ジャニーズ事務所創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)による“性加害問題”を受けて、同事務所サイドが9月7日に記者会見を実施。ジャニー氏の姪である藤島ジュリー景子氏は、ジャニー氏の性加害を事実と認め、正式に謝罪した。この会見の裏で、東京海上日動火災保険は、ジャニーズ事務所との「広告契約の解除」を検討していると、一部メディアが報道。すでに“スポンサー離れ”が起き始めている可能性もあるようだ。
7日の会見では、代表取締役社長を務めていたジュリー氏が辞任し、5日付で少年隊・東山紀之が新社長に就任したことが明らかに。また、ジュリー氏は代表取締役として留まり、被害者への補償を行っていくと説明した。
一方で、この会見の最中には時事通信社が運営するニュースサイト・時事ドットコムが、「東京海上、ジャニーズと契約解除検討」(原文ママ、以下同)とのタイトルで記事を配信。東京海上日動火災保険は、2022年1月から広告に嵐・相葉雅紀を起用しているが、ジャニー氏の性加害問題を受け、「同事務所との広告契約の解除を検討していることが7日、分かった」と報道。広報が「人権尊重の観点で、いかなる形態のハラスメントも認めない」と、コメントしたという。
現時点で、相葉のCM降板は正式決定ではないものの、ネット上の嵐ファンは、「故人の問題なのに、なんで相葉ちゃんの仕事に影響が出るの?」「相葉くんが何かした? タレントには罪はないはずなのに……」などと嘆いている。
時事ドットコムの記事にも「一方、『所属タレントに非はない』として起用継続に影響はないとする企業もある」との一文があり、実際、バスクリンの広報担当者は「故ジャニー喜多川氏の問題。CMの放送中止などは考えていない」とコメントしたとか。
とはいえ、キリンホールディングスやアサヒグループホールディングス、花王や明治などの企業は今後、対応を検討するとの考えを示しており、ジャニーズタレントの広告起用について、各社は慎重に判断していくことになるだろう。
King&Prince出演、UHA味覚糖CMへの影響は?
なお、7月6日発売の「週刊文春」(文藝春秋)の記事によると、大手企業の資生堂は、秋の高級メンズ化粧品のリニューアルにあたり、CMなどのイメージキャラクターに木村拓哉を起用する予定だったとか。しかし、性加害問題を踏まえて、「白紙になった」と伝えていた。
「また、ジャニーズ事務所の会見当日には、King&Prince(以下、キンプリ)ファンが騒然とするニュースもありました。UHA味覚糖のキャンディ『特濃ミルク8.2』のCMに、ボーイズグループ・BE:FIRSTのJUNON、LEOが出演するという情報が解禁されたのですが、かつて同商品のCMキャラクターを務めていたのは、キンプリの高橋海人。ジャニーズ以外の若手ボーイズグループのメンバーが選出されたため、ファンは少なからず動揺しているようです」(ジャニーズに詳しい記者)
高橋は21年10月から「特濃ミルク8.2」のCMに登場。その前は片岡愛之助やガリットチュウ・福島善成などがCMキャラクターを務めていたことから、事務所の問題とは関係なく、単純に“契約切れ”のタイミングだった可能性もあるが、ファンは「『特濃ミルク』もジャニーズ以外に変わるのか……」「『特濃ミルク』もBE:FIRSTに変わったし、UHA味覚糖はジャニーズを切ったのかな?」と、落胆している受けている。
というのも、キンプリはAKB48や橋本環奈ら、旬の芸能人が起用されてきたUHA味覚糖のソフトキャンディ「ぷっちょ」のCMにも長らく出演していたが、今年7月17日からは9人組グローバルグループ・&TEAMがCMキャラクターに就任。彼らは、韓国の芸能プロダクション「HYBE」の傘下である「HYBE LABELS JAPAN」に所属しており、ジャニーズとは無関係のアイドルだ。
「キンプリに関しては、19年より3年連続でセブン-イレブンのクリスマスシーズンのイメージキャラクターを担当してきましたが、今年はHYBE所属の13人組K-POPボーイズグループ・SEVENTEENに変わっています。ただ、キンプリの場合は今年5月22日をもって神宮寺勇太、平野紫耀、岸優太がグループを脱退したため、これに伴ってCM契約が終了した可能性もありますが……」(同)
果たして、ジャニーズ事務所と付き合いのある各スポンサーたちがどんな判断を下すのか、対応に注目が集まる。