中古マンション再生! 連載企画「汚部屋 ビフォーアフター」は、筆者の「新しい実家」です。実家じまいをへて中古マンションへと住み替え、築30年分の汚れを自力で清掃、補修。カビとヤニで汚れた部屋が、明るく変わる様子をお届けします。
今回は、掃除をしても汚れが落ちなかった「備え付けの造作棚」の簡単DIYを紹介。100均のリメイクシートの中でも、一番おすすめの天然木と天然木風の商品を使います!
セリアの「天然木」「天然木風」リメイクシート
今回の主役は、セリアのリメイクシート2種類。筒状のものが、セリア「リメイクシート リアルな木目柄(30×90cm)」です。一般的なリメイクシートよりも天然木に見える柄。シート状のものは、セリア「リメイクシート シールタイプ ナチュラルウッド(30×20cm)」で、封を開けるとザラザラとした木の質感があります。
こちらを使って、古くなった収納棚をおしゃれに変えていきます!
30年間使い込んだ造作棚
キッチンとリビングの中央にある「備え付けの造作棚」です。既製品と違ってオーダーサイズの棚なので、補修や交換を依頼すると、家具より高額になります。できる限り簡単かつ低予算な方法で、表層リメイクをすることにしました。
扉には500円玉ほどの穴がありました。ホームセンターで新しい化粧板と交換すると、4,000円相当の材料費とスライド蝶番の取り付けなどの手間がかかります。今回は、予算を抑えたいので「100均リメイク」を選びました。
【作業.1】扉を外して、汚れを落とす
まず、扉の表面に「リメイクシート」を貼るので、汚れをしっかりと落とします。油性ペンやボンドの汚れは「クリーナー30」を使いました。
【作業.2】化粧板の汚れは、メラミンスポンジで落とす
化粧板の汚れは、メラミンスポンジと中性洗剤を使って落としました。水が浸透しないよう素早く落として、拭き取ります。
【作業.3】ダイソー「穴埋めウッドパテ」で穴を補修
ダイソーの工具売り場にある「穴埋めウッドパテ」を使って、表面の傷穴を埋めて補修します。本格的な補修(柱、壁、床など)の場合は、塗膜などの処理が必要ですが、小さな傷なら、ダイソーで道具と材料を揃えることが可能。
【作業.4】100均の紙やすりで表面をフラットに!
ダイソーのパテを、傷穴に押し込むように埋めていきます。乾燥して硬くなったら、紙やすり(100均にあります)で表面を滑らかに。紙やすりに“当て木”をすると、よりフラットになります。リペアのプロだと、傷の大きさを整えてから作業するそう。丁寧に直したい場合は、職人が発信するYouTubeなどで確認してください。
【作業.5】セリア「リメイクシート リアルな木目柄」を使用
100均の中でもリメイクシートの種類が豊富なセリアですが、このシートは通常のシート(約45×90cm)より、小さなサイズ(約30×90cm)です。ほかの木目柄より、天然木に近いプリント。貼って剥がしやすいシートなので、表面がツルツルした面に向いています。賃貸物件にも◎。
【作業.6】中性洗剤入り水を噴射してから貼る
「リメイクシート リアルな木目柄」を、扉のサイズに合わせてカット。扉の表面が滑る状態だと、キレイに貼りやすくなるので、中性洗剤を入れた水を吹きかけます。ほか、スキージーなど事前に揃えたい道具の紹介はコチラへ。
【作業.7】シートを貼ったら、パーツを取り付ける
「リメイクシート リアルな木目柄」を貼った後です。ズームアップで見ても、天然木みたい! せっかくなので、取っ手もホームセンターで購入(1個150円ぐらい)して交換しました。ちなみに、取っ手も100均で揃えることができます。
【完成】100均には見えない仕上がり!
セリアの「リメイクシート リアルな木目柄」を貼った後です。角の処理がちょっと雑になってしまいましたが、100均だとは思えないほど「天然木」に見えますよね。また、傷穴も隠すことができました。扉表面の材料費は、330円(取っ手と道具代除く)。
引っ越し直後の状態です。全体的に、30年分の汚れが目立ちます。リビングの中央にある造作棚なので、高見えさせたい!
造作棚の内側も、湿気によるカビ、サビ汚れが。また、全体的に色がくすんでいたのでリフォーム前に洗剤で汚れを落としました。
湿気によるカビの汚れはもちろん、シミも目立ちます。木製素材の棚に、液体のモノや硬くて重いモノを置く際は「汚れ防止シート」を敷くと良い理由がこれです。次に、セリアのリメイクシートを使った作業手順を紹介します。
【作業.1】セリア「リメイクシート シールタイプ ナチュラルウッド(天然木)」
小さなサイズ(30×20㎝)ですが、木目の印刷ではなく「本物の天然木」です。硬めで薄い素材なので、貼りやすいのも特徴的。
【作業.2】粘着が強いので、貼る場所に要注意!
貼り合わせがしにくい底面でも、硬質タイプなので簡単です。必要サイズより3mmほど小さめにカットしておくと、美しい仕上がりに。また、粘着が強いので「貼ったら剥がせない」覚悟で使うこと。ニスなどの塗膜がないので、高温多湿の場所では使えません。
【作業.3】シート貼り作業は「スキージー」が必須
セリア「リメイクシート シールタイプ ナチュラルウッド」3枚を使って、造作棚の底面の汚れを隠せました。硬めのシートですが、ダイソー「スキージー(品番:4997642171570)」を用意しておくと、ピシッと貼ることができました。
側面は凸凹の穴が多いので、ダイソー「粘着フローリングマット ブラウン(品番:4991203175298)」を貼りました。シートより硬質で厚みがあるので、傷穴も補修なしで隠せます。
【完成】材料費440円ですべてを隠せる!
材料費440円で、落ちない汚れと傷を隠すことができました。ともに、粘着力が強いシールになるので「剥がせない」覚悟で使っています。
底面は天然の木材なので、「直置き」を避けたり「汚れ防止シート」が必要です。
【全体After】100均でも「天然木レベル」の造作棚に!
あらためて、全体のビフォーアフターです。扉に、セリアの「リメイクシート リアルな木目柄」を貼っただけで、とても温かみのあるインテリアに大変身しました!
【まとめ】古く汚れていても「使える家具」なら蘇る!
キッチンの扉が古かったり、家具の天板が汚れてしまったら「リメイクシート」を貼るだけで、新しく蘇ります。セリアの「天然木風」なら、チープ感がなく素敵に見えるので、活用してみてください!