若村麻由美が主演を務める『この素晴らしき世界』(フジテレビ系)が「木曜ドラマ」枠で7月20日よりスタート。同ドラマは、夫と息子と暮らす平凡な主婦・浜岡妙子が、ひょんなことから大女優として振る舞うことを頼まれ、二重生活を強いられる“なりすましコメディー”。
完全オリジナルストーリーであり、若村のほかにマキタスポーツ、沢村一樹、木村佳乃、平祐奈らがキャスティングされている。
※以下、『この素晴らしき世界』第1話のネタバレを含みます。
第1話では、スーパーでパートとして働く妙子(若村)が、「誰かにつけられている」と夫・陽一(マキタスポーツ)に相談するも、「更年期ではないか?」とあしらわれてしまう。
その後、自宅にやって来た「プロダクション曼珠沙華」のマネジャー・西條隼人(時任勇気)から、所属女優・若菜絹代(若村※二役)の代わりに謝罪会見に出てくれないかと頼まれる。西條によれば、若菜は反社の男性との交際スキャンダルを週刊誌に報じられ、アメリカへ逃亡。そこで、容姿が瓜二つの妙子に目を付けたのだという。
同プロダクションの副社長・安原光顕(西村まさ彦)からも説得され、報酬300万円を先払いで受け取った妙子は、この2週間後、謝罪コメントを丸暗記した上で謝罪会見に出席。場をうまく乗りきりホッとした妙子だったが、今度は絹代がアメリカで意識不明の状態であることが発覚。安原は、妙子に「もう少し力を貸してほしい」となりすましの延長を頼みこむ――。
『この素晴らしき世界』は「鈴木京香ありきの当て書き」?
同作は当初、鈴木京香が主演を務める予定だったが、5月11日に体調不良による降板を発表。同18日、主演が若村に代わったことが発表された。
ネット上では、「キャストもいいし、ストーリーも面白い! 今クールで一番かも」「若村さん、やっぱり演技うまいなあ」と好意的な声が続出。
一方で、「初回を見る限り、鈴木京香ありきで当て書きしたんだろうなあっていう脚本だった」「若村さんも悪くないけど、こういう役は、やっぱり鈴木京香さんのほうがはまるよね」と鈴木の降板を惜しむ声も目立つ。
「特に、若村の“冴えない主婦”の演技が物議を醸している様子。同作は、子育てやパートにお疲れ気味の主婦が、大女優を演じることに面白味がある。若村は本来の女優っぽさが隠しきれていないのか、『普通の主婦に見えない』『化粧をナチュラルにするとか、もう少し女優オーラを薄めてほしい』という声も少なくないようです」(テレビ誌記者)
『この素晴らしき世界』に「似てる」と指摘されるNetflixドラマ『御手洗家、炎上する』
また、同ドラマを見た視聴者の中には、今月13日より配信が開始された永野芽郁主演のNetflixオリジナルドラマ『御手洗家、炎上する』を想起し、「似てる」と共通点を指摘する人もいる。
というのも、『御手洗家、炎上する』に2番手で出演している鈴木は、スーパーにパート勤めをする貧乏なシングルマザーと、大病院の院長と結婚して有名インフルエンサーに成り上がる主婦……という時間軸の異なる同一人物を演じているため。同作もやはり、同じ女優による“演じ分け”が見どころの一つとなっているのだ。
「鈴木は『御手洗家、炎上する』で、生活感の漂うシングルマザーと、誰もがうらやむセレブ主婦を、外見の変化はもちろん、ちょっとした仕草や表情で見事に演じ分けています。同作の視聴者が、『この素晴らしき世界』を見て『鈴木のほうが、役にはまりそう』と思ってしまうのは、仕方がないことでしょう」(同)
若村には少々気の毒な状況にも思えるが、このようなブーイングは“代役あるある”ともいえる。
「2021年7月期の『推しの王子様』(フジテレビ系)の主演が、体調不良を理由に深田恭子から比嘉愛未へ急きょ変更された際も、やはり放送後、『深キョンで見たかった』という声が続出しました。ただ、比嘉は同ドラマ出演以降、メイン役でのドラマ起用が続いています。若村も今回の主演をきっかけに、活躍の場をさらに広げることになるかもしれません」(同)
今のところ、どうしても鈴木の演技力と比較されがちな若村。今後、評価は好転するだろうか。