“セックスレス”をテーマにした奈緒主演の連続ドラマ『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ系、以下『あなして』)。4月27日に放送された第3話が世帯平均視聴率5.0%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録し、第2話の4.9%より微増した。
同ドラマは、「漫画アクション」(双葉社)で連載中のハルノ晴氏による同名漫画が原作で、ドラマ化にあたって上戸彩主演のダブル不倫ドラマ『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(2014年7月期)のスタッフが再集結。
※以下、『あなたがしてくれなくても』第3話までのネタバレを含みます。
前回までは、夫・吉野陽一(永山瑛太)とセックスレスであることに悩む主人公・吉野みち(奈緒)と、妻・楓(田中みな実)とのセックスレスに悩むみちの上司・新名誠(岩田剛典)が、「レス解消の戦友」として意気投合。そんな中、喫茶店の店長である陽一が、新人バイトの三島結衣花(さとうほなみ)とキスをし、帰宅後、2年ぶりにみちを求める様子が描かれた。
これに続く第3話では、「俺の好きなみちを思い浮かべると、そこに裸のみちはいない」と妻に複雑な感情な抱く陽一が、喫茶店で結衣花と初めて体を重ねることに。
一方、誠と楓も夫婦の溝が深まる。楓が「今の私にとってセックスは、ただの疲れを伴う性行為」「(もし妊娠したら)セックスが私の夢を壊すかもしれない」と仕事モードを貫く一方、誠はみちを“水族館デート”に誘って、帰りに唇を重ねる……。
ついにダブル不倫の展開となった『あなして』だが、ネット上では「共感するセリフが多くて、いろいろ考えさせられる」「きれいごとではない、人間くさい言動がリアルでドキッとする」と好意的な視聴者がいる一方で、「ラブシーンが生々しすぎて引いちゃう」「こんなに下品に描く必要があるのか?」と悪評も見られる。
また、ドラマの登場人物に感情移入するあまり、「私は『したくない』と夫に告げ、もう何年もしてません」「お互い気がつけば40代。お弁当作りのために早朝から起きるので、早めに寝る私。もう2度と“ないのかな”と思うと、寂しさはあります」などと、自身のケースをつづるネットユーザーが続出。女性誌「婦人公論」(中央公論新社)の読者体験手記さながらの“カミングアウト大会”の様相だ。
そんな視聴者の熱量を表すかのように、TVerでは、お気に入り数が101.5万人を記録(5月1日現在)。これは、今期の連ドラにおいて、木村拓哉主演の月9『風間公親-教場0-』(フジテレビ系)の109.7万人に次ぐ数字であるため、テレビではなく「配信で見たい」という視聴者の多さがうかがえる。
生々しさが物議を醸しながらも、見逃し配信で成功している様子の『あなして』。今後、この際どい内容がどこまで視聴者を引き付けるのか、反響を見守りたい。