5月3日に第4話が放送される波瑠主演ドラマ『わたしのお嫁くん』(フジテレビ系)。ネット上では、新垣結衣主演で2016年10月期に放送されたヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系、以下『逃げ恥』)の「パクリ」を疑う声が相次いでいる。
『わたしのお嫁くん』は、同名漫画(講談社)を原作とした社会派ラブコメディ。汚部屋で暮らすズボラ人間・速見穂香(波瑠)が、会社の後輩で家事が得意な山本知博(高杉真宙)を“嫁”に迎える物語だ。
初回放送後は、家事ができない主人公・相原メイ(多部未華子)とスーパー家政夫・鴫野ナギサ(大森南朋)の生活を描いた『私の家政夫ナギサさん』(TBS系、20年7月期)を「彷彿とさせる」として、共通点を指摘する視聴者も目立った同作。
その印象は変わらずのようだが、最近は、森山みくり(新垣)がシステムエンジニア・津崎平匡(星野源)の家に住み込みで“家事のプロ”として働くラブコメディ『逃げ恥』に「寄せていっている」という指摘が増しており、中には「原作よりも『逃げ恥』みが増してる」「まさに『逃げ恥』の男女逆転バージョンって感じ」との声も。
その理由としては、映像の雰囲気が似ている点、また『わたしのお嫁くん』の第1話で主人公が言い放った「なんていうことでしょう……」という言葉が、『逃げ恥』のパロディーシーンでネタにされていた『大改造!!劇的ビフォーアフター』(テレビ朝日系、16年に終了)のおなじみのセリフであった点、さらには『逃げ恥』でみくりの両親役を演じた宇梶剛士と富田靖子が、そのまま穂香の両親役を演じている点などが挙げられ、ここまでくると”あえて寄せている”可能性もありそうだ。
そのため、ネット上では、同ドラマの裏番組『それってパクリじゃないですか?』(日本テレビ系)のタイトルを用いて「『わたしのお嫁くん』に対して『それってパクリじゃないですか?』って言いたい」と訴える書き込みも見られる。
一方で、「『逃げ恥』っぽいし、『ナギサさん』感じもあって、好き!」「『逃げ恥』と『なぎささん』を足して2で割った感じが最高」と好意的に受け取る人も多く、そんな「好きなドラマに似ている」という要素も、視聴者の期待感につながっているのかもしれない。
なお、同枠は前クールの竜星涼主演『スタンドUPスタート』が世帯平均視聴率の全話平均で3.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)と壊滅的な数字を記録してしまったが、『わたしのお嫁くん』は初回から6.1%とまずまずの滑り出しで、その後はさらに上昇。第3話では自己最高となる6.8%をマークしており、同枠においては“好調”と断言できる。
一方、裏番組の芳根京子主演『それってパクリじゃないですか?』は、第1話こそ6.0%と、『わたしのお嫁くん』とほとんど差はなかったが、その後は回を追うごとに下降。26日放送の第3話では4.3%まで落ち込み、フジと日テレの“水10”視聴率対決は、今のところフジの圧勝といったところだ。
『逃げ恥』のパクリと言われながらも、それが多くの視聴者に受け入れられている様子の『わたしのお嫁くん』。キャストの好演も見どころだが、視聴率はどこまで上昇するのだろうか。