覚醒剤の使用や密売などで逮捕起訴され、通算12年を塀の中で過ごした後、その経験を基にさまざまな活動を続ける瑠壬(るみ)さんが、女子刑務所の実態を語る「知られざる女子刑務所ライフ」シリーズ。
田中聖「千葉のほう」の事件、二審も実刑
元KAT-TUN・田中聖さんの「千葉のほう」の事件、二審も実刑でしたね。「治療をがんばってるから」と、一審(懲役1年4カ月・千葉地裁松戸支部)より少し安くなって(減刑されて)ました。「名古屋のほう」は上告してましたから、今回もするんでしょうか。こちらは「懲役1年8カ月・執行猶予3年」(最高裁第1小法廷)で確定してますね。
ちなみに確定の日付は、何もなければ上告棄却(6月21日)から10日やからギリ6月ですかね。
ネットには「治療をがんばってるのに実刑はかわいそう」とゆう声もありましたが、しばらくシャバを離れて、クスリ(違法薬物)に近い人たちと縁を切ったほうがええかもしれませんね。
ほんまはムショに入るより病院で専門の治療を受けるほうがええですけどね。田中さんはご家族がちゃんとしてそうなので、大丈夫と思います。がんばってください。
「居場所がない人」の事件
瑠壬は、アニメはほとんど見ないし、京アニの事件はようわからんのですが、予測死亡率9割以上の重症ヤケドを治したお医者さんはすごいですね。
どうせ死刑やのになぜ生かすんかな……と思わないこともないですが、せっかく九死に一生を得たんですから、青葉真司さんにはいろいろ聞いて、「事件が起こるしくみ」みたいのを明らかにしたらええですよ。
今までのニュースをチラ見てて、青葉さんが「居場所がない」と思てるのは、ようわかりました。事件の前に下着泥棒やコンビニ強盗をやっていた過去があるそうですが、下着ドロは「寂しい人」がやるイメージですよね。
最近は「居場所がない人」の事件が目立ちます。「無期懲役囚になりたくて」、新幹線で関係ない人を殺した小島一朗さんもいてました。念願かなって無期懲役の判決を受けて、法廷で「万歳三唱」をして話題になりました。
ムショに入ったら100%後悔する
思えば「死刑」と「無期懲役」は、似てるようでめちゃくちゃ違います。
青葉さんは、ほんまは京都拘置所と思いますが、ヤケドの治療のために設備が整った大阪拘置所にいてるそうです。このまま死刑が確定して、刑務官以外とは誰とも話さないまま、大阪拘置所で執行されるんでしょう。確定したら、毎朝、「今日は執行かも……」と思う日々が続きます。死刑囚は朝食後の「足音」に、みんなビクビクしてるそうです。
ちなみに小島さんはソッコー後悔したと思いますよ。ムショはそんなに甘いもんやないです。ハンストとかしてるそうで、それは「こんなはずじゃなかった」からでしょう。
甘いですね。後悔しても遅いです。亡くなった人は帰ってこないし、仮釈放の日は遠すぎるでしょう。こんな「かまってちゃん」に殺された人は本当にお気の毒です。
拘置所は私服でOKで、お菓子やお弁当もお金があれば買えますが、ムショはどんなにお金があっても舎房着(いわゆる囚人服)で、出されたものしか食べられません。自由度がぜんぜんちゃいます。
前も書いてますが、ムショに行きたくて事件を起こしたいと思てる人は、考え直したほうがええですよ。
万引やコソ泥を繰り返してずっとムショにいてるお年寄りは、「セルフネグレクト系」やと思います。もう自分自身に興味ないんです。お風呂が一日置きにしか入れなくても、食べたいものを食べられなくても、友達いなくても平気で、とにかく何もしたくない人なら、まあまあ過ごせるんです。
でも、こうゆう達観(?)してる懲役(受刑者)はそんな多くなくて、長い時間をムショで過ごしてメンタルやられるほうが多いですね。
たとえば名古屋刑務所で刑務官を作業用のバールでボコって全治84日の重傷を負わせた懲役は、「自分の生活リズムを壊されたと思った」そうです。
意味わかんないですけど、ムショの刑務作業は、ときどき変わるんですよね。それがイヤやった、と。たぶん拘禁ノイローゼとかですが、そんな人にバールを持たせるムショのほうが謎やなと思いました。