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2023年連続ドラマ初回視聴率ランキングTOP10! 『相棒』『VIVANT』超えの1位は?

 2023年、テレビ東京系を除く民放ゴールデン・プライム帯の連続ドラマは全部で56作放送(うち15作が現在オンエア中)。今回、初回世帯平均視聴率をランキング化し、どのような作品がトップ10入りしたのかを紹介し、人気ドラマの傾向を考察する。

2023年連続ドラマ「初回視聴率」ランキングトップ10

※対象はテレビ東京を除く民放4局のゴールデンプライム帯(午後8~10時台)ドラマ
※ビデオリサーチ調べ、関東地区
※小数点第2位以下は四捨五入

1位:『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系、日曜午後9時)14.7%
主演:福山雅治

2位:『相棒season22』(テレビ朝日系、水曜午後9時)12.5%
主演:水谷豊

3位:『風間公親-教場0-』(フジテレビ系、月曜午後9時)12.1%
主演:木村拓哉

4位:『VIVANT』(TBS系、日曜午後9時)11.5%
主演:堺雅人

5位:『下剋上球児』(TBS系、日曜午後9時)10.8%
主演:鈴木亮平

6位:『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系、木曜午後9時)10.7%
主演:西島秀俊

6位:『刑事7人 Season9』(テレビ朝日系、水曜午後9時)10.7%
主演:東山紀之

8位:『女神の教室~リーガル青春白書~』(フジテレビ系、月曜午後9時)10.5%
主演:北川景子

8位:『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系、木曜午後9時)10.5%
主演:中村倫也

10位:『Get Ready!』(TBS系、日曜午後9時)10.2%
主演:妻夫木聡

福山雅治&大泉洋、人気俳優同士のタッグで初回から好スタート

 今年、初回視聴率が最も高かったのは、4月期に福山雅治が主演した『ラストマン-全盲の捜査官-』(TBS系)。全盲のFBI特別捜査官・皆実広見(福山)と警視庁刑事・護道心太朗(大泉洋)がバディを組み、難事件解決に挑むというストーリーで、初回から14.7%を獲得。同局の“看板枠”である「日曜劇場」での放送、さらに福山&大泉という人気俳優同士のタッグも話題になった結果、第1話から好スタートを切れたものとみられる。なお、第2話以降も2ケタ視聴率をキープし、全話を通しての平均も12.9%を記録した。

 2位は、10月19日から放送中の水谷豊主演『相棒season22』(テレビ朝日系)。警視庁特命係の杉下右京(水谷)とその“相棒”が活躍する人気シリーズで、初回12.5%と順調にスタート。この数字は『相棒』シリーズの初回においては過去最低となるが、昨シーズンから初代相棒・亀山薫(寺脇康文)が“5代目”として復活していること、また、シリーズ終了説が伝えられていることでも、ファンの注目を集めている。

 3位は、木村拓哉主演の『教場』シリーズを初めて連ドラ化し、4月期のフジテレビ系「月9」枠で放送した『風間公親-教場0-』。原作は小説家・長岡弘樹氏の『教場』シリーズ(小学館)で、2020年と21年に放送した新春スペシャルドラマは、警察学校の鬼教官・風間公親(木村)と生徒たちの物語だったのに対し、連ドラ版では新人刑事の指導官を務めていた時代の風間の姿を描いた。評判の良かったスペシャルドラマ版のおかげか、初回は12.1%を記録。しかし、途中から1ケタ視聴率を連発して、全話平均も9.8%と“キムタク主演の連ドラで初の1ケタ台”に終わった。

堺雅人主演『VIVANT』、初回視聴率は『ラストマン』に負けるも全話平均では勝利

 4位は、堺雅人が主演を務めた『VIVANT』(TBS系)。『ラストマン』終了後、7月期の「日曜劇場」ドラマとしてスタートし、初回は11.5%を記録。放送前から“莫大な制作費がかけられている”といった情報はあったものの、キャストの役柄やストーリーなどは伏せられたまま第1話を迎える手法で、視聴者の期待感を高めていたのが功を奏したのだろう。主人公の丸菱商事社員・乃木憂助を演じた堺のほか、阿部寛、二階堂ふみ、松坂桃李、役所広司ら“主演クラス”の俳優陣が多数起用され、“非公開キャスト”だった嵐・二宮和也の登場も話題に。初回は『ラストマン』に負けたものの、全話平均は14.3%で勝利した。

