毎年9月頃になると、セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマートといったコンビニで発売が開始されるおでん。寒い季節になると、味がしみ込んだ大根やたまごが恋しくなりますよね。一方で、おいしいだけでなく、具によっては低カロリーなため、ダイエット中や健康を意識した食事にも適しているといわれています。
そこで今回は、管理栄養士の猪坂みなみ先生に、セブン-イレブンで販売されているおでんの人気具材を中心に「おすすめ組み合わせ」3選を紹介してもらいました!
セブンのおでん「大根」、おすすめの組み合わせ
――おでんは健康に良いともいわれていますが、その理由を教えてください。
猪坂みなみ先生(以下、猪坂) おでんは、1料理の中で大根やたまご、ちくわ、厚揚げ、こんにゃくなどさまざまな具材がそろうので、たんぱく質や食物繊維などの摂取に役立ちます。また、だしで具材を煮込んで作るため、調理工程で余分な油が使われておらず、脂質の摂り過ぎを防止できますね。ちくわやはんぺん、つみれなどから、不足しがちなお魚の栄養を補給できる点も良いです。
――とはいえ、大量に食べたり、どの具でも健康的というワケではないと思います。おでんのマイナスな点と、具の組み合わせを選ぶ際のポイントを教えてください。
猪坂 ちくわやさつま揚げなどの魚肉練り製品は、たんぱく質や魚由来の栄養を摂ることができる点は良いのですが、作るときに塩を加えて練っているため、塩分が多めに含まれています。おでんの場合、さらに汁にも塩分が多く含まれているため、練り物ばかりをたくさん食べたり、汁までガブガブと飲んだりすると、塩分の摂り過ぎになってしまうので要注意。
おでんの具の中で比較的塩分が少ないのは、がんもどきや厚揚げ、餅巾着などなので、塩分が気になる方はそれらの具を選び、汁は飲まないようにするのがおすすめですよ。
具の組み合わせを選ぶ際のポイントは、似たような具ばかりを選ぶのではなく、「野菜・こんにゃく類」と「たんぱく質類」を両方取り入れるのがポイント。例えば「大根」と「こんにゃく」、「白滝」だけというような組み合わせだとたんぱく質が摂れないため「たまご」や「厚揚げ」も選ぶ、というように、どちらの栄養も補えるようにしていくと良いですよ。
――それでは、人気の大根を含む「おすすめ組み合わせ」1つ目と、その理由を教えてください。
猪坂 「大根」「白滝」「がんも」「牛すじ串」です。大根と白滝から食物繊維を、がんもと牛すじからたんぱく質を摂れる組み合わせです。がんもと牛すじには適度に脂が含まれているので、脂質の少ない大根と一緒に食べるとおいしく召し上がれるでしょう。
セブンのおでん「たまご」、おすすめの組み合わせ
――次に、人気のたまごを入れた「おすすめ組み合わせ」2つ目と、その理由を教えてください。
猪坂 「たまご」「なんこつ入り鶏つくね串」「こんにゃく」「大根」です。卵は完全栄養食品と呼ばれることもあるほど栄養価の高い食材ですが、食物繊維とビタミンCは含みません。そのため、それらを含むこんにゃくと大根を合わせました。さらに、鶏つくね串をプラスすることでたんぱく質量も増やせます。
セブンのおでん「お餅の巾着」、おすすめの組み合わせ
――最後に、人気のもち巾着を入れた「おすすめ組み合わせ」3つ目と、その理由を教えてください。
猪坂 「お餅の巾着」「木綿厚揚げ」「焼ちくわ」です。もち巾着だけではたんぱく質と食物繊維が足りないため、どちらも含む厚揚げをプラス。さらに、油揚げ(巾着)と厚揚げで大豆由来のたんぱく質ばかりなので、ちくわで魚の栄養を足しました。
――ちなみに、おでんだけでは足りない栄養素を補うためには、どのようなセブン-イレブン商品をプラスすれば良いでしょうか。
猪坂 おでんには、エネルギーとなる糖質をメインとする食材が少ないため、まずはおにぎりをプラスしたいですね。比較的塩分が少ない「手巻おにぎり 炭火焼熟成紅しゃけ」「赤飯おこわおむすび」などのおにぎりがおすすめです。
また、おでんは長時間煮込むことから、水溶性の栄養分の一部が汁の中へ流出してしまうことがあります。そのため、他のおかずからビタミンやミネラルも補いたいところ。たんぱく質もおでんだけでは足りないため、それらを補給できるような商品を選びましょう。「おにぎり」+「たんぱく質がトッピングされた野菜や海藻の惣菜」の組み合わせが◎。セブン-イレブンの商品の中であれば「ツナ&コーンサラダ」「7種具材のお豆腐とひじきの煮物」などがありますよ。