昨年10月に開催された『キングオブコント2022』(TBS系)決勝の優勝者・ビスケットブラザーズの存在感が意外と薄い。応募総数3018組の頂点に立ち、ブレークは約束されているはずだったものの、思ったほど露出が少ないのだ。
「『アッコにおまかせ!』(同)や『行列のできる相談所』(日本テレビ系)など人気番組に出てはいますが、引っ張りだこというわけではない。基本的に呼ばれるのは『千鳥のクセがスゴいネタGP』(フジテレビ系)や『ENGEIグランドスラム』(同)といったネタ番組が多いです」(芸能ライター)
一体なぜなのだろうか。それには、彼らのビジュアルが影響しているという。
「立ち位置の左にいるツッコミが、金髪が特徴的な『きん』、そして右にいるボケが眼鏡をかけている『原田泰雅』ですが、2人ともぽっちゃり体形で、顔立ちまで似ているので、どちらがどちらか見分けがつかない。また、平場のトークでのお互いの役割が明確に見えにくいため、テレビ的にどのような使い方がいいのかわからないのが正直なところです」(テレビ業界関係者)
さらに、彼らにはわかりやすいアピールポイントがないよう。
「『キングオブコント』の歴代優勝者でいえば、空気階段の鈴木もぐらは“借金まみれのクズ芸人”というキャラが立っており、またバイきんぐ・小峠英二は『なんて日だ!』というキラーフレーズと共に繰り出される鋭いツッコミが重宝されました。ビスブラの場合は、それぞれのキャラクターが見えてこず、ネタから抽出できるような決めのセリフもないため、バラエティで扱いにくいのです」(同)
多くの人気者を輩出してきた『キングオブコント』だが、一方で目立った活躍がないコンビも何組か存在しており、ビスブラも彼らに続いてしまう可能性があるという。
「13年の第6回大会優勝者・かもめんたる、16年の第9回大会を制したライスは、ブレークの糸口がつかめないまま停滞していった2組。ただし、かもめんたる・槙尾ユウスケは女装メイクで話題となり、岩崎う大も脚本家として大成。一方のライスは、関町知弘がバラエティへの出演が増えていますが、どちらもコンビでの完全ブレークとまではいかなかった。ビスブラも何かしらほかとは違う武器を持たないと、テレビから消える可能性があります」(同)
芸人は「2度ブレイクしなければならない」とはよく言うが、ビスブラの場合も先の2組のコンビ同様、『キングオブコント』優勝が最大のピークとなって消えてしまうのだろうか。