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  • 木. 9月 19th, 2024

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ママ友との手料理持ち寄りホームパーティーに、1人だけ「デパ地下高級スイーツ」持参ってアリ?

「子ども同士の付き合い」が前提のママ友という関係は、価値観や環境の違いからさまざまなすれ違いが起きやすい――。ママたちの実体験を元に、ママ友ウォッチャーのライター・池守りぜねが、ママ友トラブルの解決策を考える。

 小さな子どもがいるママたちにとって、子連れでランチ会をするのは、そう簡単なことではない。フードコートのような広い場所でない限り、子どもたちが走り回ったり、大声ではしゃいだりするのが気がかりで、なかなか落ち着いてママ友と食事をしたり、おしゃべりできないというのが実情だ。

 そんなママたちが気兼ねなく集まれるのが、ホームパーティー。今回は、「ママ友の家に集まった時、1人だけ高価な手土産を持ってくる人の対応に困った」というお母さんの声を取り上げる。

同じマンションに住むママ友の家でママ会

 真紀さん(仮名・37歳)は、都心から電車で1時間半ほど離れた関東圏で3歳と5歳になる男児の育児をしている。最寄り駅からはバスで10分程度だが、フードコートが入っているショッピングモールまでは車で15分ほどかかるため、ママ友と会う時は徒歩圏内の公園や、ママ友の家に集まっていた。

「車を運転できないママさんがいるため、フードコートやファストフード店に行くには誰かと相乗りしなければならないんです。そのため、お菓子を持ち寄った子連れのママ会を亜美さん(仮名・35歳)の家でやることが多かったんです。亜美さんの家は、私と同じマンションで1つ上のフロア。間取りはほとんど同じなのですが、うちは2人を育児しているせいか、いつも部屋が散らかっているような状態なんです。でも亜美さんの家は、子どもが1人で物が少ないせいかスッキリ片付いているので、いつも彼女の家にお邪魔するようになっていました」

 亜美さんには5歳の男児がおり、真紀さんの上の息子と同じ幼稚園に通っている。お互いに、子どもたちのお迎えや預かりを頼むなど、日常的に家を行き来している。

「亜美さんは車の運転ができないので、雨の日などは私が車で2人を迎えに行ったりしました。お迎えの手間は1人でも2人でも変わらないし、逆に亜美さんにお迎えを頼むこともあるので、お礼をもらうことも渡すこともしていません」

 そんなある日、ママ友同士で運動会の打ち上げをしようという話が持ち上がったという。

「うちの幼稚園では、保護者も運動会の運営を手伝うのがルール。当日のテント設営から、入場整理と案内、入園希望者のお子さんにおみやげセットを準備するなど、さまざまな業務を手分けして行っていました。それまで、あまり交流がなかったママ友とも仲良くなったので、運動会の打ち上げをかねて、お庭のプールで水浴びができる一軒家のママ友宅で、持ち寄りのホームパーティーを開くことになったんです」

 LINEのグループチャットで、ママ友たちと料理や飲み物などはどうするかを相談し、手料理を持ち寄ることになった。

「みんなショッピングモールまで惣菜を買いに行くのは手間なので、花見の時のように、おにぎりや唐揚げ、ポテトなど、手作りの総菜を持ってくることに決めたんです。飲み物だけ重いので、家を提供してくれるママさんが用意してくれることになり、みんなで割り勘して負担しようと思っていました」

 しかし、ママ会の当日になり、亜美さんが突然、市販の総菜を持ってきたという。

「亜美さんは、『ごめんなさい、私、料理に自信がないから』といって、お取り寄せの餃子や、わざわざ市内中心部のデパ地下に行って購入したスイーツを持ってきたんです。用意するのに手間がかかっているうえに、金額も高そう……。亜美さんは最初『お金のことは気にしないで』と言っていましたが、無断で食べるわけにもいかず、結局、『飲み物代以外に、亜美さんの持ってきた分もみんなで負担しよう』という流れになりました」

 真紀さんは、「とはいえ、みんなも手料理を作ってきた分、材料費はかかっているので、なぜ亜美さんの購入品だけ割り勘に……と、ちょっとモヤモヤとしました」という。お金を掛けないはずが、結局、高くついてしまったことにも、真紀さんは納得できないそうだ。

「確かに亜美さんは、以前から手作り料理を振る舞うことはなかったし、今回は私のような気心が知れたママ友だけの集まりではなかったので、最初から買ってくるつもりだったのかもしれません。今回集まったママ友たちとは、またホームパーティーをやろうという話もしていたんですが、毎回、高価な総菜やスイーツを買ってこられると声を掛けづらいし、家を提供してくれたママ友も結局、割り勘になってしまって気の毒でした」

 ママ友同士の付き合いで、最もトラブルになりがちなのが金銭問題ではないだろうか。幼稚園や保育園など毎日顔を合わす間柄のママ友だと、例えば、割り勘などで自分の負担分が多くなっても、「揉めると気まずいから」という理由から、なかなか言いだせないケースも少なくない。

 今回のケースでは、事前に「手料理の持ち寄り」と決めていたにもかかわらず、亜美さんは市販のものを持ってきてしまった。真紀さんには防ぎようのなかったことだろう。

 亜美さんは、今回の分は自分で負担するつもりだったようだが、結局割り勘になったとあって、彼女も「みんなの料理の材料費も負担したい」と申し出るのが筋なのではないだろうか。全員で負担し合えば、真紀さんのモヤモヤした気持ちも、少しは解消されたと思う。

 ともあれ、今後、同様の会を開く場合、真紀さんにできることといえば、亜美さんに、「LINEグループで当日の打ち合わせをする段階で『料理が苦手』『市販の総菜を持って行きたい』などと具体的に相談したらどうか」と、アドバイスすることではないだろうか。

 お金の話はなかなか言いづらいものだが、参加者によっては、アレルギーなどで食べられない食品がある人もいるかもしれないし、それぞれ好き嫌いもあるはず。みんなにリクエストを募る流れで、「支払はどうするか」と聞けば、自然と誰かが割り勘を提案してくれるだろうし、「みんなの食材費も出し合う」など、金銭面での負担を公平にする形に持っていけるように思う。真紀さんと亜美さんはとりわけ仲の良いママ友だけに、こうした助言もできるのではないか。

 ママ友同士は、子どもありきの関係性であり、また年齢や職業も違うため、お互いに気を使い、遠慮しがちだ。そのために良かれと思ってやったことが裏目に出てしまうこともある。今回の亜美さんの行動は、まさしくそうではないだろうか。自分の料理よりもおいしい市販の惣菜のほうが良いと判断したものの、かえってママ友に金銭的負担を強いてしまった。

 ママ友付き合いでこうしたでわだかまりを残さないためには、なるべく最初の段階で相談することが大事といえる。特に金銭に関する問題は、お互いに、事前確認を徹底するのがいいのかもしれない。

By Admin