• 日. 12月 22nd, 2024

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7 MEN 侍・中村嶺亜が歩み続けた「不憫」の歴史――「Jr.大賞」第1位に思うこと

 7 MEN 侍・中村嶺亜の歴史とは、不憫の歴史である。

 ものすごく失礼で申し訳ないのだけれど、そんなことを思いながら、ずっと彼のことを見てきた。

 しかし今年、「Myojo」(集英社)恒例の読者投票企画「あなたが選ぶJr.大賞」で、「恋人にしたい」部門の第1位を獲得したのだ。

<第1位 7 MEN 侍 中村嶺亜>

という字ヅラだけで、胸が熱くなってしまった。

 昨年の同部門は、見事1位を獲得した松田元太以下、Travis Japanのメンバーが7人全員トップ10入りするという無双ぶりを見せ、その勢いのまま年内に世界デビュー。つまり今年は、上位を占めた7人がごっそり抜けた中での開催となり、どんなランキング変動がみられるかと思っていたが、なんと嶺亜が第1位! このとき感じた嶺亜の“報われた感”について、今回は書き記していきたい。

キンプリ候補から外されてしまった中村嶺亜の“不憫”

 嶺亜の入所は2009年。オーディション合格後すぐ、鳴り物入りで結成されたスノープリンス合唱団のメンバーに選出された(現HiHi Jetsの井上端稀らも選抜)。いわゆる正式デビュー扱いではないものの、同ユニットはCDをリリースし、出演映画が公開され、さらには企画枠ながら『NHK紅白歌合戦』にも出場している。

 冒頭で嶺亜のことを「不憫」と述べたが、スタートは不憫どころか超エリートだ。しかし、スノプリといえば、当時激推しされていた森本慎太郎(現SixTONES)ありきといって差し支えないユニットで、その実、“慎太郎と仲間たち”状態であったことは間違いない(映画の主演ももちろん慎太郎だった)。いきなりこのようなグループの一員になれただけでもすごいと捉えられるが、そこはかとない不憫さが漂う。

 そんなふうに、常に“なんとなく”いい場所に、“なんとなく”いたものの、だからこそ不憫さが際立っていたのが、この中村嶺亜なのだ。

 その後、Sexy Zoneが11年秋にデビューすると、そのバックとして、結構いいポジションについた嶺亜。2ndシングル「Lady ダイヤモンド」のMVで見せたてんとう虫の着ぐるみ姿のかわいさも話題を集め、一時期は岩橋玄樹、岸優太、神宮寺勇太あたりと一緒のラインで活躍していた。

 しかし、そこにやって来たのが、当時、関西Jr.の平野紫耀と永瀬廉。彼らと一緒に組まれたのが、「Sexy Boyz」と名付けられたユニットだった。一方、当時の嶺亜は高橋海人や現在は退所した角田侑晟ともパフォーマンスを披露することもあったのだが、そうこの顔ぶれ、のちのKing&Princeなのである。嶺亜は、いつの間にかキンプリ候補から外されてしまったわけで、なぜそうなったかはわからないが、これは不憫中の不憫といえるだろう。

 さらにその後、同じくスノプリで活動していた年下のJr.・橋本涼(現HiHi Jets)がソロ歌唱する際、なぜかバックを務めたこともあり、やはり不憫さを感じてしまった。

 嶺亜の「不憫」は、まだまだ続く。彼の特技はスケボーで、ステージやテレビ番組などで難易度の高い技を披露することもあった。しかし、ジャニー(喜多川)さんが大好きなだったのは、スケボーじゃなくて、そう、ローラースケート。光GENJI、Kis-My-Ft2、HiHi Jets、そしてGo!Go!kids……綿々と続くローラースケートジャニーズの歴史を振り返ると、スケボーは微妙に異端であり(SMAPの前身・スケートボーイズもいたにはいたが)、ジャニーさんのアンテナには引っかからなかったのかもしれない。

 そして18年、最年長メンバーとして嶺亜が軸となるユニット「7 MEN 侍」がついに結成される。中村嶺亜、逆転のターンが来るか!? と思ったものの、同ユニットのメインは、バンド活動だったのだ。

 もちろん、バンドはかっこいい。ジャニーズでは、過去に男闘呼組、TOKIOなど、バンドスタイルメインで大活躍したグループは存在する。特にTOKIOが事務所を独立した今、7 MEN 侍は貴重な存在なのだが、ダンス歌唱が中心というイメージの強いジャニーズ事務所内では、やっぱりちょっと異端であり、そんなところも不憫に感じてしまうのだ。

 さらに20年には、同グループの佐々木大光も出演した初主演舞台『SUPERHEROISM(スーパーヒーローイズム)』が開幕。しかし、新型コロナウイルスが猛威を振るう中、初回公演のみで以降が中止になるという、“コロナ不憫”にも見舞われてしまった(21年に再演、全公演完走)。

 このように、幾度となくスポットは当たってきたものの、どこかちょっと“持ってない”感がある嶺亜。しかし、さまざまな人気Jr.たちの栄枯盛衰が見える「Jr.大賞」の「恋人にしたい」部門で、10年連続トップ10入りするなど、ずっと人気が高いのも確か。単なる不憫萌えを発動する根強いオタクが一定数いるというだけでは、これほどの長期間、人気を維持することはできないはずだ。

 あざとかわいく、ちょっとフェミニンな雰囲気を持ちつつも、奥底に男っぽさ、芯の強さが垣間見える嶺亜。スケボーだけでなく、絵やギターも得意で、芸術系の大学を卒業している。そのアートセンスは『プレバト!!』(TBS系)でも評価されるほどのものだ。アピールポイントはむしろありすぎるくらいあり、知れば知るほど、気になって仕方なくなる沼力を持つ男――それが中村嶺亜なのだ。

 攻め続けて15年目、ついにつかんだ「第1位」という栄光。

 いままさに、NHK大河ドラマ『どうする家康』が放送中だが、「鳴くまで待った」嶺亜の時代がついにやって来るのか。はたまた、このままデビューに至らず「◯年連続1位!」という、喜んでいいんだか悪いんだか……な流れになってしまうのか。

 それもまた中村嶺亜的かもしれないが、その行方が今から楽しみでならない。

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