昨年10月、ニュースサイト「文春オンライン」でインターネットラジオ番組『P.S.元気です。孝宏』(文化放送超!A&G+)を担当していた放送作家・A子さんとの不倫が発覚したことをきっかけに、別の女性とも関係を持っていたことが明らかになった声優・櫻井孝宏。
スキャンダルの余波で、前述の番組は終了し、櫻井は20年間パーソナリティーを務めたラジオ『こむちゃっとカウントダウン』(文化放送、今年3月をもって終了)や、出演予定だったオリジナルアニメ『AYAKA ‐あやか‐』や『劇場版モノノ怪』も降板することになった。
そんな中、6月18日放送のアニメ『鬼滅の刃「刀鍛冶の里編」』(フジテレビ系)最終回とともに制作が発表された続編「柱稽古編」で、櫻井が冨岡義勇役を続投することが明らかに。ネット上では嫌悪感を示す声もみられたものの、「義勇さんのお声が櫻井さんのままで一安心」「義勇さんはあの声じゃなきゃ違和感ある」「作品やキャラクターに罪はないし、続投はうれしい」と、シリーズファンからは安堵や喜びの声が上がった。
櫻井が降板に至らなかった理由について、業界関係者は以下のように分析する。
「出演者が不祥事を起こすと、まずアニメの製作委員会が声優に対しての処遇を話し合います。このときに大きな権限を持つのが、スポンサーと、やりとりをしている代理店の担当者、または製作委員会のトップとなる立場の人。原作者の意見を尊重する場合もあり、それぞれの顔色をうかがいつつ、続投か降板かを決めます。一方、声優や所属事務所側から制作側に降板を申し入れるケースも。ただ、制作側は視聴者の意見にはあまり耳を傾けないため、たとえ多くの降板要請があったとしても、さほど効果がないんです。櫻井が続投するということは、制作側が今回の一件はそれほど重大な事案ではないと判断し、本人はもちろん、当時所属していた『インテンション』も降板を打診しなかったのでしょう」(声優業界関係者)
今年3月をもってインテンションを退所し、フリーとして活動している櫻井。しかし、「それは表向きだけかもしれない」(同)という。
「フリーで活動する場合、自分自身でマネジメントやスケジュール調整を行わなければなりません。そのため、実際に事務所から独立した人は、身内が窓口担当となって仕事をサポートしたり、SNSアカウントや公式サイトを立ち上げるなどして、新規の仕事が舞い込みやすくする場合がほとんど。しかし、櫻井にそういった動きは見られません。にもかかわらず、彼は4月からスタートした『おしりたんてい』第7期(NHK Eテレ)で引き続きかいとうU役を務めているほか、7月期放送の『呪術廻戦』第2期(TBS系)にも夏油傑役として出演するなど、降板した作品もあった一方、現在も問題なく活動を続けているように見えます。これは臆測ですが、ひょっとしたら、今でも前事務所が陰ながら櫻井をサポートしているのかもしれません」(同)
事務所退所から間もなく3カ月がたつ櫻井。フリーである以上、自ら売り込みを行わなければならないだろう。前出の業界関係者は、「チャンスを一つも取りこぼしたくないという気持ちがあるのであれば、それなりの窓口を設けているはず」とも指摘する。
今後、櫻井がどのような活動を展開していくのか、引き続き動向に注目したい。