覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
保護司をやらせてほしい
なんと保護司さん不足の対策のために法務省で対策会議(持続可能な保護司制度の確立に向けた検討会)がつくられたそうで、瑠壬は興味津々です。5月17日が1回目の会議で、議論は2年くらいでまとめるそうです。
今までも書いてますが、保護司さんは「元・校長先生」とか町の偉い人(=おじいさん)がほとんどで、忙しいわりにノーギャラですから、なり手さんがめっちゃ減ってるんですね。もう本当に瑠壬にもさせてほしいです。
会議では、保護司さんの選任方法や条件とかも検討するとのことですから、「前科はあるけど頑張ってる人」は、ぜひ候補に入れたってください。「公募制」も議論されるそうで、もしそうなったら、瑠壬はぜったい立候補します。また人生の目標に近づける予感。
「勲章」目当ての名ばかり保護司も少なくない
瑠壬も知りませんでしたが、保護司さんはかつて司法保護委員と呼ばれ、昭和25年に制定・施行された保護司法によって今の呼び名になったそう。
公務員の保護観察官と一緒に、不良少年や元受刑者とかの相談に乗っているんですが、平日にノーギャラで動けるなんて、引退した裕福なおじいさんやないとムリですよね。あと、長く務めるともらえる「勲章」が目当てなだけで、保護司になっても何もしない「名ばかり保護司」も少なくないそうです。ただの名誉職みたいに思われてるんですかね。
しかも昔は「不良少年の話を聞いてあげる」的な感じでしたが、少子化のせいで今は「ポン中のおっさん」のほうが多いようです。「ポン中のおっさん」との会話は慣れてへんとキビシイでしょうね。瑠壬なら大丈夫ですよ。
さらにノーギャラやのに、地元の「保護司会」に入って、1万円の年会費を納めなあかんところもあるとか。「ノーギャラで会費?」と言われることもあるそうで、いろんな意味で「普通の人にはムリ」なんです。
もともとお金持ちで、犯罪者なんか見たことないエリートさんがアカンとは言いませんが、「悪いことをした人の気持ち」に寄り添える人が保護司になったほうがええかなと思いますが、どうでしょう?
子どもの更生を手伝いたい
少子化いうても少年犯罪は結構ありますよね。連休明けの銀座のロレックス強盗事件は、どんどん新事実が出てきてます。
少年ばかり4人もパクられた(逮捕された)のも驚きでしたが、リーダー的なA君(19歳)は別件の強盗事件に関わった可能性も出てきました。
しかも岐阜の個人のお宅。やっぱり4人組で、おうちにいたおじいさんを殴って金庫とかを持って逃げたそうです。このうち2人はもうパクられてて、やっぱり10代でした。で、この2人が「指示役」としてA君の名前を出したようです。
少年法改正で子どもたちの重罰化も進んでいますが、まだやり直せると思いますよ。少年院ならきちんと向き合ってくれる先生もいます。
例えば、あのダルビッシュ有さんの弟の翔さんは、少年院でお世話になった先生がたくさんいると、「文春オンライン」で書かれてました。
「腕立て伏せ100回」をさせ、翔さんができると一緒に涙を流して喜んでくれたり、こっそり2人きりで話を聞いてくれたりする先生がいたそうです。厳しい中にも優しさがある先生ですね。でも、当時は素直になれなかったようで、すぐには更生できなかったんだとか。
こうゆう「難しい時期」に寄り添える保護司になりたいです。
最後に宣伝です。ときどきイベントなどでご一緒してる司法書士の甲村柳市先生が6月末にご本を出されるそうです。とても楽しみです。
タイトルは、どストレートに『元ヤクザ、司法書士への道』(集英社)やそうです。
瑠壬には絶対ムリですが、司法書士の受験勉強はムショからスタート。独居で「民法」を全部暗記したそうです。すごくないですか? 民法は抜けてる条文もありますが、全部で1050条まであるんですね。
抜けてるのは、法改正の時に削った条文を番号だけ残してるからやそうです。残さへんとどんどんズレますからね。
勉強法だけやなくて、若い頃のヤンチャ話もあるそうで、面白そうです。先生はネンショー(少年院)もショーケー(少年刑務所)も経験されてますが、「厳しいだけやった」そうです。でも、ムダやなかったと思いますよ。
おすすめしときますね。