10月2日、ジャニーズ事務所が午後2時から東京都内で会見を行い、今後の会社運営に関する説明を行った。現在のジャニーズ事務所の解体や新会社の設立などについて明かす中、新たな社名はファンクラブ(以下、FC)会員の公募で決定すると発表。これを受けて、ネット上ではさまざまな意見が噴出している。
創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題を受け、9月7日に実施した会見でジャニー氏の姪である藤島ジュリー景子前社長は性加害の事実を認め、正式に謝罪した。
ニ度目となる今回の会見にジュリー氏は姿を見せず、前回同様、後任の東山紀之社長、ジャニーズアイランドの社長・井ノ原快彦、ジャニーズ事務所の顧問である木目田裕弁護士ら3名のほか、9月30日付でチーフコンプライアンスオフィサー(CCO)となった山田将之弁護士が出席。
前回の会見では、社名変更はしない方針と語っていたが、7日の会見以降に再検討したといい、東山社長は同事務所がタレントの育成業務から完全に撤退すると宣言。「故・喜多川氏と完全に決別する決意を示すため、社名を10月17日付で『SMILE-UP.』(株式会社SMILE-UP.、以下SMILE-UP社)と変更していきます」と語り、“ジャニー離れ”する意向を明かした。
「新社名は、2018年7月にジャニーズ事務所が立ち上げた社会貢献活動『Smile Up!Project』に由来するもの。SMILE-UP社の代表取締役社長は引き続き、東山が務めるそうです。なお、同社は被害者の補償業務のみを行っていきます」(ジャニーズに詳しい記者)
また、会見当日にはジャニーズ事務所のコーポレートサイトにて、「今後新会社を設立の上、所属タレント(ジャニーズJrを含みます。)及び社員については希望者全員が新会社に移籍し、新会社がエージェント会社となり弊社は補償に特化することを想定しております」「もちろん、若手タレント等でエージェント契約形式ではなく従来の専属契約形式を希望する場合にも対応する予定です」(原文ママ、以下同)などと公表。
会見では、井ノ原が新会社の社名について、「FCの皆さんからの公募で決めていきたいと考えております。新会社では、FCの機能をさらに充実させていこうと考えております。詳細はですね、別途、現在のFCを通してファンの皆様にお伝えしていきたいと思います」と説明した。
新会社の社名“公募”に、ジャニーズファンから賛否
「会見前の9月30日時点で、『日本経済新聞』電子版が『ジャニーズ、被害者補償と経営分離 新会社社名は公募へ』とのタイトルで公募について報じたところ、ネットユーザーからは『他者に頼ることなく、事務所自らの力で進んでいかないといけないと思う』『不祥事を起こした事務所が社名を公募するのはふざけてる』などと無責任だと指摘する声が相次ぐことに。正式発表されてからも、『ファンから名前を募集するというのは、あまりにも無責任では?』『候補を決めた上での投票制がいい』『知らないオタクが考えた社名になるのはスゴく嫌だ』といった否定的な意見が噴出しています」(同)
一方で、「新会社の名前をFCで公募するのは、ファンファーストだと思う」「ファンとしてはありがたいしうれしい」と賛成のコメントも。また、「ファンでもない人たちが応募しないように、9月末までに入会している会員に限定してほしい」「今からFCの入会ができないように止めてほしい」と願う声もわずかに見受けられた。
「一方で、『ジャニーズ』にこだわりがあるファンが『ジャニーズ事務所』を希望する可能性があるとの指摘も。本気なのかどうかはわかりませんが、実際にSNSで『ジャニーズ事務所って応募しようかな』とつぶやいているファンもいます」(同)
東山紀之、「“ジャニーズ”とつくものはなくなります」
そして、ジャニーズ事務所の社名変更、新会社設立に伴い、「ジャニーズWEST」「関ジャニ∞」というグループ名をはじめ、「ジャニーズJr.」「関西ジャニーズJr.」という呼称の行方も多くのファンが懸念している。
記者からジャニーズWEST、関ジャニ∞の名称変更について問われた際、東山社長は「たくさんのファンの方に愛されてきた名前ですから、本人たちもスゴく葛藤はあると思うんですね。ただ、やはり『変えていく』ということは聞いております。本人たちも苦渋の決断をしたと思うんですが、そういう形になっていくと思います。すべて、“ジャニーズ”とつくものはなくなります」と明言。
新しいグループ名に関しては「(メンバーたちが)考えているようです」とも話しており、決定の際はあらためてアナウンスする予定なのだろう。
グループの名前がどう変化するのか、行く末を見守っていきたい。