ジャニーズ事務所に対するテレビ業界の対応が厳しくなっている。9月27日、NHK・山名啓雄メディア総局長は同局の定例会見の中で、ジャニーズ所属グループの『紅白歌合戦』出場について、「現状ではゼロになる」と説明。また同局の担当者も、ジャニーズタレントの今後の起用について「新規の出演依頼は当面行わない」と明言した。
もともとNHKは、ジャニーズ事務所側にレッスン場を提供するなど長期にわたり蜜月関係にあった。創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害について、まったく知らなかったということはまずないだろう。その意味ではある種の“共犯関係”となるのだが、国営の放送局がジャニーズ切りをしたのは今後、大なり小なりテレビ業界にも影響を及ぼすことは必至のようだ
「TBSは性加害問題に関して、ジャニーズ事務所に要望書を出したとのことです。民放テレビ局の中で最も“日和見主義”なTBSですから、こういうトラブルがあるとすぐ排除を断行しそう。ネット上のジャニーズファンたちは、今後ジャニーズタレントがテレビ局から一掃されてしまわないかと戦々恐々のようです」(テレビ業界関係者)
一方で、ジャニー氏を擁護し、ネット上で炎上しているタレントもいる。
デヴィ夫人は「死人に鞭打ち」、和田アキ子は「私たちが何も言えることじゃない」
デヴィ夫人は今年7月18日、自身のX(当時Twitter)で「ジャニー氏が亡くなってから、我も我もと被害を訴える人が出てきた。死人に鞭打ちではないか」(原文ママ、以下同)などと投稿。
さらに、当時『サンデーLIVE!!』(テレビ朝日系)でメインキャスターを務めていた東山紀之社長が、被害者サイドに立ってコメントしたことにも触れ、「恩を仇で返すとはこのことではないか」とつづった。これを受け、ネット上では、デヴィ夫人を批判する声が噴出したのだ。
また、『アッコにおまかせ!』(TBS系)を冠番組に持つ和田アキ子も“弱腰”だ。
「ジャニーズ問題のときだけ、『言葉が甘い』と捉える視聴者は少なくないよう。最近でこそ、なんとなく批判めいたことを口にしていますが、基本的には『私たちが何か意見を言うことではないと思う』『こうしたほうがいい、ああしたほうがいいって部外者の私たちが言うべきことではないと思う』と、一貫して静観する姿勢を見せています」(同)
そもそも、和田とジャニー氏は「長年の麻雀仲間だった」(同)といい、同氏が他界した際の『アッコにおまかせ!』では、かつてはジャニーズの合宿所にも特別に出入りしていたことを明かしていた。
「同氏と付き合いのあった和田こそ、真実を知る芸能人の一人だと思いますが、社名を変えるか変えないかについてのコメントも、『私たち外部がどうしたらいいとか(言うの)はお門違い。会社がそういう指針を出してやっているから、会社内部に任せるしかない』と、牙を抜かれたようなものでした」(同)
また、9月7日の記者会見に関しては、「(中継を)見ましたけど、質問のある方に全てお答えするっていう、そこはすごく謙虚っていうか、誠意が感じられました」と高評価。
「スタジオにいるほかのタレントに対しても、『私たちが何も言えることじゃないと思うんだけど』とわざわざクギを刺して、波風を立てさせないようにする場面が見受けられました」(同)
ジャニーズ事務所の一連の問題は解決するまで長期化すると思われるが、和田は“口出ししない”姿勢を貫くのだろうか。