連載企画『「汚部屋」ビフォーアフター』新シーズンがスタート! 第7回目の片付けモニターの応募に当選したのは、東京都中野区・3LDKのマンションに家族と暮らすDさん(40歳)です。
今回は、三面鏡の収納棚が付いた大きな洗面台を片付けます。姿勢を変えずに出し入れできる「鏡裏収納」ですが、家族4人分の「毎日使う小物」を定位置も決めずに入れてしまうと、散らかりやすくなります。
【鏡裏収納のBefore】隙間が多いほど、散らかりやすくなる
Dさん宅の洗面所の鏡裏収納棚です。木製の凹凸がないスッキリとした棚なので、どちらかといえば使いやすい造りです。とはいえ、棚板が少ないため上手に収納するのは難しい面も。赤線で記した「デッドスペース(余分な空間)」が多いほど、無駄が出ます。
デッドスペースが多いほど、モノを積み重ねたり隙間に詰め込んだりしてゴチャゴチャしてしまいます。棚板の枚数が足りないことが原因で起きる現象で、多くのお宅で見かけます。棚板の位置や数は、入居当時の初期設定なので気づきにくいですよね。
この状態から見栄え良くスッキリ片付けることは簡単ですが、モノを移動したり、容器を変えるだけなのですぐに散らかります。リバウンドなしの片付けを目指すなら「棚板の数」を増やすのが正解。
次に、解決するためのステップを紹介します!
モノの住所を決めて、簡単に出し入れできれば散らかりにくくなります。そのために必要なのは「収納できる空間」を増やすこと。棚の中のリセット掃除も兼ねて、まずは中のモノを全部出して寸法を測ります。
【鏡裏収納ステップ2】「MDF材」を用意する
ホームセンター「ビバホーム」で、60cm×45cmのMDF板材(厚さ9mm)を用意しました。MDF(ミディアム デンシティ ファイバー)とは、木材の欠片などを細かくして熱圧した集成材です。滑らかでフラットなので、加工がしやすい特徴があります。なお、MDFはセリアとダイソーにも売っていますよ。
【鏡裏収納ステップ3】カットオーダーで追加板を用意する
60cm×45cmのMDF板材から、W46.5×10.8cmを2枚、W16.5×10.8cmを4枚カットしました。滑らかな切り口なので、このまま使ってもOK。
【鏡裏収納ステップ4】水回りでの使用はリメイクシートを貼る
洗面台で使う場合は、水分が浸透しやすいのでリメイクシートを貼ると安心です。カットしたMDFの板材に、白のリメイクシートを貼りました。防水系を選ぶとより効果的。100均のほか、SHEIN(シーイン)で「防水 壁紙」と検索すると頑丈でオシャレなPVCシートが見つかりますよ。
【鏡裏収納のAfter】追加棚を入れるだけで収納力アップ!
MDF材の追加板を入れるだけで、収納力がアップしました。中央の棚は、4段から5段に。なお、棚を増やす場合は、「拳ひとつ分の余白」をとることで出し入れが快適になります。
次に、鏡裏のプラスティック製収納棚に「セリアのMDFボード」を使った例を紹介します。
プラスチックの棚の場合、プラスチックの凹ケースをはめ込む形が一般的で、最上段は小物が埋もれて見えなくなります。そのため、ほとんどの家でここから「忘れていた小物」が出てきます。
【鏡裏収納ステップ1】セリア「MDFボード」100円(税抜)
ホームセンターが近くにない、綿棒など軽いモノを載せたい、30cm未満の追加棚を数枚だけほしいなどの場合は、100均のMDFボードでも十分です。セリアとダイソーのDIYコーナーで取り扱いがあります。
黄色のカッターは、オルファ「PカッターL型」です。アクリルや塩ビ板など、硬質プラスチック板の専用カッター。硬質素材のスジ(溝)入れにも使えるので、MDF材も溝を入れてパキッと折ることができます。
【鏡裏収納ステップ3】リメイクシートを貼って「追加板」に!
溝(凹型)にはめ込むタイプのプラスチック製の収納棚に、カットしたMDF材の追加板を入れました。板を切る作業が面倒な場合は、「プラスチック段ボール」をカットして2枚貼り合わせても可。どちらも、綿棒などの軽いモノ、落下しても危なくない素材を乗せるようにしましょう。
洗面所の鏡裏の収納力を増やしたことで、洗面ボウル周りの小物がなくなりました。見栄えがスッキリするのはもちろん「掃除がしやすい」ので、水アカも溜らなくなりますよ。
次回は、「鏡裏のメイク収納」についてまとめます!