連載企画『「汚部屋」ビフォーアフター』新シーズンがスタート! 第7回目の片付けモニターの応募に当選したのは、東京都中野区・3LDKのマンションに家族と暮らすDさん(40歳)です。
Dさん宅の洗濯機周りの収納は、「上戸棚だけ」です。都心に多い狭めの洗面所ですが「無駄のないシンプルな洗面所」になるメリットも。収納が少ない場合は「使用頻度1軍のみ」に絞って入れ方を整えれば、収納力が劇的アップしますよ。
今回は、タオルと洗濯グッズを「崩れないように」「出しやすいように」配置します。まずは「全体のBefore」から確認しましょう。
洗濯機周りの収納全体の【Before】
収納スペースは、洗濯機上の「吊り戸棚」だけです。洗濯機は1日2〜3回使うということで、Dさんなりにかなり工夫しているそうですが、出すときにタオルや洗剤が倒れてしまいます。収納が限られている場合はまず、「隙間が使えるか」を確認します。
洗濯機サイド収納の【Before】
洗濯機のサイドには、約12cm程度の隙間がありました。12cmもあれば、活用できる隙間収納グッズが多数ありますが、お風呂の残り湯用の給水ホースがあるので、今回は収納は諦めて「埃ブロック」だけを作ります。
洗濯機ホースまわりの汚れを落として、ホームセンターで買ったプラスチック段ボール(以下、プラダン)をカットした「埃ブロック」を作りました。プラダン(約180円前後)なら、汚れたら水で洗い流すことができます。上に棚や引き出しを乗せる場合は、鉄製の伸縮できる「排水ホースカバー W12cm」(約2,800円〜)が良いです。
【100均】洗濯機サイドに置くなら「浮かす収納」が◎
洗濯機サイドが12cm未満と狭く、出し入れしにくい場所だったら「浮かす収納」がおすすめです。洗濯機の揺れに耐えられる造りの「山崎実業の専用品」が使いやすいですが、軽めのモノを入れるなら、100均で代用できます。写真はセリアの「DeskLabo メールボックス」シリーズ。サイドが平面のボックスがおすすめです。
【100均】ネオジム磁石とエポキシ系接着剤の組み合わせが◎
洗濯機サイドの「浮かせる収納」を作るためにおすすめなのが、「ネオジム磁石」と「エポキシ系接着剤」の組み合わせ。瞬間接着剤だと取れやすいので、2液混合タイプの強力ボンドを用意してください。
そのほか、軽めの箱なら「マグネットクリップ」に挟むのもOK。サイドの壁がツルツルなら「フィルムフックシリーズ」も使えます。粘着テープで固定したり、熱圧着フックにかけても◎。
「DeskLabo メールボックス」に、「エポキシ系接着剤」と「ネオジム磁石」を一晩接着して、ガムテープで固定した予算300円のマグネットボックスです。洗濯ネットやブラシなどの、軽めのモノの収納なら100均で十分。なお、ネオジム磁石を増やすほどボックスの強度はアップします。
空間が12cm以上ある場合は、ダイソー「マグネットバスケットS」300円(税抜/商品番号:4560114624333/サイズ:W29.2×D12.7×H11.4cm)ひとつで完了です。
吊り戸棚収納の【Before】
洗濯機上の「吊り戸棚」です。大中小のタオルと古タオル、バスマットなど「タオル類」がギュウギュウに詰まっています。取り出しやすくするには、数を見直して種類別に分けます。
タオルの数を減らして、種類別に分類したら「入れ方・たたみ方」を変えます。使用頻度が少ない「古タオル」と「バスマット」はボックスへ。手が届かない上段でも、ボックスにまとめれば崩れ落ちる心配がありません。次に、手が届く下段を広くするために「棚板の位置」も変更しました。
そして、大中小のタオルの「たたみ方を変える」ことで、目的のサイズを1回で出すことができるように。サイズが違う2種のタオル(大)は、平置きと丸めることでまとまりました。
仕方なく床上に置いていた大きな洗剤ボトルと、ワイヤーラックに横置きしていた小さな洗剤ボトルは、洗剤の液漏れで壁や床がベタベタ……。そこで、ホームセンターの端材(1枚100円)に、リメイクシートを貼った板の上に。また、空き箱を隙間にひっかけて斜めにし、洗濯バサミを収納しました。
洗剤ボトルの底面より大きめで、洗濯機の隙間を塞ぐサイスの板材を、ホームセンターの端材コーナーで選びました。板が不安定なときは、「魔法のテープ」で固定すると◎。
洗濯機周りの収納全体の【After】
入れ方の工夫で、見た目スッキリ「取り出しやすい収納」に変わりました。
全部のステップは以下の7つです。
(ステップ1)タオルと洗剤の数を見直す
(ステップ2)吊り戸棚の棚板の位置を変える
(ステップ3)タオルを種類別に分けて、たたみ方を変える
(ステップ4)予備のタオルなどは、上段のボックスに入れる
(ステップ5)洗剤ボトルを、フラットな板材の上に置く
(ステップ6)空き箱を隙間にひっかけて斜めにし、洗濯バサミを収納
(ステップ7)給水ホースをクリップとS字フックでまとめる
ランドリーバスケットもかさばりを減らして、コンパクトにできます。Dさん宅では、たためる造りの布系バスケットを使っていました。プラスチック系でもたためる商品はありますが、狭さを克服するなら「メッシュ系のバスケット」がおすすめ。写真は、ダイソー系列の「スリーピー」のアイテム。ともに、300円(税抜)です。これより頑丈な商品がニトリにもあります。