• 日. 12月 22nd, 2024

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ヘンリー王子、自伝でドラッグ告白! メーガン妃の迷走際立つお騒がせ夫妻の近況(前編)

 「皇族はスーパースター」と語る歴史エッセイストの堀江宏樹さんに、歴史に眠る破天荒な「皇族」エピソードを教えてもらいます! 今回は毎度おなじみヘンリー王子とメーガン夫人の近況を眺めていきます。

――2023年も半分が終わりましたが、最近のヘンリー王子とメーガン妃については、どのようにご覧になっていますか?

堀江宏樹氏(以下、堀江)混迷、ですね。Spotify(スポティファイ)社から2000万ドル(約29億円)もの報酬と引き換えに、ポッドキャストのトーク番組を制作する契約をしていたメーガン妃とヘンリー王子ですが、6月15日にわずか1シーズンで打ち切られてしまったことが話題となりました。

 表向きには、巨額の報酬に足る数、内容の番組を、メーガン妃とヘンリー王子が制作しなかった。もしくは制作できなかったことを問題視したSpotify社が、契約を打ち切ったとされていますが、単純に人気がなかったのでしょう。打ち切りが公表された直後、厳しい表情のメーガン妃の写真が報道され、夫妻の芸能関係のプロデュースは、大方の想像通り、彼女がしているとピンときた人も多いと思います。

――Spotify社の幹部でもあるビル・シモンズからはさらに「ペテン師」とまで攻撃されています。

堀江 シモンズいわく「『メーガンとヘンリーがSpotifyを去る』という交渉に、私も関わりたかった」。さらに「酔っ払っているときなら、ポッドキャストのアイデアについてヘンリーとZoomで話した時のことを話そう。私の最高のストーリーの1つだ」などと発言しており、ヘンリー王子との打ち合わせで決まった内容を、メーガン妃が妨害して作らせなかったという背景も透けて見えるようです。有言不実行だからペテン師。まぁ、この番組を僕は聞いていないので、なんともいえないのですが……。

――Netflix社との契約は続いているようですが、この先、どうなることやら……。かつては「炎上商法の天才」と呼ばれてきたメーガン妃ですが、従来の方向では行き詰まりが見えてきたようですね。

堀江 もともと炎上商法コンテンツを作ることで、儲け続けるつもりはなかったのかもしれません。ヘンリー王子とメーガン妃が、テレビ番組のインタビューに答え、イギリスの王室から人種差別を受けたなどと訴え、世界中の注目を浴びたCBS放送『オプラ・ウィンフリー・ショー』のときは、夫妻はギャラを一銭も受け取っておらず、テレビ会社からの報酬はすべてオプラの会社に入金されたというニュースも目にしました。

――そうだったんですか!? でもその後、ヘンリー王子とメーガン妃は、それこそNetflix社の『ハリー&メーガン』というドキュメンタリーのタイトルばりに、二人でコンビを組み、英王室に対する不満を世間にぶちまけ続ける見返りとして、巨額のギャラを受け取るようになったのは事実ですよね。

堀江 はい。ただ、夫妻の中にも、本当に炎上商法で食べていくことに対する躊躇(ちゅうちょ)はあったと思います。メーガン妃が、ヘンリー王子が想像以上に金を持っておらず、「すくなくとも億単位の資産があると思っていたのに……」と発言をしたことも話題になりましたが、本当に稼げるセレブ相手の派手な生活を維持するには、炎上商法しか手段がなかったというウラ事情があるのでしょうね。

 興味深いのが、イギリス王室の公務を引退しアメリカに移住した際、夫妻はアーチウェル財団という団体を設立したのですが、この財団は当初、彼らの慈善活動などの拠点となると説明されていたはずです。しかし今年の3月に、ヘンリー王子とメーガン妃夫妻が1週間あたり1時間しか慈善活動には携わっていない記録が暴露されています。

 今から遡ること、4年ほど前の雑誌「ELLE」(2019年10月号/ハースト婦人画報社)において、「ロイヤルウーマンたちの社会貢献」と題された記事が掲載されているのですが、ここで取り上げられている、メーガン妃のまともなこと!

 ヘンリー王子との結婚前から、社会活動に熱心だったメーガン妃は、「インドでは月経が始まると学校に衛生設備がないため中退してしまう少女たちが多い」と知って、インドの教育機関に働きかけ、衛生設備の設置を目指す運動をしていることが書かれています。

――社会活動に熱心だったころの話を聞くたびに、ただのスキャンダルメイカーになってしまった現在との隔世の感がありますね。

堀江 本当に彼らは「芸風」について考え直したほうがよいですよね。昨年、ヘンリー王子が出版して不評を買った自伝『SPARE』は、優秀なゴーストライターとして知られるJ・R・モーリンガーという人物に依頼して書かせた(らしい)本なのですけれど、メーガン妃がエリザベス女王に対面した際、膝を深く折って「カーテシー」と宮廷で呼ばれる古風なお辞儀をきれいにできたので、その場にいた人々から褒められた……などとあるんですよね。

――Netflix社で制作された『ヘンリー&メーガン』という番組において、女王に対するカーテシーや、それを作法通り行う人たちのことを「中世みたい!」と小馬鹿にして、大炎上したメーガン妃なのに? と思う方も多いでしょうが、あれには彼女なりの計算があったのでしょうね。

堀江 メーガン妃の計算では、あの場面では旧弊な王室を攻撃し、若い世代からの共感を呼ぶつもりだったのでしょうが、世界中から叩かれまくったので「やっぱり、私もちゃんとできていたという風に訂正させよう」と変心したのかもしれません。「あまり好んで読書しない」と公言しているヘンリー王子ですし、あの『SPARE』という本のプロデューサーも、メーガンであると見たほうがいいでしょうから、彼女に都合よいようにいろいろと変更されたのだと考えられます。

――しかし、同書において、ヘンリー王子はなぜかドラッグ愛好者だった過去まで堂々と公言、違法薬物に厳しいアメリカでの生活ができなくなるのではないか? という報道もありました。

堀江 ドラッグの使用という過去のあやまちを告白して、王族とて一人の弱い人間だと訴えたかったのでしょうか。しかも、かつて非常に人気があったドラマ『フレンズ』に出演していた女優コートニー・コックスの邸宅にヘンリー王子が宿泊して、そこで怪しいキノコ入りのチョコをパクついて、自分の顔が歪んで見えるほどのドラッグ体験をした……とか、あれだけ自分のプライバシーにうるさいのに、他人のプライバシーには無頓着なところには失笑してしまいます。

 このようなスタンスの『SPARE』は英語圏内において、発売1日で40万部も売り上げるなど好成績だったようですが、ヘンリー王子の好感度はさらに下がってしまいました。これもおそらくメーガン妃のミスプロデュースだったように思いますが、そのメーガン妃がヘンリー王子と距離を置き始めたという報道が、6月になってから出始めているんですね。非常に興味深い話なので、深掘りしようと思います。

 次回に続きます。

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