9月に突入し、各ファストフード店が毎年秋恒例の月見シリーズの販売を開始しました。今回は、マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、ロッテリアそれぞれの月見シリーズを管理栄養士の猪坂みなみ先生にジャッジしてもらい、ランキング形式でおすすめメニューを紹介しちゃいます!
■対象商品
【マクドナルド】
・月見バーガー
・七味香る牛すき月見
・チーズ月見
【ケンタッキーフライドチキン】
・とろ~り月見チーズ和風カツバーガー
・とろ~り月見チーズフィレバーガー
・とろ~り月見ツイスター
【ロッテリア】
・半熟月見 和風てりやきバーガー
・半熟月見 和風エビバーガー
・半熟月見 和風絶品チーズバーガー
・半熟月見 旨辛絶品チーズバーガー
第3位:ロッテリア「半熟月見 和風てりやきバーガー」
――バンズ、パティ、野菜などが入った通常のハンバーガーと比較して、卵の入った月見シリーズならではの栄養的メリットはありますか?
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) 卵は完全栄養食といわれることもあるほど、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどがバランスよく含まれる食品です。そのため、卵入りのメニューを選ぶと、単純に栄養価は高くなりますね。特に、皮膚や粘膜を健康に保ってくれるビタミンB2、アミノ酸や脂肪酸の代謝をサポートしてくれるビタミンB12、骨や歯の発育を促してくれるビタミンDなどの補給に役立つでしょう。
ただしビタミンCと食物繊維は含まないため、卵は野菜と一緒に食べるのがおすすめです。お店で野菜を食べられない場合は、お店へ行く前に自宅でサラダや野菜スープなどを食べておくと◎。
――それでは、マクドナルド、ケンタッキー、ロッテリアの月見シリーズの中で、おすすめ度トップ3だと思うメニューの順位付けとその理由を教えてください。
猪坂 ナンバー3は、ロッテリア「半熟月見 和風てりやきバーガー」です。ファストフードのメニューは、どうしても脂質の摂りすぎにつながりやすいのが難点。ですが、「半熟月見和風てりやきバーガー」は和風の味付けに仕上げているぶん、今回比較している各社のバーガー系月見の中でも脂質が少なめで、エネルギーも376kcalとかなり低いです。ポテトも一緒に食べたい! という場合は特に、このメニューのように脂質が比較的少ないバーガーを選ぶのが良いでしょう。
――ジャンクフード類は脂質の摂り過ぎなど罪悪感の強い食べ物ですよね。そのような中で少しでも栄養面を整えたい場合、「半熟月見和風てりやきバーガー」にプラスするサイドメニューは何を注文すればよいでしょうか?
猪坂 こちらのメニューはたんぱく質がやや少なめで野菜も不足しているため、それらを補うサイドメニューを合わせるのが理想的です。脂質の多いフライドポテトやフライドチキンは極力避けて、ドリンクメニューから野菜ジュースを選び、ビタミンやミネラルを足すのがおすすめ。もしくはカフェラテを選び、ミルクでたんぱく質やカルシウムを補うのも良いでしょう。
第2位:ケンタッキー「とろ~り月見ツイスター」
――「半熟月見 和風てりやきバーガー」に続いて、おすすめ度ナンバー2のメニューはどれでしょうか?
猪坂 ナンバー2はケンタッキー「とろ~り月見ツイスター」です。こちらは、たんぱく質(鶏肉とたまご、チーズ)と野菜(レタス)、炭水化物(トルティーヤ)をバランスよく手軽に摂ることができるメニュー。他のバーガー系メニューと比べると全体量が少ないこともあり、最も低脂質に仕上げられています。しかし、食物繊維は2倍近く摂ることができて、エネルギーも361kcalと最も低いため、「ダイエット中だけど月見気分を味わいたい」という人にもおすすめできますね。
――「とろ~り月見ツイスター」をセットで頼む場合、サイドメニューは何を付けるのがおすすめですか?
猪坂 こちらのメニューもたんぱく質と野菜が少ないため、カーネルクリスピーでたんぱく質を、コールスローで野菜を補うと良いでしょう。
第1位:マクドナルド「月見バーガー」
――最後に、おすすめナンバー1のメニューを教えてください。
猪坂 おすすめメンバー1は、マクドナルド「月見バーガー」です。バーガーの中では比較的脂質と塩分が少なめで、なおかつたんぱく質は21.6gと、1食に必要な分をしっかり補えるという点で、全体的にバランスが良いメニューでした。卵、パティ(牛肉)、ベーコン(豚肉)と、複数の種類の食材からたんぱく質を摂れる点も◎。食材はそれぞれ含まれる栄養が異なるため、いろいろな食材を満遍なく摂ると、自然と栄養バランスが整います。
――「月見バーガー」にサイドメニューを付ける場合、どの商品であれば栄養バランスが整いますか?
猪坂 月見バーガーには野菜が入っていないので、栄養バランスを整えたい! という場合は、サイドメニューとして「サイドサラダ」か「えだまめコーン」をオーダーするのがおすすめです。細胞のサビつきを防止してくれる抗酸化ビタミン(ビタミンAやビタミンCなど)を摂りたいなら「サイドサラダ」を、たんぱく質や食物繊維、鉄分を摂りたい場合は「えだまめコーン」をチョイスしてみてください。
ほかのチェーン店の場合、セットメニューではポテトしか選べないというケースが多いですが、マクドナルドならセットメニューでも野菜を付けられるので、バランスを整えやすくて良いですね。