ジャニーズ、性加害問題の“相談窓口”に現役タレント起用も
創業者・ジャニー喜多川氏(2019年7月に死去)による性加害問題が取り沙汰されているジャニーズ事務所。4月27日発売の「週刊文春」(文藝春秋)では、現役タレント6名がこの件の“相談窓口”になったと伝えており、ネットユーザーの間で疑問の声が噴出している。
以前から疑惑のあったジャニー氏の“セクハラ行為”が再び注目されるきっかけとなったのは、元ジャニーズJr.で、現在はソロアーティストとして活動しているカウアン・オカモト(当時は「岡本カウアン」名義で活動)による告発。昨年11月、カウアンはYouTube上で“暴露系動画配信者”のガーシーこと東谷義和氏と対談を行い、15~16歳の頃、ベッドで「(ジャニー氏に体を)触られました」「結局、くわえられて……みたいな感じです」と激白したのだ。
そして今年3月、英国の公共放送・BBCがジャニー氏の“性虐待”疑惑に迫ったドキュメンタリー番組『The Secret Scandal of J-Pop』を放送。4月12日には、カウアンが日本外国特派員協会で記者会見を行い、「合計で15~20回ほどジャニーさんから性的被害を受けました」などと証言した。
その後、ジャニーズは藤島ジュリー景子社長名義で、取引先企業に文書を送付し、これらの問題について報告したという。4月21日配信の「朝日新聞デジタル」の記事によると、事務所側は「社員や所属タレントを対象に聞き取り調査」を行ったものの、すでにジャニー氏は亡くなっているため「事実確認は困難」だとしながらも、「問題がなかったなどと考えているわけではございません」とコメント。
さらに、事務所が社員や所属タレント向けの相談窓口を設け、「ヒアリング及び面談」を実施してきたといい、元所属タレントについては、人権に配慮しながら外部専門家の相談窓口を設け、個別対応を行う準備を進めていると説明した。
この“相談窓口”に関して、27日発売の「週刊文春」が衝撃的な内容を報じている。カウアンが会見を行った翌週、ジャニーズではタレントに向けて、元V6・井ノ原快彦、TOKIO・国分太一と松岡昌宏、関ジャニ∞・村上信五、Hey!Say!JUMP・山田涼介、Sexy Zone・菊池風磨の6名が相談窓口になったと、内々にアナウンスがあったとか。
「『文春』取材班は国分を直撃。相談担当になったという点について質問したところ、彼は『これから、そういうかたちを取っていけたらなと』などと答えていました。しかし、同誌にコメントを寄せている性加害問題に詳しい伊藤和子弁護士は『公正性、秘密保護の観点から第三者機関がまず設置されるべきです』と見解を述べています」(ジャニーズに詳しい記者)
本誌発売の前日、「週刊文春」の公式Twitterアカウントは、「〈ジャニーズ性加害〉相談担当は国分、松岡、村上、菊池 ヒアリングはわずか数日。直撃に目を逸らしたジュリー社長。一方、国分は語った。『立て直しに全力を注ぐ』」(原文ママ)と、電子版記事の公開をアナウンスした。
すると、リプライ(返信)や引用ツイート欄などには否定的な意見が続出。「ジャニーズは事の重大さ理解しているの? 第三者機関が介入しないと意味がない」「性加害の専門家でもないタレントを相談担当にしたらダメじゃない?」「なぜタレントに相談担当をやらせるの? そのタレントが被害者である可能性もあるのに……」「こういう聞き取り調査は第三者機関が行うのが常識。相談担当がジュリーのお気に入りタレントばかりだし、内部で隠ぺいする気でしょ」と非難の嵐だ。
一方で、現在ネットユーザーの間では、お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦がアップした動画に注目が集まっている。
4月23日、中田はYouTubeチャンネル「中田敦彦のYouTube大学」にて、「【ジャニーズと児童虐待】(Johnny's child abuse)初代ジャニーズから岡本カウアン氏まで児童虐待と告発の歴史を完全解説。日本最大の芸能事務所による戦後最大規模の『連続児童虐待』事件」と題した動画を配信した。
これは1時間を超える長尺で、「事実関係を検討するための情報整理」として、“ジャニーズと児童虐待”の歴史を振り返る内容となっている。概要欄には「この動画は収益化していません。YouTubeの仕様により収益化していない動画にも広告が流れる事があります」と記載があり、再生回数は公開から4日で263万台を記録(27日午前9時時点)。6,700件以上のコメントがつくなど、あらためてファン以外の人々も“ジャニーズの闇”に関心を寄せている状況だ。
先代の不祥事により、激震が走っているジャニーズ事務所。この問題の着地点はどこになるのだろうか。
サイゾーウーマン ジャニーズ情報専用Twitterアカウント「J担しぃちゃん」オープン