 やはりTBS系「日曜劇場」が強く、5位にも、同枠で現在放送中の『下剋上球児』(主演・鈴木亮平)がランクイン。大学まで野球一筋だったもののケガにより引退し、スポーツトレーナーを経て高校教師になった主人公・南雲脩司(鈴木)が、廃部寸前の弱小野球部で“下剋上”を目指すという内容で、初回10.8%をマーク。第3、4話は1ケタ視聴率を刻んだが、11月12日放送の第5話で10.1%まで回復した。

 6位は、西島秀俊主演の1月期ドラマ『警視庁アウトサイダー』(テレビ朝日系)。原作は小説家・加藤実秋氏の同題作品(角川文庫)。元警視庁組織犯罪対策部の刑事・架川英児(西島)、秘密を抱えるエース刑事・蓮見光輔(濱田岳)、新人刑事・水木直央(上白石萌歌)がさまざまな事件を解決していく一方、それぞれの過去が明らかになる中で“復讐劇”も展開。“異色の刑事ドラマ”という触れ込みで、初回10.7%発進を遂げた。

 同率6位となったのは、6~8月にかけてテレ朝で放送された『刑事7人 Season9』(主演・東山紀之)。東山のほか田辺誠一、白洲迅、WEST.・小瀧望らが演じる6人の刑事に、北大路欣也演じる法医学者を加えた7名が活躍する人気シリーズで、安定のスタートを切った。一方、今期の最終回にて、主人公・天樹悠(東山)が退職。ネット上のファンから「シリーズ終了?」といった声も出ていたが、東山は9月7日に旧ジャニーズ事務所(10月17日に社名をSMILE-UP.へ変更)の会見で新社長に就任すること、それに伴い年内で表舞台から退くことを発表。少なくとも“東山主演の『刑事7人』”は終わったものとみられる。

北川景子の月9『女神の教室』、トップ10中唯一の女性主演作

 8位は、フジテレビ系「月9」枠で1月期に北川景子が主演した『女神の教室~リーガル青春白書~』。ロースクールに実務家教員として派遣された裁判官・柊木雫(北川)が主人公の“リーガル&ロースクールエンターテインメント”で、10.5%で放送を開始。北川にとっては初の月9主演作だったが、第2話以降1ケタ台を推移し、全話平均は7.0%となった。なお、トップ10中、女性が主演を務める作品は同作のみだった。

 中村倫也が7月期に主演した『ハヤブサ消防団』(テレビ朝日系)も初回10.5%で、同率8位に。こちらは小説家・池井戸潤氏の同題作品(集英社)の実写化で、スランプに陥った作家・三馬太郎(中村)が移住先のハヤブサ地区で事件に巻き込まれていくという内容。田園ミステリーと銘打たれた本作は視聴者を魅了し、全話平均は9.3%を記録した。

 10位は、妻夫木聡主演の1月期ドラマ『Get Ready!』の初回10.2%。天才執刀医の“エース”こと波佐間永介(妻夫木)、凄腕オペナースの“クイーン”こと依田沙姫(松下奈緒)、オペ患者との交渉を担当する“ジョーカー”こと下山田譲(藤原竜也)らによる“ダークな医療エンタテインメント”を掲げていたが、最終回では6.4%までダウン。全話平均は9.4%だった。

初回ランキングトップ10中5本が刑事モノ

 とはいえ、今年放送のTBS系「日曜劇場」作品は、全4作がトップ10入り。同枠に期待感や信頼感を抱いているドラマファンは相当数いるのだろう。また、『風間公親-教場0-』『女神の教室~リーガル青春白書~』はフジテレビ系「月9」枠、『警視庁アウトサイダー』『ハヤブサ消防団』はテレビ朝日系「木9」枠、『相棒season22』『刑事7人 Season9』は同「水9」枠であることから、やはり放送枠によって人気が出る/出ないがある程度決まる面はあるよう。

 また、トップ10中5本が刑事モノという結果に。近年、ドラマ界では刑事モノや医療モノが人気とはよくいわれるが、その傾向はこれからも続きそうだ。

 なお、初回視聴率ランキングで頭一つ抜けた強さを見せたTBS「日曜劇場」は、来年1月期に西島秀俊主演、芦田愛菜も共演する『さよならマエストロ~父と私のアパッシオナート~』を放送予定。やはりロケットスタートで話題となるか、楽しみにしたい。

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