現在、創業者・ジャニー喜多川氏(2019年7月に死去)の性加害問題をめぐる対応を迫られているジャニーズ事務所。そんな中、各メディアでは藤島ジュリー景子社長の辞任報道が相次いでおり、事務所が9月7日に行う記者会見で、その発表があるとみられる。この展開には、業界内から「“芸能界のドン”たちも、さぞ困惑しているだろう」(広告代理店関係者)との声が聞こえてくるというが……。
ジャニー氏が生前、未成年タレントらに性加害を行っていたという問題に関し、8月29日、事務所が設置した再発防止特別チームが会見を実施。その中で「多数のジャニーズJr.に対し、長期間にわたって広範に性加害を繰り返していた事実が認められた」などと報告され、加えて「ジャニーズ事務所が解体的出直しをするため、経営トップたる代表取締役社長を交代する必要がある」と、ジュリー氏の辞任も要求した。
「同会見を受け、ジャニーズ側が今月7日に会見を行うと発表した直後から、ジュリー氏の辞任や新社長について所属タレントの就任を予測する報道が飛び交うことに。スポーツ紙やニュースサイト『文春オンライン』では、少年隊・東山紀之の社長就任説が大々的に報じられ、少なくとも社長交代は決定的とみられている状況です」(スポーツ紙記者)
ジャニーズ新社長、芸能界のドンのバックアップは不可欠だが……
ネット上には「ジュリー氏が退くのは当然」といった世間の声が多く寄せられている中、この展開を複雑そうに見ているのが、芸能界で絶大な権力を持つドンたちだという。
「ジャニー氏が死去した後、姉のメリー喜多川氏が代表取締役会長に就任し、その娘のジュリー氏が社長の座に就きました。メリー氏は21年8月に死去しましたが、亡くなる1年前には名誉会長となり経営の一線を退いており、早い段階で引退までの道筋を決めていたといわれています。なお、19年9月に東京ドームでジャニー氏のお別れの会が行われた前後の時期、メリー氏はジュリー氏を連れて各大手プロの社長、会長らの元を訪れ、“今後はすべてジュリーに任せる”“ジュリーを助けてやってほしい”などと懇願していたそうです」(前出・広告代理店関係者)
このように、メリー氏が芸能界のドンたちに“ジュリーをよろしくお願いします”と頭を下げたのは、わずか数年前のことだが……。
「現在、ジュリー氏は新社長を連れて、ドンたちに同じお願いをして回っているといいます。今のジャニーズで社長を引き継ぐとなると、その人物が苦労することは間違いなく、ドンたちのバックアップは不可欠。それにしてもジュリー氏は社長就任から4年というスピード辞任、しかもすでに故人となったジャニー氏の性加害問題の責任を被るという点については、ドンたちも予想だにしてなかったはずで、さぞ戸惑っていることでしょう」(同)
新社長はまず性加害問題の対応を行うことになるが、今度こそ安定した組織を作ることはできるのだろうか。