春ドラマのほぼすべてが出そろい、4月23日に放送されたTBS系連続ドラマ『ラストマン-全盲の捜査官-』(福山雅治主演)第1話が平均世帯視聴率14.7%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録するロケットスタートを切った。そんな中、業界関係者の間では「今期は『ラストマン』をはじめとする刑事ドラマが視聴率ランキングの上位を独占しそう」(テレビ誌ライター)と言われている。
「全盲のFBI特別捜査官・皆実広見(福山)が主人公の『ラストマン』は、まだ初回の放送を終えたばかりですが、ネット上でも『今期一番の見応え』などと評価されています。一方、放送前から注目を集めていた、木村拓哉が主人公の刑事指導官を演じる『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)は、ドラマの内容自体には、脚本の粗さを指摘する声が多数上がっているものの、第3話までの世帯平均は10.9%で、現状は『ラストマン』の次に好成績を収めています」(同)
さらに、テレビ朝日系の『特捜9 season6』(井ノ原快彦主演)が最新の第4話までの世帯平均9.8%、同局『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』(桐谷健太主演)が第2話までの世帯平均8.8%をマークし、それぞれ現状で今期の3位、4位につけている。
「ここまでの4作、すべて刑事や警察関連のドラマが並んでいます。ちなみに、5位は天海祐希主演で、第2話まで放送済みの『合理的にあり得ない ~探偵・上水流涼子の解明~』(フジテレビ系)と、坂口健太郎主演でまだ初回が放送された段階の『Dr.チョコレート』(日本テレビ系)が同率8.6%をマークしており、前者は推理モノ、後者は医療モノ。刑事ドラマも含め、いずれも職業ドラマに大分類される作品です」(同)
ドラマ界における刑事モノブームは、以前から続いているものだが、今期は特にその傾向が顕著だという。
「各局とも“似たり寄ったり”の内容にならないよう気をつけているのか、例えば『ラストマン』は皆実と警視庁刑事・護道心太朗(大泉洋)のバディ関係がクローズアップされ、『-教場0-』は新人刑事の“教育”現場という点が特色。一方『特捜9』はチーム捜査、『ケイジとケンジ、時々ハンジ。』はそのタイトル通り、刑事の活躍だけでなく検事や判事とのやり合いが見ものになっています」(芸能ライター)
近年、刑事モノといえばテレ朝の『相棒』シリーズの人気が根強いが……。
「すっかり“ご長寿ドラマ”となった『相棒』は、主演を務める水谷豊の年齢もあり、そろそろ終了するといった報道も出ています。とはいえ、ジャンルの需要がなくなったわけではないので、テレ朝や他局も新たにシリーズ化できるほどの人気の刑事ドラマを作り、視聴者を獲得したいのでしょう。一時期は医療ドラマも“鉄板”でしたが、今は刑事モノの勢いがすさまじいといえます」(同)
今後、各ドラマの話数が進むにつれ、どのような順位変動があるだろうか。