オリエンタルラジオ・中田敦彦が5月29日、自身のYouTubeチャンネル「NAKATA UNIVERSITY」内で、ダウンタウン・松本人志に批判的な発言をしたことで、ネット上に賛否両論を巻き起こした。中田のこうした言動は初めてではなく、「ある意味“松本批判”に味を占めているのでは」(テレビ局関係者)とささやかれているという。
松本といえば、5月20日にフジテレビ系で放送されたネタ番組『THE SECOND~漫才トーナメント~』にアンバサダーとして出演。同トーナメントは“結成16年以上”の漫才師たちが競い合う賞レースで、今年結成20周年を迎えるコンビ・ギャロップが優勝した。
「そんな中、中田は『【松本人志氏への提言】審査員という権力』と題した動画の中で『松本さんがあらゆる大会にいる』と指摘。確かに松本は、漫才コンテスト『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)やコントのコンテスト『キングオブコント』(TBS系)の審査員、大喜利バラエティ『IPPONグランプリ』(フジテレビ系)の大会チェアマンなどを務めています。この状況について、中田は『信じられないくらいの独占状態』などと持論を展開したんです」(芸能ライター)
一応、「松本さんが“それだけ偉大な人だから求められてるんだ”っていう見方がある」とも口にした中田だったが、「求められてるっていうことと、実際にやるっていうことは違う」「求められてたとしても、冷静に考えたら、実際にやることがその業界のためになるか、どうかでいうと、僕の意見でいうとあまりためにならない」と、松本が“断らない”ことを批判するかのような発言も。さらに“松本が自分自身を超える才能を発掘できなかった”という見解も示し、お笑い界全体の問題であると語っていた。
「中田はそのほか、松本が映画監督としても活動してきたことに触れつつ、『松本さんの映画が面白かったか、面白くなかったかについて論評してもいいですか? 後輩たちが』『どう思います? これ見てる粗品くん、どう思う?』と霜降り明星・粗品の名前を出す場面もありました」(同)
そんな中田は近年、YouTubeを主戦場としており、賞レースどころか地上波バラエティ番組で見かける機会もほとんどないが……。
「中田がこの動画を公開した同日、粗品の相方・せいやが自身のTwitterに『真っ直ぐ勝負してないウンコみたいなやつが相方の名前使うな 中田』(原文ママ、以下同)と投稿。するとその後、今度は脳科学者・茂木健一郎氏がTwitterを更新し、『中田敦彦さんが、松本人志さんを批判されていて、とても偉いと思う』と“参戦”してきました」(同)
茂木氏は「世の中には他に面白いこといっぱいあるし、日本のお笑いファンの方々の、何を言っても聞く耳持たないで、日本のお笑いサイコーでしょ、みたいな我田引水にももう付き合う気ない」「ジャニーズや吉本以外のなにか面白い動きがあったら、日本のテレビも見てみたい」など、お笑い界だけでなく、このところ世間を騒がせているジャニーズ事務所の名前も出し、テレビ業界に意見を述べた。
「そんな中、30日には松本もTwitterを更新。『テレビとかYouTubeとか関係なく2人だけで話せばいいじゃん 連絡待ってる!』と、名指しはしなかったものの、中田宛てとみられるメッセージを発信しました」(同)
さらに同日、中田の相方・藤森慎吾も自身のYouTubeで「相方へ。」という動画を公開し、「松本さんという方がいらっしゃるからこそ、大会の価値もものすごい上がっていると思うし、やっぱり重みもあるし」などとコメント。中田の意見を真っ向から否定するような言い方はせずとも、たしなめるような内容となっていた。
「しかし、中田の松本批判は今回が初めてではありません。17年、松本がコメンテーターとして出演していた『ワイドナショー』(フジテレビ系)にて、当時“日本の芸人は終わっている”などと主張していた茂木氏が釈明する……という展開があった際、中田は『オリラジ中田、茂木健一郎の「お笑いオワコン論」支持!』と題したブログを公開。『茂木さん負けるな!と思っていたところ、(茂木は)大御所の番組に出演して大御所に面白くないと言われ公開処刑をされてしまいました』などとつづり、暗に松本に牙を剥いたんです」(前出・テレビ局関係者)
その後、中田はラジオ番組『らじらー! サンデー』(NHKラジオ第1)内で、吉本興業側から「(松本に)『謝れ』と言われている」と暴露した上、「僕の意思としては謝らない」とも発言。ネット上には「松ちゃんうんぬんの前に、中田もお笑い語れるほどの存在じゃない」「中田が偉そうに言う資格もなくない?」といった声が多く寄せられたが、一部、中田を支持する層もみられた。
「中田はこのように、松本を批判することで良い意味でも悪い意味でも“話題の人”になってきたところがあります。茂木氏もそうですし、ほかにはケンドーコバヤシとかつてコンビを組んでいた村越周司氏も、やはり松本に批判的なコメントで注目を集めてきました」(同)
村越氏は先月11日、自身のYouTubeに「元芸人村越が松本人志プレゼンツ『ドキュメンタル』をディスってみた!」という動画をアップ。そのタイトル通り、松本が企画・プロデュースするAmazon Prime Videoオリジナルお笑い番組『HITOSHI MATSUMOTO Presents ドキュメンタル』について「日本の恥」などと酷評したのだ。
「なお、村越氏は1月にも『松ちゃんを死ぬほど好きだった元芸人村越が今の松ちゃんはすでに終わっていると思う理由について語ってみた』という動画を前編、中編、後編と計3本も公開し、ネットユーザーの間で話題になっていました。同氏や茂木氏、そして中田にとって、松本批判はある種の“炎上商法”なのかもしれません。お笑い界、特に吉本は上下関係が厳しいとされる中、そのトップに君臨する松本を批判することは誰もができることではない。それだけに、耳目を集めやすいのは事実でしょう。今後、松本批判がコンテンツ化し、ブームになっていく可能性もあります」(同)
実際、中田の松本批判動画は再生回数200万回を突破。村越氏が1月に公開した動画は、ほかの再生数が1,000回前後であるにもかかわらず、前編が1万回を記録。松本に反発する姿勢を示すコンテンツが数字を持っているのは間違いない。
松本から「連絡待ってる」と呼びかけられた中田だが、実現する・しないにかかわらず、今後も松本を腐し続けていくのかもしれない。