下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!
安倍政権下での「放送法解釈変更」をめぐる総務省の内部文書問題。当時総務相だった高市早苗議員は「捏造文書」として、捏造でないなら議員辞職を明言したが、しかし松本剛明総務相が「総務省が作成した行政文書」だと認める事態に。どうなる高市議員。言論弾圧が明るみになるとともに、政局絡みでも俄然面白くなってきた。
第640回(3/2〜3/7発売号より)
1位「ショック! 大人気若手俳優 鈴木伸之が封印した『親密女性の妊娠・中絶』慟哭の過去」(「女性セブン」3月16日号)
2位「堂本光一 10年耐えた彼女の『もう限界!』」(「女性セブン」3月16日号)
3位「松田翔太を搭乗拒否!『ガソリンバーナーと暴言』空港大騒動」(「女性セブン」3月16日号)
合併号明けの「女性セブン」が飛ばしている。熱愛、中絶スキャンダル、迷惑系トラブルなど、かなり攻めた芸能特集記事で、ここ最近大したスクープや注目記事の少なかった女性週刊誌にあって、久々の“神号”かも。
まずは衝撃のスクープだ。劇団EXILEメンバーの鈴木伸之が女性を妊娠させ、さらに中絶させたというのだから。しかもこのスキャンダル、その詳細を見ると鈴木のツッコミどころ満載のご都合主義、ご都合セリフばかりが目立つものだ。
現在放送中のドラマ『忍者に結婚は難しい』(フジテレビ系)で、菜々緒と夫婦役を演じる“主演”でもある鈴木。特にここ数年は映画やドラマでも実力、人気ともにうなぎのぼりの俳優だ。そして「セブン」記事によると、鈴木は2年ほど前に知り合ったA子さんと男女の関係に。その後2人は毎週のように逢瀬を重ねるが、しかし実は2人、恋人同士ではなかったという。なぜならA子さんが「恋人関係になりたい」と切り出すと、鈴木はこう言い放ったというのだから。
「仕事柄、つきあうのは難しい」
ひゃー、芸能人がよく使うセリフ。仕事柄だって? 都合がいい言葉だよね。肉体関係だけで、真剣につきあう気はさらさらない。でも、あからさまだとまずいから「人気俳優はスキャンダルご法度」だとか、「彼女がいたら女性ファンが離れる」「仕事に支障がある」なんて言い訳した上で、都合よく性的に扱う、利用する。そんな鈴木の本性が垣間見れる一言だ。かつて嵐・松本潤の二股スキャンダルが発覚した際、“女性を性奴隷として扱った”との批判があったが、今回もその言葉が頭に浮かぶ。
ところが、鈴木の非道ぶりはそれだけではなかった。鈴木から恋人ではないと“宣言”されたA子さんは鈴木と距離を取ろうとしたが、鈴木に誘われて自宅に向かい、そこで妊娠してしまう。そんなA子さんに鈴木はこう言ったらしい。「本当におれの子なの?」。卑劣だ。さらに産むことを考えていたA子さんに、さらにこんな言葉を放つ鈴木。
「産んでも認知はできない」「その子のことを考えると堕ろすしかない」
そしてこんな言葉も。
「今後も友達としてつきあっていこう」
これもひどい言葉でしょ。妊娠・中絶させた上に今後も友だち? 無神経なのか、それとも目の届くところにおいて、今回のような告発を阻止しようとした意図があったのか、そんな勘ぐりさえ覚えるもの。個人的に鈴木は大根役者だと思っているが、これらの言葉から私生活のセリフも大根だな。
ともあれ、その後は鈴木からの金銭面を含めたフォローはあったものの、結果的に中絶にいたってしまったA子さん。その一部始終をA子さんに代わり友人のBさんが「セブン」に怒りの告発をしたというのが今回のスクープ記事だ。
そして「セブン」取材に対し、弁護士を通して事実を認め、謝罪した鈴木。爽やかでちょっと天然かもと思わせる可愛さもあった鈴木だが、あまりに身勝手なスキャンダル発覚で、イメージ失墜は必至だろう。さらに今後の役どころにも影響が出る可能性は高い。虚像と実像――その乖離、落差が大きければ大きいほど、スキャンダルは人々の関心を呼ぶ。今回もしかり、の鈴木スキャンダルだった。
2位は「女性セブン」のスクープではないが、大物アイドルの熱愛スキャンダルの興味深い後追い記事だ。KinKi Kidsの堂本光一と女優の佐藤めぐみの真剣交際が、2月26日付の「スポーツニッポン」に報じられたが、これを受け「セブン」が2人の熱愛や経緯を紹介している。しかし記事から浮かび上がってくるのが “光一結婚へ”という「セブン」の強い匂わせだ。
その“匂わせ”はいくつもある。例えば恋愛や結婚について前向きにも思える光一の過去の発言の数々を羅列し、これらの発言は佐藤を意識しての発言だと推察、またネットなどで2人の関係が取りざたされても、光一は反論せず沈黙を貫いてきたこと、さらにマスコミが2人の関係をマークしたことで佐藤との関係を早い段階で関係者に報告、近年は結婚願望を隠していないとまで記載している。加えてジャニー喜多川氏が生前、所属タレントの結婚に「遠慮なく適齢期になったら結婚すべきです」といった発言を紹介するのだ。
中でも興味深いのが、2人の関係は以前から複数のマスコミがマークしていたとして、スポニチのスクープのタイミングの舞台裏を開陳していることだろう。
「それでもしばらく報道が出なかったのは、昨年7月からKinKi Kidsがデビュー25周年イヤーに突入したことが理由の1つ。ドームコンサートや6年ぶりに出場したNHK紅白歌合戦などの大仕事を終えるまで、ファンの盛り上がりに水を差さないという報道側の配慮もあったようです」(芸能関係者のコメント)
図らずもメディアのジャニーズ忖度ぶりが暴露された形だが、このコメントは以下のように解釈できる。ジャニーズ忖度&御用達メディアはジャニーズの意向、そして光一の都合を考えて熱愛を封印してきた。しかし今回、なんらかの理由でタイミングがよくなった(というかジャニーズがOKしたか黙認した)ため記事化された。ということは、ジャニーズも光一の結婚を認めた、ということではないのか。だからジャニーズ忖度&御用達のスポニチも「セブン」も光一と佐藤の関係を堂々と記事にできた。
堂本光一、ついに結婚!?
松田翔太の空港トラブルとは無関係のネガティブ情報
そして次も、なかなか面白い“独占キャッチ”スクープ記事だ。松田翔太がガソリンバーナーを飛行機に持ち込もうとして羽田空港でトラブルになり、飛行機が30分も遅延したというもの。しかし面白いのは、記事では持ち込みトラブル以上に、松田の若い頃の素行の悪さ、強いこだわり、プライドの高さ、夫婦の不仲説などいったトラブルとは関係のない松田のネガティブな情報ばかりが満載なこと。とほほ。