現在、TBS「日曜劇場」で放送中の連続ドラマ『下剋上球児』で主演中の鈴木亮平。10月29日に放送された第3話の世帯平均視聴率は9.2%(関東地区、ビデオリサーチ調べ/以下同)と、第1~2話でキープしていた10%台を割ってしまった。
前クールの堺雅人主演『VIVANT』が、初回11.5%で発進後も2ケタ台をキープし、最終回は19.6%と大きな盛り上がりを見せたことを踏まえると、『下剋上球児』の視聴率推移は低水準に思えるが、鈴木といえば「日曜劇場」の常連キャスト。これまで本作含めて5作品に出演している。
「2015年4月期の『天皇の料理番』出演時には、病に冒されてしまう役柄を演じるために半年間で20キロ減量して撮影に挑み、視聴者の間で『プロ意識がすごすぎる』と話題に。これはドラマファンの間で語り継がれる伝説的エピソードとなっています。また、20年1月期の『テセウスの船』では、子どもにとっては良き父親で正義感あふれる警官だったはずが、無差別殺人事件の犯人として逮捕された死刑囚になるという二面性のある役を見事に演じ分け、大評判を呼びました」(テレビ誌ライター)
それまでは脇役として光る演技を見せていた鈴木だが、21年7月期の『TOKYO MER~走る緊急救命室~』で、満を持して「日曜劇場」の主演に抜てき。鈴木は前クールのフジテレビ「木曜劇場」枠のラブコメドラマ『レンアイ漫画家』でも主演を務め、異例の“2クール連続主演”を果たした。
「なお、『レンアイ漫画家』は全話平均視聴率5.4%と惨敗。脚本や演出の評判も芳しくなく、放送期間中にはネットユーザーの間で『こんなドラマに鈴木亮平を使うなんて、もったいない!』といった反応も出ていました。そんな中、鈴木が『TOKYO MER』に主演することが明らかになると、『「TOKYO MER」のほうに全力投球したほうがいい』という声が上がり、放送開始を心待ちにする視聴者が続出しました」(同)
鈴木亮平、『Get Ready!』に“数秒だけ”サプライズ登場! 視聴者から好評博したワケ
こうして視聴者の期待を背負ってスタートした『TOKYO MER』だが、劇中の不自然な演出や展開にネット上の視聴者からツッコミが飛び交う事態に。ただ、視聴率は最終話で19.5%をたたき出し、全話平均13.6%という好成績だった。
「今年1月期の『Get Ready!』第3話では、鈴木が『謎の運び屋』役でサプライズ登場。登場は数秒だったものの、意味深なシーンが話題となり、以降は放送のたびに『鈴木亮平、まだ?』と再登場を心待ちにする視聴者も多かった。その後、鈴木は最終回にタクシードライバー役で登場。結局、ストーリー展開には関係しない役でしたが、視聴者の間では『重要人物と匂わせといて、全然違ったのが逆によかった』『鈴木亮平の贅沢な使い方が最高だった』と好評を博しました」(同)
同作の全話平均視聴率は9.4%で、高視聴率枠の「日曜劇場」としては物足りない結果だったものの、「鈴木の再登場目当ての視聴者も少なくなかったことを考えると、それがなければもっと低い視聴率に終わっていたかもしれない」(同)という。
これまで14年度上半期の朝ドラ『花子とアン』、18年の大河ドラマ『西郷どん』といったNHKの国民的ドラマで名を上げた一方、民放連続ドラマトップの高視聴率枠TBS「日曜劇場」にも“愛されてきた”鈴木。こうしたインパクトのあるキャリアが、鈴木亮平を国民的俳優というイメージに引き上げた要因なのかもしれない。