漫画家・水木しげる氏原作の人気アニメ『ゲゲゲの鬼太郎』(フジテレビ系)シリーズの劇場版最新作『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』が大ヒット公開中だ。
水木氏の生誕100周年記念作品として制作された同映画。1968年1月に放送を開始し、50年以上にわたって愛されてきたテレビシリーズ第6期(2018年4月〜20年3月)の“エピソードゼロ”に相当する物語として、鬼太郎の父(かつての目玉おやじ)と青年・水木の出会いや、鬼太郎誕生の秘密が描かれているという。
11月17日に封切られると、初日から3日間で動員11万1500人、興収1億6000万円をマークし、「国内映画ランキング」で初登場2位を獲得(興行通信社より、以下同)。2週目は4位にランクダウンしたものの、24〜26日の3日間で初日3日間の記録を上回る動員11万3600人、興収1億6900万円をあげ、累計動員35万8000人、興収は5億1100万円を突破するなど、依然として好調だ。
SNS上には、「大人向けで面白かった」「上質なホラーと夫婦愛&親子愛&バディ愛といろいろな愛も見ることができた」「水木さんと鬼太郎の父の友情に感動」などと、映画を見た人から続々と感想が寄せられている。
特に、鬼太郎の父と水木という2人の主人公の関係性が、多くのファンの心をつかんでいるようだが、演じている声優は一体どんな人物なのか――業界関係者に話を聞いた。
鬼太郎の父役声優・関俊彦に「周囲がドン引き」のワケ
「まず、鬼太郎の父役の関俊彦は、大手事務所・81プロデュースに所属する61歳のベテラン。中尾隆聖と共に劇団・ドラマティックカンパニーを主宰(22年に解散)し、舞台経験が豊富なこともあり、芝居は昔から上手。若い頃は陽気なお兄さん役を演じていましたが、次第にクールな役にシフトしたことで、アニメ界でさらに重宝されるようになりました。デビューしてからずっと安定して活動を続けている印象です。また、彼は歌が非常にうまい。NHKの小学生向け音楽教育番組に1989年度から約8年間、『おにいさん』として顔出し出演していた過去もあります」(制作会社関係者)
そんな関は「人当たりはいいけど、神経質で気難しいところがある。それに、ちょこちょこ嫌味を言うタイプ」(同)なのだとか。
「とはいえ、話し上手なので、イベント時などはその嫌味というか皮肉で、会場の笑いを取ってくれることもあります。彼に好印象を抱く関係者は少なくありません」(同)
一方で、関は「周囲がドン引きするほど酒癖が悪い」(声優業界関係者)との声も。
「昔の話ではあるものの、楽しく飲んでいると思いきや、いきなり態度が豹変し、口も悪くなって、年上年下関係なく噛みつきだす……なんてことがあったそうです。業界内では有名な話で、自ら反省したのか、事務所から注意されたのかはわかりませんが、最近では酒を控えているとか」(同)
水木役声優・木内秀信、津田健次郎を叱った過去も
水木役の声優・木内秀信について、前出の制作会社関係者は以下のように話す。
「彼も現在54歳のベテランで、劇団出身。フリーを経て13年に大沢事務所へ入りました。アニメにガンガン出るタイプではなく、洋画の吹き替えやナレーションなどの仕事も多い声優ですが、今回のようにアニメ映画の大役を勝ち取るくらいの実力はあります」(前出・制作会社関係者)
そんな木内は「堅実に仕事に取り組み、性格も真面目」(同)とのこと。
「コロナ禍の昨年6月、声優の津田健次郎が大人数で誕生日パーティーを開き、その様子をインスタグラムで生配信したことがありました。その際、木内は電話出演したのですが、大騒ぎする彼らを電話越しに叱っていたんですよ。津田らの悪ノリに便乗せず、非常にオトナな対応を取る人だと感じました」(同)
関と木内、2人のベテランがメインキャストを務める映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』。一体どこまで興収を伸ばすのか、今後も動向に注目したい。