テレビ朝日系報道番組『サンデーLIVE!!』が9月10日の生放送内で、前週までメインキャスターを務めていた東山紀之の降板を伝えた。東山は同7日に行われたジャニーズ事務所の会見に出席し、事務所の新社長に就任したと発表。これに伴い、『サンデーLIVE!!』を緊急降板したというが、「番組側による詳しい説明はなく、それどころか同会見のニュースを扱わなかったことに、テレ朝内からもあきれた声が出ている」(週刊誌記者)ようだ。
ジャニーズは今回の会見で、事務所創業者・ジャニー喜多川氏(2019年7月に死去)による性加害を正式に認め、謝罪。会見ではほかにも、藤島ジュリー景子氏の社長辞任や、東山の新社長就任を発表した。
「東山は年内で芸能活動を終え、その後は社長業に専念するといい、『サンデーLIVE!!』は今月3日の放送をもって降板したとのこと。同会見を経て、10日に生放送された『サンデーLIVE!!』ではテレ朝・野上慎平アナウンサーが代役で出演し、『東山さんはジャニーズ事務所の社長に就任されまして、番組降板の申し入れがありましたので、本日は私が務めさせていただきます』と伝えました」(芸能ライター)
テレ朝、ジャニーズ忖度は「社長、会長レベルからの勅令」か?
しかし、この日の『サンデーLIVE!!』では、東山の降板を報告しただけで、会見の内容自体は扱わなかった。これにはほかならぬテレ朝内から、自社に絶望する声が上がっているという。
「先の会見でも、テレビ局の癒着、とりわけテレ朝はいまだにジャニーズ忖度が続いているのではないかと、記者から指摘されていました。その会見中、東山の番組降板が事後報告のように明かされた時点で、局内では『どうやら「サンデーLIVE!!」では会見内容は扱わず、東山の降板のみ、30秒程度でサラッと触れるだけになるようだ』とささやかれていた。そして、実際にフタを開けてみれば、まったくその通りとなりました」(前出・記者)
同会見については各局、さまざまな情報・報道番組で扱われ、それこそジャニーズタレントが出演する番組でも大きく取り上げられただけに、報道番組の『サンデーLIVE!!』がスルーしたことで、逆に世間の注目を集めてしまった格好だ。
「当然、現場は反発していたというものの、報道番組を謳いながら出演者が関わる大ニュースに“触れない”とする判断は、現場や編成部でも下せない。テレ朝の社長、会長レベルからの勅令が発動したとしか考えられない話で、現場がいくら怒りの声を上げても覆せなかったのでしょう」(同)
なお、ジャニー氏の蛮行が長年放置されていたのは事務所だけの問題ではなく、マスコミによる忖度も原因の一つであると世間にも浸透している。それでもなおジャニーズに寄り添う、忖度を継続するというスタンスを示したテレ朝を、世間はどう評価するのだろうか。