連載企画『「汚部屋」ビフォーアフター』新シーズンがスタート! 第7回目の片付けモニターの応募に当選したのは、東京都板橋区中野区・3LDKのマンションに家族と暮らすDさん(40歳)です。
家を片付けようと思っても、どこから手をつければいいか迷いませんか? そんなときは、家の中で一番大きな「押し入れ」から始めましょう。中身をすべて出してから行う「10の片付け手順例」とコツを紹介します!
相談「4.5畳の寝室の押し入れが使いにくい」(押し入れ上段編)
Dさん:「寝室の押し入れがいっぱいで、部屋も狭いので使いにくいです。また、扇風機とひな人形をしまう場所がみつかりません」
押し入れの扉は観音開きで、ベッドを移動しないと開閉できない状態。扉を外す提案もしましたが「埃そうじが苦手なので、閉めっぱなしにしたい」とDさん。ということで、使用頻度が低いモノを中心に「押し入れの中身を総入れ替え」します。
ちなみに、使いにくい押し入れは次の2案も手です。
【賃貸の場合】扉を外して、突っ張り棒のカーテンに変える。押し入れの扉は、90Lゴミ袋などで包んで家具の裏やベッドボード裏にしまう。
【持ち家の場合】扉を「吊り引き戸」や「ロールカーテン」に変更する。または、押し入れをクローゼットにリフォームする。
【Before】入居してから、押し入れの中身を入れ替えたことがない
まずは、押し入れの中身を全部出すことから。何年も入れっぱなしなら、不要品ばかりのことがほとんど。Dさん宅もまた、空っぽの段ボール、入居時に詰めたままの独身時代の荷物、お子さんの幼少期のおもちゃなど「使っていないモノ」ばかりでした。
【押し入れの片付け方.1】中身をすべて出して、拭き掃除をする
10年ぶりに、空っぽになりました。Dさんが残すモノと捨てるモノの見直しをしている間に、重曹水で拭き掃除をします。空気の入れ替えと、臭い取りなどのメンテナンスですが、空気清浄機をフル回転しているお家だったので、とてもキレイでした。
【押し入れの片付け方.2】木材を保護する「プラ段」を敷く
押し入れの木材は傷が付きやすいので、ホームセンターで手に入る「養生パネル」を敷きます。1畳ほどのサイズで、200円ぐらい。布団を収納するなら「すのこ」を選択。衣装ケースを詰めてクローゼットにする場合は、「ニードル パンチカーペット」で見映えを変えます。
空っぽの押し入れにモノをしまっていきますが、収納したいモノから優先的に考えます。Dさんが一番しまいたいのは、「食卓テーブル下」に置きっぱなしの季節の飾り「ひな人形」と「扇風機」だそう。腰を曲げずに出し入れできるように、押し入れの上段を希望。
【押し入れの片付け方.4】よく使うモノは、下段より上段に置く
年に数回必ず出すモノを、優先的に押し入れの上段へ収納しました。行楽グッズ、スーツケース、季節の飾り、家電、毛布など。ただ、「ひな人形の段ボール」が空間を圧迫しているので、引っ越しの予定や売る気持ちがないのかを確認をして、「パッケージの縮小化」をDさんに提案しました。
【押し入れの片付け方.5】パッケージを「コンパクト化」する
「ひな人形」の外箱を縮小して、縦入れに変更しました。収納空間に限りがある場合は、外箱を外します。女性1人の力で運べない場合は、大きな箱から小さな箱へと分割収納するのも◎。扇風機は箱に入れたほうが「積み重ね置き」できますが、奥のモノが隠れてしまうのであれば、処分してしまいましょう。
【押し入れの片付け方.6】奥行きを「前後に2分割」する
小さめのモノは、押し入れの奥行き(D80cm)を「前後に2分割」して収納します。この家にあった「2段のカラーボックス」を使用。右側はボックスを積み重ねています。もっと「崩れない収納」にしたいなら、横幅に合わせたラックを用意すると便利。
上の写真のカラーボックスも利用します。中身を外して「押し入れの仕切り」に。新たに用意する場合は、スチールラックやカラーボックス2段がおすすめです。
【押し入れの片付け方.8】最上段「天袋」は、片手で引き出せるモノを
押し入れの最上段「天袋」です。ここには、片手で引き出せる布団ケースや埋もれないサイズのスーツケースを配置。高さが70cmもあるので、カラーボックス1段で空間を二分割にしました。こうすれば、小物(行楽グッズ)も埋もれずに済みます。
【押し入れの片付け方.9】ひと目で見渡せるように、ラベルを付ける
押し入れの中は、モノが埋もれないように置くことが大事です。また、家族みんながひと目でわかるように「ラベル記入」も忘れずに。Dさんの雑用が増えない仕組みを、あらかじめ用意します。
【押し入れの片付け方.10】大きい空間は「四角」で仕切る
Dさんの希望する、ひな人形と扇風機を収納できました。季節ごとに出し入れがしやすいよう(1)の空間に余裕を残すと◎。なお、下段に収納したいけど腰を落とさずに取り出したいモノがある場合は、荷台に乗せればOKです。
凹凸が多い(2)の空間ですが、棚板を設置して小物収納棚を増やすことも可能。すべて「四角いサイズ」で考えると、ムダなく収まります。次回は「押し入れの下段」と全体ビフォーアフターです。