• 日. 12月 22nd, 2024

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「どうせ売れない」出版社が旧ジャニーズ公認カレンダーの制作を辞退するワケ

 旧ジャニーズ事務所とマスコミをめぐる癒着が物議を醸す中、出版業界では先頃から、「来年度版のグループ別カレンダーはどうなるのか」と注視されているという。広告業界では所属タレントの起用打ち切り、テレビ界では出演オファーを控える動きがある中、出版業界は旧ジャニーズ事務所にどのような対応を行うつもりなのだろうか。

 毎年3月に、各出版社から発売される旧ジャニーズ事務所公認のグループ別カレンダー。旧ジャニーズは「その出版権を交渉材料とし、週刊誌を擁する出版社に、スキャンダル報道を控えるよう働きかけてきた」(スポーツ紙記者)とのこと。一方、出版社側が率先して“忖度”を行うこともあり、このカレンダー利権をめぐる両者の癒着は、ファンの間でも有名な話だったという。

 しかし、創業者・ジャニー喜多川氏(2019年に死去)の未成年タレントへの性加害が表面化したことで、このカレンダー利権も物議を醸すように。それに伴い、マスコミ界隈からは「来年度版のカレンダーは制作されないのでは」といった声も聞こえてきた。

「例年10月中旬頃には、各出版社がどのグループを担当するか判明するのですが、いまだに各週刊誌の担当者は『まだどうなるのかわからない』と言っている状態です」(同)

 テレビや広告が、所属タレントの起用を控える動きをみせる中、一方で週刊誌に関しては、事務所に対する批判記事こそ掲載されるものの、今週号の「女性自身」(光文社)「週刊女性」(主婦と生活社)「女性セブン」(小学館)3誌の表紙には、Sexy Zone・中島健人が登場している。

King&PrinceとSnow Manのカレンダーは大ヒットも……赤字になるグループも

 この状況だけ見れば、カレンダーも例年通りに制作・出版されると思いきや、出版社サイドからは異例の「辞退」が相次いでいるという。表向きには、カレンダー利権をめぐる旧ジャニーズとの癒着関係が批判されたからだろうが、その裏には別の打算的な理由も隠されているようだ。

「実はこのカレンダー、グループによって売れ行きにかなり差があり、一部のカレンダーは赤字になっても不思議ではないほどなんです。例えば今年版でいえば、5人体制でのカレンダーが最後だったKing&Princeと、現在事務所で最も勢いのあるSnow Manこそ30万部超えの大ヒットを記録した一方、Jr.などはそこまでだった。つまり出版社にとっては『売れるグループを引かなければ、まったく旨味がない』わけです」(出版関係者)

 それでもこれまでは「来年は売れ筋のグループをあてがってもらえるように」と、各週刊誌が事務所批判やタレントのスキャンダル記事を差し止めていたものの、「同社が求心力を失った今、一部の版元担当者から『結局、売れ筋のグループを担当するのは、毎年ほぼ確実に、週刊誌を擁してない大手や、ジャニーズ癒着を隠そうともしない出版社』『どうせ売れないグループしか担当させてもらえないなら、もう遠慮させてもらう』という意見が出るようになった」(同)そうだ。

「一方で『タレントに罪はない』として、制作・出版に向けて息巻いている版元もあるようですが、いわゆる“スキャンダル封じ”とワンセットだったカレンダー利権は、その効力を失いつつあるのは間違いありません」(同)

 果たして、来年度のカレンダーはどこの出版社がどのグループを担当することになるのだろうか。

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