7月クールの月9ドラマ『真夏のシンデレラ』(フジテレビ系)で間宮祥太朗とダブル主演を務める森七菜。森がプライムタイム(午後7時~11時)で連続ドラマの主演を張るのは、火曜ドラマ『この恋あたためますか』(TBS系)以来3年ぶりのことだ。
「『真夏のシンデレラ』は、月9にとって久々の王道ラブストーリーになるようです。真夏の海を舞台にした男女8人の恋愛群像劇で、森と間宮に加え、神尾楓珠、吉川愛、萩原利久、白濱亜嵐、仁村紗和、水上恒司(元・岡田健史)といった実力派の若手俳優が脇を固めます」(芸能ライター)
一方で、テレビ業界内では「なぜ、いまさら月9の主演なのか」と疑問も出ているという。
「森が最も注目を集めたのは1年以上前で、すでにピークは過ぎているように思います。『この恋あたためますか』に主演した時はまだ少し早い気がしましたが、今回は逆に遅いような……。もし彼女が、今作のキャスティングの第1候補だった場合、フジにはよほどの勝算があったのでしょう」(テレビ業界関係者)
森七菜、移籍騒動で「使いづらい」イメージに
森が失速した原因は、やはり2020年12月に突如勃発した、事務所退所騒動が大きいようだ。
彼女は2016年夏、地元・大分で家族と食事中、前の所属事務所・アーブルのスタッフにスカウトされて芸能界入り。1カ月もたたないうちに、「ネスカフェ ゴールドブレンド」のウェブCMオーディションで行定勲監督の目に留まり、女優人生をスタートさせた。
新海誠監督のアニメ映画『天気の子』(19年)のヒロイン役に抜てきされ、連続テレビ小説『エール』(20年)ではヒロイン・二階堂ふみの妹役として存在感を発揮。さらに岩井俊二監督から「この子しかいない」と推され出演した映画『ラストレター』(同)では、主題歌「カエルノウタ」でCDデビューしており、「業界関係者が絶賛する逸材であることは間違いなかった」(芸能ライター)そうだ。
「ただ人気絶頂の中、アーブルとの契約がまだ残っているにもかかわらず、20年12月にいきなり森側が契約解除を申し入れました。通常、こうした交渉は半年、もしくは少なくとも3カ月はかかる。それがわずか1カ月で解除が成立していることから見ても、彼女サイドが、よほど強硬な姿勢で移籍を迫ったことが想像できます。そこには本人というよりも、“ステージママ”のうわさがある母親の意向が強いと、当時から言われていました。こうした周囲の暴走で、『使いづらい女優』『何か火種を抱えることになりそうなタレント』というイメージがついてしまったことは否めません」(テレビ業界関係者)
現在はソニー・ミュージックアーティスツ(SMA)とエージェント業務提携という形を採っている森。どれだけ演技力がすぐれていても、その地盤が危うい場合、オファーする側に相当なストレスがかかる。結果、同世代の別の女優に仕事が回るというのは、自然な流れだろう。
「橋本環奈、上白石萌音・萌歌、永野芽郁、浜辺美波、最近は福原遥、小芝風花、福本莉子も台頭するなど、同世代の人気女優は多数存在します。そんな大渋滞をかいくぐり、森がこの夏の月9主演に選ばれた。彼女にとって最大のチャンスですから、ここで鮮烈な演技を見せ、業界内イメージが回復すれば、また声がかかりやすくなるかもしれません」(同)
今回の『真夏のシンデレラ』で、森は巻き返しを図ることはできるのだろうか。