笑えるセリフが秀逸」「毎回、クスクス笑っちゃう」と称賛の声が目立つ。

「お笑い芸人のバカリズムが脚本を手掛ける『ブラッシュアップライフ』ですが、こちらは笑いがさりげなく散りばめられているのに対し、『Get Ready!』や『警視庁アウトサイダー』は、制作側が笑いどころを視聴者に押し付けているような印象。多くの視聴者を笑わせるのは至難の業ですが、やはり“業界のおじさん”が考える“オモシロ”に限界を感じざるを得ません」(同)

 『警視庁アウトサイダー』と同じく、コメディシーンに不要論が浮上している『Get Ready!』。今後も、視聴者の間で議論が続きそうだ。

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