へンリー王子とメーガン夫人が立ち上げた慈善団体アーチウェル財団が、2年前に夫妻が電撃訪問したニューヨークの公立校に対して「(夫妻に関する)ネガティブなSNS投稿は一切しない」と書面で約束させようとしていたと報じられた。一般人に対して言論統制まがいの行為を働いた夫妻の財団に、ネット上からは批判の声が上がっている。
ヘンリー王子夫妻は、2021年9月末に新型コロナワクチンの世界的な格差撲滅イベントに出席するためニューヨークを訪問。王室離脱後、公の場所にそろって初登場するとあって、大きな注目が集まる中、夫妻はハーレムにある公立学校「PS 123マハリア・ジャクソン・スクール」を電撃訪問。同校の生徒は経済的に困窮している家庭の子どもが多く、あえてここを選んだ夫妻に感動する声が上がった。
学校で夫人は、「これまで子どもに読んだことはないのよ」とアピールしながら自分が執筆した児童書『The Bench』の読み聞かせをし、プリンセスに朗読してもらえるなんてラッキーな子どもたちだとファンを喜ばせた。
このニューヨーク訪問にはNetflixの撮影クルーが同行しており、目的地に先回りして2人が到着するシーンなども撮影。Netflixとの契約額は1億ドル(約148億円)ともいわれるため、ドキュメンタリー撮影目的でニューヨークに来たのかとうわさされた。実際、学校訪問の映像は、昨年末Netflixで配信がスタートしたドキュメンタリーシリーズ『ハリー&メーガン』に使われた。
英大手タブロイド紙「ザ・サン」によると、この「PS 123マハリア・ジャクソン・スクール」を訪問する3日前、アーチウェル財団の代理人からニューヨーク市教育局宛てに電子メールで「肖像権などの著作権を放棄することを許諾する同意書」が送られたとのこと。訪問する学校の教師や生徒と交流する様子を撮影するにあたっての書面であり、同意書には「(夫妻に関する)ネガティブなコメントを書き込まない」「SNSに、今後一切この訪問に関連する投稿をしない」という条項が含まれていたという。
財団の関係者によるとこれは「通常通りの手続き」で、弁護士と目を通し、同意の上で署名してほしいとリクエストしたとのこと。学校側が要求された通りに署名したのかどうかはわかっていないが、この内容が報道されると、ネットは騒然。
「チャリティ目的で訪問したと思っていたのに、撮影が目的だったなんて。知ってはいたけど、がっかりするよね」「大事なのは自分たちのプライバシーだけなんだね」「自由の国アメリカでサセックス公爵を名乗りながらこんなことしてるなんて恥ずかしい」などと批判する声が上がっている。
ヘンリー王子夫妻はこのニューヨーク訪問で、ニューヨーク州知事のキャシー・ホークル、当時ニューヨーク市長だったビル・デブラシオらと共にワールド・トレード・センターの跡地に建設されたワンワールドも訪れたが、公共の場であるにもかかわらず、夫妻は「ザ・サンを含むイギリスのタブロイド/新聞4社の取材を禁止したとも報道されている。
この訪問に関して、当時ネット上からは「王室を離脱したのに、州知事や市長と会うの? 警護に税金を使わせるため?」「公務でもないのに何をするの?」と批判の声が上がっていた。
また、メーガン夫人は学校訪問時に、7,500ドル(約110万円)するイタリアの高級ブランド、ロロ・ピアーナのカシミアコートとパンツのセットアップを着用。ダイアナ元妃のカルティエの時計やブレスレットに婚約指輪など38万7,000ドル(約5,750万円)以上ものジュエリーを身に着けており、「この学校に通う95%の生徒が経済的困難を抱えている家庭の子なのに、そんな格差を見せつけるような格好する?」「20度以上あるニューヨークで、なんでコートを着てるの?」「ブランドからお金をもらって着用してるの?」といったバッシングも巻き起こった。
今回の報道で「王子夫妻は子どもたちに格差を見せつけただけでなく、言論の自由を奪うようなことをしていた」と受け止めた人も少なくなく、報道した英「デイリー・メール」のコメント欄は大炎上。「王室を批判しながら、王族としての地位の恩恵を受けたがるし、ちやほやされたがる。王室は、2人と縁を切るべきだ」などと批判する意見が書き込まれている。
先日、ニューヨーク訪問をし大歓迎されたウィリアム皇太子との、格の違いを見せつけられてしまったヘンリー王子。メーガン夫人との“アメリカでの王室ごっこ”はいつまで続くのかと、うんざりする声も上がっている。