10月から『ラヴィット!』(TBS系)の“芸人色”がさらに強まった。曜日(隔週)レギュラーメンバーに、なすなかにし(月曜日)、モグライダー(火曜日)、ロングコートダディ、アルコ&ピース(水曜日)、男性ブランコ(木曜日)が加わったのだ。
「芸人がここまで連日集まる番組は珍しい。もはや『ラヴィット芸人』と呼べる一団を作り上げました。今まで、芸人の新たな才能や魅力を見いだす番組としては『アメトーーク!』(テレビ朝日系)が急先鋒でしたが、今や『ラヴィット!』で注目されたほうが、ほかの仕事にもつながるのでは」(芸能ライター)
一方、こうした芸人の中に混ざって奮闘しているのが、ジャニーズ事務所に所属するSnow Manの宮舘涼太と佐久間大介だが、事務所の騒動もあり、存在感を出し切れずにいるようだ。
「宮舘と佐久間は隔週の火曜日にそれぞれ出演しています。芸人が多くを占める番組の中で毎回爪痕を残すのは確かに難しいと思いますが、それにしても10月3日放送の同番組で佐久間がしゃべったタイミングは放送2時間のうちたったの数回ほど。同日は、ジャニーズ事務所が、創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の性加害問題を受け、社名を『SMILE‐UP.』に変更することを発表した翌日。佐久間も心なしか肩身が狭そうでした」(同)
ジャニーズというブランド力がリセットされ……
テレビ業界で絶大な力を持っていたジャニーズだが、社名変更に伴うブランド力の低下は否めないという声もある。
「各レギュラー番組の特別ゲストや、エンタメ番組の情報コーナーでもジャニーズは重宝されてきました。とりわけ特番にはジャニタレ枠が存在し、『入れておいたほうが注目されやすい』という風潮がありましたが、そうした雰囲気も一度リセットされる。『ジャニーズタレント』という名前が持つ威光、絶対的なブランド力が更地になるのであれば、別事務所のタレントでもいいという流れになるでしょう。ただ現段階では、単体でも知名度のある男性アイドルグループはあまりいないので、その点ではまだ“元ジャニタレ”というだけでアドバンテージがありますが……」(業界関係者)
また、ジャニーズ事務所は株式会社SMILE‐UP.と社名を変えるため、必然的に関ジャニ∞、ジャニーズWEST、ジャニーズJr.といった名称も変更されるというが、テレビ業界にも影響を与えるようだ。
「例えば各局の大型音楽番組などで各グループが歌い継ぐ『ジャニーズメドレー』。時間と時間の“またぎ”に置かれたりする大事なコンテンツですが、そういったコーナー1つにしても新しい名称、内容に変えなければならない。今後、細かい箇所でいろいろと支障が出てくることは間違いありません。そのことにストレスを感じる業界関係者は少なくないでしょう」(同)
東山紀之新社長は「ジャニー氏と完全に決別する決意」を示しているが、同氏が築き上げてきたエンターテインメントから脱却するには、まだまだ時間も労力もかかるだろう。